巣穴まで食べものを運ぶための頬袋が、口の左右に一つずつあります。
頬袋がずっと膨らんだままだったり、片側だけ常に膨らんでいたりしないか、気を付けておきましょう。
この図鑑では、小動物の特徴や習性、
うちの子がHAPPYに暮らすために
必要なことを、獣医師がお伝えします!
シマリスは愛くるしい表情だけでなく、
頬袋いっぱいに食べものを
詰め込んだり、
穀物を器用に両手で持って食べたりと、
たくさんのかわいらしい姿を見せてくれます。
基本的には警戒心の強い動物ですが、
慣れると一緒に遊び、
飼い主さんの手の上で
ぐっすり眠ってしまうことも。
気分がいいよ!
おだやかに
歯ぎしりする
落ち着こう!
毛づくろいをする
危険が迫っているよ!
足で地面を叩く
(スタンピング)
警戒しているよ!
体を低くして尾を左右にゆらす
どんなに慣れている子でも秋から冬にかけては
性格がきつくなったり攻撃的になったりする子もいるので、
その時期の接しかたには注意しましょう。
正しい抱っこの仕方
一日給餌量の目安
ペレットと雑穀をあわせて20g~25g程度
雑穀は殻付きのものを与えると
殻を剥いて時間をかけてごはんを食べるという
シマリス本来の行動を促せます。
シマリスは食べ物を隠す習性があるので、
きちんと食べているか確認しましょう。
特に秋~冬は貯食行動が多くなります。
※一日給餌量はあくまで目安となります。与える際にはそれぞれのフードのパッケージに記載されている給餌量やシマリスの体格などを参考にして調整してください。
ミールワーム、ゆで卵、カッテージチーズ、
ゆでたササミなど
ブロッコリー、小松菜、キャベツ、
ニンジン、リンゴ、イチゴ、バナナなど
ヒマワリの種、カボチャの種、
クルミ、アーモンドなど
副食は合わせて5gほど与えます。
ナッツ類や果物の与え過ぎは
肥満の原因になるので、注意しましょう。
観葉植物や人の食べ物は中毒を起こしたり、栄養バランスが崩れたりしてしまうことがあるので、口に入らないようにしましょう。
特に注意!
ネギ類、アボカド、チョコなど
シマリスは体が小さく活発に動くため、
高所からの落下や隙間に挟まることによる
骨折などの事故が多いです。
また、歯が一生伸び続けるため、歯の疾患も
多くなっています。
概要
歯の咬み合わせがずれてしまい、ごはんを食べるときにすり減っていくはずの歯がどんどん伸びてしまう病気です。ごはんがうまく食べられなくなったり、伸びた歯が頬や舌を刺激して炎症を引き起こしたりします。
予防法
概要
細菌や寄生虫の感染、不適切な食事、食べ慣れないものを食べる、環境の変化などのストレスが下痢の原因となります。
予防法
概要
細菌やウイルスの感染が原因で起こり、鼻水やくしゃみ、食欲の低下などがみられます。お迎えしたばかりの若いシマリスは、環境の変化によるストレスが原因で発症することがあります。
予防法
シマリスをお迎えしてすぐのタイミングは特に、温度管理や衛生管理を徹底しましょう。
概要
高所からの落下や、部屋んぽのときに飼い主さんが踏みつけてしまうことで骨折が起こります。
予防法
概要
しっぽを強くつかむと、途中から切れてしまったり、皮膚だけが剥けてしまったりすることがあります。出血や壊死が起こり、切れてしまったしっぽが再生することはありません。
予防法
シマリスを扱う際にはしっぽをつかまないようにしましょう。部屋んぽのときには常にシマリスの居場所を確認し、踏んだりしないよう注意しましょう。
※シマリスは症状が出ていても分かりづらいことが多いので、少しでも異変を感じたら動物病院へ相談しましょう。
三輪 恭嗣先生
日本エキゾチック動物医療センター院長
東大附属動物医療センター エキゾチック動物診療責任者
日本獣医エキゾチック動物学会会長
宮崎大学農学部獣医臨床教授
大学で教鞭をとりつつ、エキゾチック診療に従事。
日本エキゾチック動物医療センター
みわエキゾチック動物病院