うちハピ小動物(エキゾチックアニマル)図鑑フトアゴヒゲトカゲ編

この図鑑では、小動物の特徴や習性、
うちの子がHAPPYに暮らすために
必要なことを、獣医師がお伝えします!

うちハピ小動物(エキゾチックアニマル)図鑑フトアゴヒゲトカゲ編
その1

フトアゴヒゲトカゲってこんな動物

日本で多く飼育されているトカゲとして、フトアゴヒゲトカゲが挙げられます。
まるで恐竜のような姿は多くの人を惹きつけ、お顔にはあまり
表しませんが、人や犬猫と同じように喜びも不安も恐怖も感じる
感情豊かな動物です。

フトアゴヒゲトカゲの気持ち

あの子に魅力的に見てほしい!

あの子に魅力的に見てほしい!

頭を上下に振る
(ボビング)

わたしは仲間だよ~

わたしは仲間だよ~

腕を
ゆっくりと回す

怒っているよ!

怒っているよ!

口を開けて
喉元を広げる

フトアゴヒゲトカゲとの触れ合い方

フトアゴヒゲトカゲは爬虫類のなかでもハンドリング
(触れたり抱っこしたりすること)が比較的しやすいと言われています。

ただし、触りすぎは禁物!
過剰なスキンシップはストレスになってしまいます。
「なついてもらう」ではなく「慣れてもらう」意識で、
その子の様子を見ながら触れ合いましょう。

正しい抱っこの仕方

  1. フトアゴヒゲトカゲの体の下に手をゆっくり差し入れます。
  2. 暴れなければ、体全体を両手で支えて、
    安定させながら持ち上げます。 ※鷲掴みにしたり、手足を引っ張ったりすると強いストレスがかかるので避けましょう。
フトアゴヒゲトカゲの正しい抱っこの仕方
その3

フトアゴヒゲトカゲのごはん

主食

フトアゴヒゲトカゲ用の
人工フード

フトアゴヒゲトカゲ用の人工フード

(固形タイプ・ゲルタイプ)

一日給餌量の目安

差し出した餌を食べる速度が遅くなるまで

餌は専用のピンセットで差し餌をしたり、お皿に入れたりして与えます。
目の前で動かすと食いつきがよくなります。
幼体では一日1~3回、成体では一日1回~三日に1回のペースで与えましょう。

※一日給餌量はあくまで目安となります。
与える際にはそれぞれのフードのパッケージに記載されている給餌量やフトアゴヒゲトカゲの体格などを参考にして調整してください。

副食(おやつ)

昆虫

昆虫

(コオロギ、ミールワームなど)

野菜、果物

昆虫

(小松菜、チンゲン菜、ゆでたニンジン、
バナナなど)

栄養バランスが崩れることを防ぐため、
一つのものだけを大量に与えないようにしましょう。

※コオロギを主食とする場合はカルシウムなどのフトアゴヒゲトカゲ専用サプリメントを一緒に与えます。

※バナナなどの果物は好物ですが与えすぎないように注意しましょう。

与えてはいけない食べ物

獣医師さん

観葉植物や人の食べ物は中毒を起こしたり、栄養バランスが崩れたりしてしまうことがあるので、口に入らないようにしましょう。

特に注意!

ネギ類、人の食べ物など

その4

フトアゴヒゲトカゲのおうち

お部屋の環境

適正温度

フトアゴヒゲトカゲは寒さが苦手で、通年で安定した温度にする必要があります。昼間は28℃~30℃、夜間も25℃~28℃がよいと言われています。
ケージの中では、ホットスポットの温度を30℃~35℃程度、その反対側を28℃程度に温度勾配がつくように調整し、夜は局所温め用のバスキングライトと紫外線ライトの電源を切って、全体温め用のヒーターで25℃を下回らないように設定しましょう。

その5

よくある病気・ケガ

フトアゴヒゲトカゲはケージ内の温度や設置したものが適正でないなどの
理由でからだに不調をきたしたり、ケガをしたりすることがあります。
また、寄生虫感染もよくある病気のひとつです。

概要

紫外線の照射量が足りなかったり、カルシウムやビタミンD3などの栄養素が不足していたりすることで、 骨の変形や骨折、けいれんや消化器症状を引きおこします。

予防法

  • フードに適量のカルシウム剤をまぶして与えたり、ケージ内の温度調整や紫外線ライトの寿命が切れていないかなどを確認したりと、飼育環境の見直しを行いましょう。
  • 元気や食欲、歩き方などに変化がないか、普段から様子を観察しましょう。

概要

床材やケージ内のインテリアの破片などを食べてしまうことで、腸閉塞や脱腸などを引きおこし、命に関わります。

予防法

  • 口に入るサイズのものをケージに入れないようにしましょう。
  • 異物を好んで食べる場合は、栄養素のバランスが崩れている可能性があるため、適量のビタミン剤やミネラル剤などをフードにまぶしましょう。

概要

古い皮膚が正常に剥がれない状態です。剥がれなかった皮膚が指や尾などに残り、血流障害や細菌感染を起こすことがあります。

予防法

  • 脱皮のタイミングは、ケージ内に霧吹きをするなどして、湿度を上げましょう。
  • 栄養バランスが乱れていたり、水分不足になったりしてないか食事内容を見直しましょう。
  • 定期的に病院でほかの病気や感染症がないかを確認しましょう。

概要

震えや体の硬直といった症状が現れます。カルシウムやビタミンなどの栄養性疾患や神経性疾患などが原因となることもありますが、原因が特定できない場合がほとんどです。

予防法

  • 症状に早く気づけるよう、普段から様子をよく観察しておきましょう。
  • 症状を見つけたら、すぐに病院を受診しましょう。

概要

体の中の老廃物を外に排出する腎臓の機能が低下し、元気がなくなる、活動性が低下する、食欲が落ちるなどの症状が現れることがあります。爬虫類では特に血中の尿酸値が上がることで、痛風が発症する可能性があります。

予防法

症状に早く気づけるよう、普段から様子をよく観察しておきましょう。

※フトアゴヒゲトカゲは症状が出ていてもわかりづらいことが多いので、少しでも異変を感じたら動物病院へ相談しましょう。

監修エキゾチック動物専門の獣医師

三輪 恭嗣先生

三輪 恭嗣先生

日本エキゾチック動物医療センター院長
東大附属動物医療センター エキゾチック動物診療責任者
日本獣医エキゾチック動物学会会長
宮崎大学農学部獣医臨床教授

大学で教鞭をとりつつ、エキゾチック診療に従事。

日本エキゾチック動物医療センター
みわエキゾチック動物病院

https://miwaah.com/

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