TITLE

キラキラおしっこは綺麗じゃない!尿石症ってどんな病気?

こんにちは!アイペット損保 獣医師チームです。
このメールでは『今日から実践できる』獣医視点での飼い方情報を毎月お伝えしていきます!
今月のテーマは、ネコちゃんオーナーさんであれば知っておいて損はない「尿石症」です。
尿石症ってどんな病気?
尿石症は尿の成分であるミネラルから、結石がつくられる病気です。
できた結石は、おしっこの通り道である腎臓・尿管・膀胱・尿道などに居座り、悪さをします
人では尿管結石が「とっても痛い」病気として知られていますが、ネコちゃんでは石が詰まると命を落とすこともある、「とっても怖い」病気です。 しかも尿石症は、高齢期にリスクが高くなる腎臓病などとは違って、若いネコちゃんにも多く発生します。
冬に多いと言われるのはなんで?
ネコちゃんはあまりお水を飲まずに、少ない量の濃いおしっこを排泄する動物です。
これは、ネコちゃんの祖先が砂漠で生活していたことに関係します。思うようにお水が手に入らない環境に適応した結果、少ない飲水量でもおしっこを濃縮することで、効率よく老廃物を排泄できるようになったんです。
つまりネコちゃんはお水に対して、「ちょっと喉が渇いたけど、今は日向ぼっこしてるからまぁいっか・・・」程度のモチベーションしかありません。それに加え、寒い冬はそこまで喉も渇かないですし、トイレに行くことすら面倒になってしまう気持ち、分かりますよね。
日向ぼっこするネコちゃん
お水を飲む量が減ると、ただでさえ濃いおしっこが薄まらなくなってしまいます。さらに、排尿の回数が減ることで濃縮されたおしっこがずっと膀胱にとどまり、結石ができやすくなってしまいます。
結石のご紹介
ネコちゃんの体質や食べているごはんにもよりますが、できやすい結石は主に2種類あります。
これはおしっこの中の結晶を顕微鏡で観察したものです。このジャリジャリした結晶が集まってかたまると、結石になります。

シュウ酸カルシウム

シュウ酸カルシウム
●おしっこのpHが酸性でできやすい
●ごはんでは溶けにくい

ストルバイト

ストルバイト
●おしっこのpHがアルカリ性でできやすい
●小さければごはんで溶かせる
症状は?
基本的な症状は膀胱炎と似ています。
このような症状がみられたら、早めに病院に行きましょう。
主な症状
●おしっこの変化(色が濃くなる、濁る、キラキラする、血が混じる、においが強くなる)
●トイレに何度も行ったり長い時間トイレにいるが、おしっこはあまり出ていない
●排尿時に痛そうに鳴く
●外陰部やお腹をなめる
さらに、結石が尿管や尿道に詰まっておしっこが出ない状態が1日以上続くと、急性腎不全を引き起こし命に関わる状態に!特に雄猫さんは尿道が細くて詰まりやすいです。
予防としてできることは?
尿石症の原因にはネコちゃんの体質や生活習慣も関係するので、再発のリスクが高い病気でもあります。
一度かかってしまった子は、尿のpHを適正に保つごはんをあげたり、定期的な尿検査が必要になるかもしれないので、動物病院でアドバイスをもらいましょう。

冬場にお家でできることは?

お水とトイレの数を増やしてみましょう!
気まぐれなネコちゃんが、思い立ったらすぐにお水を飲んだりおしっこに行ったりできる環境をつくってあげましょう。 普段置いている場所に加えて、ネコちゃんがよく過ごしている場所、かつ、暖かい場所に置いてあげると良いですね!
上手なお水の飲ませ方はこちら↓を参考にしてください。
■ネコちゃんのためにもっと知りたい水のこと
また、肥満のネコちゃんは運動量が減ってトイレに行く頻度が減り、尿石症のリスクが高まると考えられています。 肥満は万病のもと。キャットタワーを置いて高低差をつくったり、運動を取り入れた遊びをしてあげましょう♪
【発行・編集】アイペット損害保険株式会社
Copyright © ipet Insurance CO., Ltd. All Rights Reserved.

この記事をシェアする

メルマガを受信するには

メルマガを受信するためには
アイペットの保険にご契約いただく必要がございます。