犬の白内障はここが怖い!早期発見の方法は?

愛犬と見つめ合っていて、なんだか目が白っぽく見えるなあと思ったことはありませんか?
それはもしかしたら、「白内障」の始まりかもしれません。
私たちにとっても身近な病気である白内障。
人では高齢の方に多いイメージですが、犬の場合は遺伝的に白内障になりやすい犬種もいるので、若齢であっても注意が必要です。
白内障とは?
目の中には「水晶体」と呼ばれる、ピントを調節するレンズのような部分があります。白内障は、透明だった水晶体が白く濁って視力に影響が出てしまう病気です。
犬の白内障の多くは、加齢や遺伝によるものです。遺伝的に白内障になりやすい犬種としては、トイプードル、コッカー・スパニエル、キャバリアなどが知られています。また、糖尿病などの病気も続発して起こることもあります。
白内障4つのステージ
白内障は、進行度合いに応じて4つのステージに分けられます。
1.初発白内障
水晶体が少し濁った状態です。
犬の視覚にもほとんど影響がないので、この段階で異常に気付けることは少ないです。
2.未熟白内障
濁りが少しずつ広がっていきます。
3.成熟白内障
飼い主さんが見ても分かるくらいに、水晶体全体が白く濁ります。
視力も低下し、物にぶつかったり、あまり動きたがらないなどの症状がみられます。
4.過熟白内障
濁った水晶体が溶け出し、一時的に目が透明に戻ったように見えることがあります。
しかし実際には、目の中の炎症や様々な合併症が起こる可能性のある、危険な状態です。
白内障のここが怖い!
白内障は視力に影響が出るだけ、と思うかもしれませんが、進行すると「ぶどう膜炎」や「緑内障」といった合併症を引き起こし、強い痛みが生じることもあるんです。
また、犬は視覚だけではなく、鋭い嗅覚や聴覚に頼って生活しています。なので、物の配置が分かっているおうちの中や、歩き慣れたお散歩コースでは、少しくらい目が見えていなくてもスムーズに歩けてしまいます。これが、白内障の発見が遅れる要因になってしまうんですね。
治療法は?
白内障を完治させる方法は、手術しかありません。重度の合併症が出る前の早い段階で手術を行えば、視力の回復が望めます。
手術を受けない場合は、白内障の進行を抑える目薬などを使いながら経過を観察することになりますが、失明や合併症のリスクは避けられません。
早期発見!
白内障の予防は難しいですが、できるだけ早く病気に気付いてあげることはできます。
普段から愛犬としっかりアイコンタクトをとり、定期的に健康診断を受けましょう。はじめのうちは暗い場所で物が見えにくくなることが多いので、夕方のお散歩を嫌がったりするのも要注意です。
また、視力が低下すると、触られたときに驚いたり、恐怖心から攻撃的になる子もいます。
愛犬から送られる小さなサインを、見逃さないようにしましょう!