うちハピ小動物(エキゾチックアニマル)図鑑シマリス編

この図鑑では、小動物の特徴や習性、
うちの子がHAPPYに暮らすために
必要なことを、獣医師がお伝えします!

うちハピ小動物(エキゾチックアニマル)図鑑シマリス編
その1

シマリスってこんな動物

シマリスは愛くるしい表情だけでなく、
頬袋いっぱいに食べものを
詰め込んだり、
穀物を器用に両手で持って食べたりと、
たくさんのかわいらしい姿を見せてくれます。

基本的には警戒心の強い動物ですが、
慣れると一緒に遊び、
飼い主さんの手の上で
ぐっすり眠ってしまうことも。

シマリスの気持ち

気分がいいよ!

気分がいいよ!

おだやかに
歯ぎしりする

落ち着こう!

落ち着こう!

毛づくろいをする

危険が迫っているよ!

危険が迫っているよ!

足で地面を叩く
(スタンピング)

警戒しているよ!

警戒しているよ!

体を低くして尾を左右にゆらす

シマリスとの触れ合い方

どんなに慣れている子でも秋から冬にかけては
性格がきつくなったり攻撃的になったりする子もいるので、
その時期の接しかたには注意しましょう。

正しい抱っこの仕方

  1. シマリスの体を両手ですくいあげるようにして掌に乗せます。
  2. 手の中にいるシマリスをもう片方の手で包むように持ちます。
  3. 慣れるまでは座って練習して、
    抱いたまま立ち上がらないようにしましょう。
シマリスの正しい抱っこの仕方
その3

シマリスのごはん

主食

シマリス用や
ハムスター用のペレット

シマリス用やハムスター用のペレット

雑穀

雑穀

一日給餌量の目安

ペレットと雑穀をあわせて20g~25g程度

雑穀は殻付きのものを与えると
殻を剥いて時間をかけてごはんを食べるという
シマリス本来の行動を促せます。

シマリスは食べ物を隠す習性があるので、
きちんと食べているか確認しましょう。
特に秋~冬は貯食行動が多くなります。

一日給餌量はあくまで目安となります。与える際にはそれぞれのフードのパッケージに記載されている給餌量やシマリスの体格などを参考にして調整してください。

副食

動物質

動物質

ミールワーム、ゆで卵、カッテージチーズ、
ゆでたササミなど

野菜や果物

野菜や果物

ブロッコリー、小松菜、キャベツ、
ニンジン、リンゴ、イチゴ、バナナなど

ナッツ類

ナッツ類

ヒマワリの種、カボチャの種、
クルミ、アーモンドなど

副食は合わせて5gほど与えます。
ナッツ類や果物の与え過ぎは
肥満の原因になるので、注意しましょう。

与えてはいけない食べ物

獣医師さん

観葉植物や人の食べ物は中毒を起こしたり、栄養バランスが崩れたりしてしまうことがあるので、口に入らないようにしましょう。

特に注意!

ネギ類、アボカド、チョコなど

その4

シマリスのおうち

お部屋の環境

適正温度

シマリスは極端な暑さも寒さも苦手で、理想の温度は20℃~25℃です。日によって寒暖差が激しいと体調を崩しやすくなり、寒すぎると冬眠してしまう可能性があるので、この温度を保てるようにしましょう。

部屋んぽ

部屋んぽの際には入り込んでしまいそうな隙間を塞ぎましょう。エアコンの中などに食べものを隠してしまうこともあるので、部屋んぽが終わったらどこかに食べものや巣材を運んでいないか確認しましょう。
土を入れたプランターで穴掘りをさせたり、トンネルを用意したりすると遊んでくれます。

その5

よくある病気・ケガ

シマリスは体が小さく活発に動くため、
高所からの落下や隙間に挟まることによる
骨折などの事故が多いです。

また、歯が一生伸び続けるため、歯の疾患も
多くなっています。

概要

歯の咬み合わせがずれてしまい、ごはんを食べるときにすり減っていくはずの歯がどんどん伸びてしまう病気です。ごはんがうまく食べられなくなったり、伸びた歯が頬や舌を刺激して炎症を引き起こしたりします。

予防法

  • ケージの金網をかじらせないようにしましょう。
  • 適切なフードを食べさせましょう。
  • 落下事故などが起こらないよう気をつけましょう。

概要

細菌や寄生虫の感染、不適切な食事、食べ慣れないものを食べる、環境の変化などのストレスが下痢の原因となります。

予防法

  • ストレスの少ない飼育環境を整えましょう。
  • 適切な食事を与えましょう。
  • 巣箱などに隠してある食べものはこまめに片付けましょう。

概要

細菌やウイルスの感染が原因で起こり、鼻水やくしゃみ、食欲の低下などがみられます。お迎えしたばかりの若いシマリスは、環境の変化によるストレスが原因で発症することがあります。

予防法

シマリスをお迎えしてすぐのタイミングは特に、温度管理や衛生管理を徹底しましょう。

概要

高所からの落下や、部屋んぽのときに飼い主さんが踏みつけてしまうことで骨折が起こります。

予防法

  • 部屋んぽの際は目を離さず、シマリスの動きに注意を払いましょう。
  • ケージの止まり木やステージは落下の危険がないように配置しましょう。

概要

しっぽを強くつかむと、途中から切れてしまったり、皮膚だけが剥けてしまったりすることがあります。出血や壊死が起こり、切れてしまったしっぽが再生することはありません。

予防法

シマリスを扱う際にはしっぽをつかまないようにしましょう。部屋んぽのときには常にシマリスの居場所を確認し、踏んだりしないよう注意しましょう。

シマリスは症状が出ていても分かりづらいことが多いので、少しでも異変を感じたら動物病院へ相談しましょう。

監修エキゾチック動物専門の獣医師

三輪 恭嗣先生

三輪 恭嗣先生

日本エキゾチック動物医療センター院長
東大附属動物医療センター エキゾチック動物診療責任者
日本獣医エキゾチック動物学会会長
宮崎大学農学部獣医臨床教授

大学で教鞭をとりつつ、エキゾチック診療に従事。

日本エキゾチック動物医療センター
みわエキゾチック動物病院

https://miwaah.com/

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