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いい『うんち』ってどんな『うんち』?

こんにちは!アイペット損保 獣医師チームです。
このメールでは『今日から実践できる』獣医視点での飼い方情報を毎月お伝えしていきます!
リモートワークなどの普及により、今まで以上にネコちゃんと一緒にいる時間が増えたという飼い主さんも多いのではないでしょうか。「新しい日常」といわれる今の生活、ネコちゃんの体調にはこれまで以上に気を付けてあげたいところです。
そこで今日は、誰でも簡単にできる健康チェックの一つ、ネコちゃんのうんちについてお話したいと思います。
何を見ればいいの?
チェックしていただきたいポイントはこちら!
【1】うんちの回数、量、形、色、硬さ、におい
   表面に何か付いていないか
【2】うんちをする時のネコちゃんの様子
これらをあわせて毎日チェックすることで、病気のヒントを見つけることができるかもしれません。
チェックポイントから分かること

回数・量

回数や量には個体差があるので、これが正常、という基準があるわけではありません。普段と比べて多いか少ないかを判断しましょう。 1歳未満の子であれば1日3回以上する子もいますが、一般的にはネコちゃんは1日1~2回のうんちをします。
うんちの回数や量が減った時には、食欲不振や便秘が考えられます。特に高齢や長毛種のネコちゃんは、便秘やうんちに毛が絡んだりして出づらくなることがあります。

通常はある程度の太さと長さがあり、よくバナナのような形と表現されます。
毛が絡むと数珠状と表現されるように、毛でうんちがつながることもあります。うんちがいつも以上に細くなっていたり、平たくなるようであれば異常だといえます。

一番よく遭遇するのは、血便でしょうか。血便には2パターンあり、胃や小腸から出血があると真っ黒なうんちが出たり、大腸から出血があると鮮やかな赤い血がうんちの表面に付いたりします。
血がまじったうんち
うんちの正常な色は黄土色~茶色で、この色は胆のうから分泌される胆汁に由来しています。 なので、うんちが白っぽい場合やかなり黄色いうんちは異常がある可能性があります。
胆のうや膵臓に問題があるかもしれないうんち

硬さ

うんちの硬さは、含まれる水分の量で決まります。腸を通過する時に適度に水分が吸収されれば、手でつかんでも形が崩れない、理想の硬さのうんちになります。
いつもより硬くてコロコロしている場合は、水を飲む量が減っていたり、ストレスや運動不足から腸の動きが悪くなっているかもしれません。 反対に、形はあるけどつかめない程度の軟便であれば、水分の取りすぎやストレス、フードが体質に合っていない、そして感染症などの原因が考えられます。
おうちにいる時間が増えた飼い主さんの中には、今までよりもうんちをお掃除するのが早くなった方もいらっしゃるかもしれません。新鮮なうんちは時間が経ったうんちよりも少しだけ柔らかく感じると思います。ツヤがあったり温かいうんちは新鮮ですので、普段より気持ちやわらかいくらいは問題がないといえるでしょう。
また、完全に形のない下痢や頻繁にする軟便は、腸炎やウイルス感染の可能性があります。下痢が続いたり、同時に食欲不振や嘔吐などの症状がみられたら、早めに動物病院に相談しましょう。水下痢にまでなってしまうと脱水が起こって重症化しやすくなるので、さらに注意が必要です。

におい

フードを大きく変更することがない限り、明らかににおいが変わることはないと思います。ただし、食べ過ぎてしまったり油の多く含まれるものを食べた時には、においが強くなったり、酸っぱいにおいがすることがあります。
ネコちゃんとフードのにおい

表面の状態

うんちの表面にドロッとしたゼリーのようなものが付着している場合は、腸で炎症が起きている可能性があります。一時的であれば問題ありませんが、続くようであれば注意が必要です。
飼い主さんが見て一番分かりやすく、かつ驚かされるのが、寄生虫です。「白くて細長い糸みたいなのが出てきた!」「米粒みたいなツブツブが動いてた!」などということがありえますので、発見した際にはしっかり駆除してあげましょう。
寄生虫うんち

その他

うんちをする時の仕草も、きちんと見てみるとうちの子の癖が分かって面白いことがあります。いつもと仕草が違うなと感じたら、どこかに痛みを感じているかもしれません。
たかがうんちと言えども、こんなに色々なことが分かるんですね!
異常なうんちを発見するためには、正常なうんちを知っておく必要があります。ぜひ毎日うんちチェックをしてみましょう♪
【発行・編集】アイペット損害保険株式会社
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