砂浴びのときに砂が入らないようにするため、鼻孔には開閉できる弁が付いています。
鼻に付いた砂などを拭う「てやんでい」と呼ばれる仕草は、チンチラならではです。犬と違って鼻は濡れていないので、濡れているときは鼻水などの異常があるかもしれません。日ごろからチェックしましょう。
この図鑑では、小動物の特徴や習性、
うちの子がHAPPYに暮らすために
必要なことを、獣医師がお伝えします!
やわらかい毛並みや小さな手を器用に使う仕草など、
魅力がいっぱいのチンチラ。寿命は約10年~15年で、
小動物の中でも、特に長く生きられるのがポイントです。
基本的には夜行性ですが、飼い主さんの生活リズムにあわせて
日中に活動するようになることもあります。
楽しいよ!
ポップコーンのように
垂直にジャンプする
落ち着こう!
ヒゲの
お手入れをする
警戒しているよ!
丸まって歩く
嫌だよ!
ギャッギャッと
鳴く
甘えたいよ!
小さい声で
キュッキュッと鳴く
衝撃が加わったときや天敵に襲われたときに毛を抜いて逃げる習性が
あるので、驚かせないように優しく接するようにしましょう。
名前を呼んだり、手からごはんをあげたりして、
徐々に慣らしていきましょう。
正しい抱っこの仕方
(主にイネ科のチモシー)
一日給餌量の目安
少なくとも30g~40g(1か月で1kg程度)
ごはんの総量の70%~80%程度
(牧草では足りない栄養を補給)
一日給餌量の目安
10g~15g程度
ごはんの総量の10%~20%程度
木の実やフルーツが混ざっているペレットも
ありますが、
選り好みして食べることで
栄養不足や肥満になってしまうことがあるので
避けましょう。
※一日給餌量はあくまで目安となります。
与える際にはそれぞれのフードのパッケージに記載されている給餌量やチンチラの体格などを参考にして調整してください。
砂糖などでコーティングされていないものを選びましょう。
観葉植物や人の食べ物は中毒を起こしたり、栄養バランスが崩れたりしてしまうことがあるので、口に入らないようにしましょう。
特に注意!
ネギ類やニンニク、アボカド、チョコなど
チンチラは草食動物なので、常に食べものを食べる必要があります。
そのため、消化管や歯などの病気が多いです。
概要
ストレスや歯の異常による食欲の低下、不適切な食餌などが原因で、消化管の動きが悪くなる病気です。さらに食欲がなくなったり、うんちが小さくなったりします。
予防法
概要
歯の咬み合わせがずれてしまい、ごはんを食べるときにすり減っていくはずの歯がどんどん伸びてしまう病気です。ごはんがうまく食べられなくなったり、伸びた歯が頬や舌を刺激して炎症を引き起こしたりします。
予防法
概要
部屋んぽのときに高いところから飛び降りたり、飼い主さんが踏みつけてしまったりすることで骨折が起こります。
予防法
概要
カビの一種である皮膚糸状菌が感染することで起こります。若齢時、ストレス環境下、免疫力が低下したときなどに症状が出やすいです。主に顔周りや足先に、脱毛やフケ、赤みがみられます。
予防法
概要
チンチラは高温多湿が苦手です。熱中症になると、よだれが出る、呼吸が速くなる、チアノーゼを起こすなどの症状がみられます。体温の高い状態が続くと命に関わるので、予防がとても大切です。
予防法
※チンチラは症状が出ていても分かりづらいことが多いので、少しでも異変を感じたら動物病院へ相談しましょう。
三輪 恭嗣先生
日本エキゾチック動物医療センター院長
東大附属動物医療センター エキゾチック動物診療責任者
日本獣医エキゾチック動物学会会長
宮崎大学農学部獣医臨床教授
大学で教鞭をとりつつ、エキゾチック診療に従事。
日本エキゾチック動物医療センター
みわエキゾチック動物病院