135人の飼い主さんにリサーチ 骨折経験者のホンネ。
(アイペット獣医師と飼い主さん135人のアンケートを基に集計)

ホンネ1

骨折が起こった年齢は?

骨折が起こった年齢は1歳未満が63%

圧倒的に子犬の骨折が多い事がわかります。成長期の子犬は性格も活発で好奇心旺盛!危険に気づく事のできない子犬の時期は予想外の事故が起きやすいのです!

ホンネ2

骨折が起きた場所と
主な原因は?

骨折が起きた場所は家の中が75%で、その中でもソファや段差からの飛び降りが1位。2位は抱っこからの飛び降り、3位はフローリングでの転倒。

実は骨折の多くは家の中、特にリビングで、飼い主さんと一緒に過ごしている時に起きています。

ホンネ3

骨折の治療費は70万円!?

骨折の治療費は70万円!?

骨折の治療は全身麻酔下での手術が一般的です。また、骨がくっつくまでの期間(1~4カ月程度)は、ギブスの巻き直しや骨の状態を見るためのレントゲン検査など通院が必要です。完治までには、手術・入院・通院を含めて70万円以上かかる事もあります。

(当社請求データより)

ホンネ4

骨折で飼い主さんが
辛かったこと

  • 愛犬の痛そうな様子
  • 治療期間中、遊んであげられなかった事
  • 防ぐ事が出来たのではないかという後悔
  • 完治までにかかった治療金額
  • 愛犬自体のストレス
  • 手術後の通院回数が多かった事
ホンネ5

対策をしていれば骨折は
防ぐことができたかもしれない

対策をしていれば骨折は防ぐことができたかもしれないと思う飼い主さんは81.5%

犬を飼い始める前に、注意すべき事をもっとしっかりと学んでおくべきだった。

ちゃんと抱っこしていればと悔やまれます。

ホンネ6

骨折後、
何かしらの対策をしている

骨折を経験した飼い主さんのほとんどが、もう2度と悲しい思いをさせないために対策をしています!

骨折後、何かしらの対策をしている人は95%

滑り止めのため、フローリングにはマットをひき、足裏の毛はこまめに切るよう気をつけています。

ソファを低いものに代えたり、抱っこの時もそっと下ろすように気をつけています!

教えて!!長尾先生!! 飼い主さんが知っててほしい
3のポイント

顔写真

長尾 麻矢・獣医師 ・ペット栄養管理士

Point!1 なぜ「飼い始め」に
起きやすい?

1歳までの成長期の子犬の骨は本当に華奢です。骨も成長しきっていないため、細い上に硬さも不十分。そのため少しの衝撃でも骨折しやすい傾向があります。飼い始めは、ワンちゃんも飼い主さんも危険に対する意識や学習ができあがっていないため、「ソファや段差から飛び降りる」「フローリングで滑る」といった危険度MAXの行動により、骨折を招いてしまいます。

Point!2 たったの30cmが、
ワンちゃんには危険

骨折の原因第1位は「段差からの飛び降り」。どの位の高さが危険かというと、実は30cmでも骨折は起きてしまいます。ソファやベッド、イスからの飛び降りによる前肢骨折はとても多いです。また、抱っこ中の落下による骨折も少なくありません。それからフローリングも要注意!足裏の毛が生えているワンちゃんにとってフローリングで走る事は、氷の上のように滑ります。足を滑らせ転倒して骨折するなんていうことも。

Point!3 手術・ギブス・通院…
完治までの長い道のり

骨折の治療は手術が一般的です。手術では折れた骨を金属のプレートやピンで固定し、術後は1~4カ月程度、ギブスとエリザベスカラーをしてケージの中で安静にしなくてはなりません。遊びたい盛りのワンちゃんは、ケージから出してほしくて、声がかれる程鳴き続けたり、ギブスを外そうとする事もあります。エリザベスカラーがあるので掻きたいところも掻けず、お水を飲むのも大変。一緒に遊ぶ事も出来ない愛犬の姿に、精神的に大きなダメージを受ける飼い主さんは多いのです。術後も通院が必要なため、完治までには長い時間と労力が必要です。

実践するたび幸福度UP! 今日からできる骨折対策

まずはここから始めよう!

幸福度 45% 矢印

1.屋外や抱き上げる時は必ずリードを付けて、
飛びだし防止

車から降りる時、外出先から帰ってきてお家が見えた時、知っている人が見えた時など、ワンちゃんは瞬間的に興奮します!興奮したワンちゃんは車の窓や腕の中から飛び出す等の、危険な行動をとることがあります。外出時にリードをつけることを徹底しておけば、興奮しそうな時も安心です!

2.正しい抱き方で、落下防止

ワンちゃんは不安定な姿勢だと居心地が悪くて暴れることがあります。体が安定するよう抱っこしましょう。

< 正しい抱っこの仕方 >

1. 抱き上げるときはしゃがんだ状態でワンちゃんの横から前肢の間に手を入れます。抱きあげつつ、自分の体にワンちゃんの体を密着させます。

2. 手のひらでワンちゃんの胸を支え、ワンちゃんのからだを腕全体を使って抱きかかえるようにして固定します。可能であれば指で前肢を挟んであげてください。ワンちゃんの体が、立っている時と同じような姿勢になると安心します。

3. もう片方の手を、首の前から回し、腰のあたりに沿えてあげます。また、抱いていて暴れてしまう時はすぐにしゃがみましょう!高いところからの落下を防げます!

3.滑る原因になる足裏の毛を刈る

肉球は滑り止めの役割があります。足裏の毛が伸びやすい子は、肉球が隠れてしまいフローリングや階段で滑りやすくなります。肉球がきちんと出るように、はさみやバリカンなどで毛を刈ってあげましょう。
※ペット用のものを使用しましょう。傷をつけてしまう可能性もあるため、最初は動物病院やトリミングで実施しましょう!

矢印 少し手間をかけてもぜひ取り組みたい!

幸福度 65% 矢印

1.フローリングにはマットをひく

ペット用の滑り止めマットなど色々な種類があります。ペットを飼っているお家はかなりの確率で実践している方法です!マットがあるだけで、滑り止めの効果は格段に違います。また、フローリングと違い衝撃を吸収してくれます。ワンちゃんがよく行動するところだけでも、まずはマットをひきましょう!階段にマットをひくのも効果的です。

2.ソファは低いタイプを選ぶ or
スロープを設置する

ソファはワンちゃんにとっては楽しいアスレチックです。勢いをつけて走ってきて飛び乗ったり、ソファからフローリングへ飛び降りてからのダッシュ!一見楽しそうに見えるこのソファ遊びですが、これがとっても危険です。ソファから飛び降りただけで骨折した、という方は本当に多いのです。ソファは登ったり降りたりしても安全な高さのものにしましょう。また、既にソファがある場合、脚が取り外せるものは外すのも効果的です!それでも登ったり降りたりしてしまう場合は、ソファにスロープや階段をつけてあげましょう!

写真提供:ローソファ専門店HAREM

3.階段やキッチンなど入ってはいけない場所に
はバリケードをつける

ワンちゃんはとても好奇心旺盛です。玄関のチャイムの音に興奮して、階段を駆け下りて足を踏み外してしまった!ごはんの匂いに誘われてキッチンに入ってきたワンちゃんに気づかずに、足を踏んでしまった! 危険の多い場所、入って欲しくない場所に、バリケードをつけてあげることで入れないようにしましょう!

写真提供:株式会社リッチェル

矢印 ここまでできたら、骨折予防のプロフェッショナル!

幸福度 100% 矢印

1.ソファや椅子に飛び乗らないしつけをする

リラックスのトレーニングが効果的!飼い主さんがソファやイスなどでリラックスすると、一緒に足元でフセをしてリラックスできるようにしましょう。難易度は高いですが、これができるようになると出かけられる場所が広がります。

< リラックスのトレーニング >
※お家の中でもリードをつけて行いましょう。

1. 飼い主さんはイスに座ります。ワンちゃんは自由に。この時、リードは近くでフセをして少したるみができるくらいの長さで持っておきます。

2. ワンちゃんが吠えたり、飛びついたりしても無視しましょう。落ち着くまでじっと待ちます。

3. ワンちゃんが落ち着いて、近くでオスワリやフセをしたら、褒め言葉と一緒にご褒美をあげましょう。褒める時に興奮してしまうこともあるので、落ち着いた声で優しく褒めましょう。

4. 1〜3を何度も繰り返し、褒めるまでの時間を少しずつ伸ばしていきます。

2.興奮したときに落ち着かせるトレーニングを
行う

実はオスワリのトレーニングがとても大事!どんなに興奮している時でも100%オスワリを聞いてくれるようにトレーニングをすることで、興奮を抑える事ができます。

< オスワリ強化トレーニング >

1. 興奮を収めたい時のオスワリは優しく言葉をかけましょう。
※「オスワリ!」という言葉はなぜか低く怖い声で言う事が多いように感じます。

2. 色々な場所、状況でトレーニングを行う。
※家の中でも、リビングだけでなくキッチンや玄関でも同じようにトレーニングしましょう。また、家の外であればお散歩中や公園などでも同じ事が出来るようにしましょう。

3. 偶然にオスワリした場合でも褒めてあげましょう。

4. ご褒美は色々な場所から出してあげる。
※いつも右手だけからあげると右手に何も持っていないとオスワリしないといった事が起きます。

3.日頃の行動を見直し、愛犬からは目を離さ
ないよう注意する

家の中をもう一度見回して、段差や危ないところがないかをチェックしてみましょう。また、ワンちゃんへの接し方やワンちゃんの行動をよく見直すことも大切です。「おいで」に対して勢いよく走ってきているのであれば、その興奮を少し抑えられるよう優しく呼んでみるのもいいかもしれません。また、お散歩前に玄関で興奮してしまう場合は、リビングでお散歩の準備をしてから出発するのもおススメです。いつどんな所で事故が起きるかわかりませんので、目を離さないようにしましょう。
全ての事は継続が大事!かわいい愛犬の安全を、ぜひ守ってあげてください!

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