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猫の爪切りの頻度は?爪切りの方法と成功のコツを解説【獣医師監修】

公開日:2023.06.07 最終更新日:2025.12.23

爪切りは、飼い主さまが痛い思いをしないようにするだけでなく、猫をケガから守り、感染症も予防する大切なケアです。
爪とぎでは爪の長さは整わず、特に子猫や高齢猫は巻き爪や引っかかりによる事故のリスクが高まります。
爪切りの頻度は年齢によって異なり、子猫・高齢猫は2週間に1回、成猫は月1回が目安です。
この記事では、適切な道具や切り方のコツ、嫌がる猫への対処法、受診すべきケースまで、獣医師監修のもと詳しく解説します。

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猫の爪切りの必要性

猫の爪切りの必要性

猫の爪は、獲物を捕らえたり高いところに登ったりできるよう、すべてカギ状になっています。

室内で暮らす猫にとっては、自然に爪が削れる機会が少ないため、爪がカーテンやじゅうたんに引っかかると、爪が折れてケガをする原因になることもあります。

伸びた爪が飼い主さまや同居の猫に刺さったり、壁や家具を傷つけたりということもあります。

猫の爪切りは、そのような状況を防ぐために必要です。

 

爪とぎは爪切りの代わりにならない

猫は爪とぎをするので爪切りの必要はなさそうですが、爪とぎと爪切りには、まったく別の目的があります。

猫の爪は玉ねぎのような層構造になっており、爪とぎをすることで古くなった外側の爪を剥がして、新しい爪を露出させています。

爪とぎで爪の先端が削られることはないため、爪を切ることが必要です。

 

子猫にも爪切りは必要?

爪切りは、猫にとっては欠かせない日常的なケアです。

子猫も、生後1か月頃になれば爪がしっかりし、出し入れもできるようになります。

この頃から生後2か月頃の間に爪切りをスタートし、慣れさせておくと、その後が楽です。

動き回っているうちにカーテン、じゅうたんやマットに爪を引っかけてしまう危険防止にもなります。

 

高齢猫における爪切りの重要性

猫の爪は高齢になると、太くなり、巻き爪にもなりやすいことが特徴です。

理由は、爪とぎをしなくなり外側の爪がはがれなくなること、運動量が低下し自然に爪が削れにくくなることなどが挙げられますが、太い巻き爪が肉球に刺さると、ケガをして菌が侵入するおそれもあります。

丁寧にケアが必要です。

 

猫の爪を切らないとどうなる?

猫 どうなる

猫の爪を切らないでいると、猫自身だけでなく飼い主さまや同居猫がケガをしたり、大切なものが傷つけられたりといったリスクがあります。

 

猫のケガのリスク

室内での生活は、狩りや木登りをする必要がないため、爪切りをしないと爪が伸び続けます。

しかも猫の爪はまっすぐではなく、カギ状です。

伸びた爪が家具やカーテンに引っかかったり、巻き爪が肉球に刺さったりしてケガをする危険があります。

 

人間のケガや感染のリスク

感染症を持っている猫に引っかかれると、飼い主さまがケガをするだけでなく、「猫ひっかき病」や「パスツレラ症」などの感染症を引き起こす場合があります。

猫ひっかき病の症状は、引っかかれた部位が赤く腫れるリンパ節の腫脹(しゅちょう)、発熱、頭痛、倦怠感などです。

パスツレラ症は、肺炎を引き起こす可能性があるほか、免疫力の低下した方や糖尿病などの持病を持った方では重症化して、命に関わることもあります。

 

壁紙や家具の損傷

爪切りをしないでいると、とがった爪で、室内の壁紙や柱、床などに傷がつくことがあります。

ソファ、棚などの家具も同様です。

たまたま猫が気に入ると爪とぎの場所になってしまい、室内やお気に入りの家具がボロボロになってしまうこともあります。

 

猫の爪切りを行う頻度

猫の爪切りの必要性

爪切りの頻度は猫の年齢によって変わります。

子猫(~1歳頃)の場合

2週間に1回が目安です。

まだ爪を上手に出し入れできず何かに引っかかってしまうことも多いので、こまめに切ってあげましょう。

 

成猫(1歳~7歳頃)の場合

1か月に1回が目安です。

 

高齢猫(7歳~)の場合

2週間に1回が目安です。

爪とぎの回数が減って、爪が太くなる傾向があります。

太い爪がそのまま伸びると巻き爪になり肉球を傷つけてしまうので、定期的にチェックしましょう。

 

猫の爪切りに必要な道具

猫の爪切りの必要性

猫用の爪切りはさまざまな種類がありますが、ハサミタイプかギロチンタイプを用意しましょう。

ハサミタイプは、私たちが普段使用するハサミと同じ感覚で使え、初心者の方や、太くなった爪、巻き爪を切るときにおすすめです。

ギロチンタイプは、ハサミタイプに比べると力が伝わりやすく、硬い爪を切るときにおすすめです。

切れ味が悪くなると爪切りに時間がかかり、猫が不快に感じる原因にもなるので、定期的に買い替えるようにしましょう。

爪切りを嫌がる場合は、洗濯ネットや大きめのバスタオルで体を包んであげると動きを制御しやすくなります。

また、爪を切りすぎてしまうと出血することがあるので、ガーゼやコットン、止血剤を準備しておくと安心です。

 

猫の爪切りを行う手順

猫の爪切りの必要性

一般的に猫は、足先に触られることを嫌がります。

普段から、足先に触れる練習をしておくとよいでしょう。

STEP.1

猫が落ち着ける姿勢を探します。

膝のうえに乗せる、横に寝かせる、洗濯ネットやバスタオルで包むなど、いくつかのパターンを試してみましょう。

お手伝いしてくれる方がいる場合は、猫を抱っこしてもらったり、ペースト状のおやつを舐めさせたりして気をそらすことも方法です。

 

STEP.2

姿勢が定まったら、爪を切っていきます。

前足に触られることを嫌がる猫が多いので、後ろ足から始めてみましょう。

肉球を軽く押して爪を押し出し、ピンク色に透けて見える血管を確認します。

この部分には神経も通っているので、ピンク色の部分には触れないように、2~3mm以上の余裕をもって爪の先を切りましょう。

血管を切ってしまうと、猫が痛みを感じるほか、出血もしてしまいます。

慎重に進めましょう。

 

STEP.3

爪切りがすんだら、おやつを与えたり、お気に入りのおもちゃで遊んだりして、猫をほめてあげましょう。

「爪切りをするといいことがある」というイメージが持てると、次の爪切りもしやすくなるはずです。

 

猫の爪切り成功のコツ

猫 成功

猫の中には、爪切りにまったく動じない子もいれば、足先すら触らせてくれない子もいます。

最初は1日1本を目安に、少しずつ練習していきましょう。

ポイントは、「嫌がったらすぐにやめること」と「爪切りのタイミング」です。

爪切りの最中にしっぽをパタパタさせ始めたら、ご機嫌ななめのサインなので中止しましょう。

タイミングは、リラックスしているときや、寝起きでちょっとぼんやりしているときに行うことがコツです。

 

猫の爪切りをする際の注意点

猫の爪切り

猫の爪切りをスムーズにすませるために飼い主さまが準備しておくとよいこと、心がけるとよいことをお伝えします。

 

出血した場合に備える

万が一の出血に備え、ガーゼやコットン、あれば止血剤を用意しておきましょう。

出血してしまった場合は、ガーゼやコットンで圧迫して止血します。

止血剤があると、出血を早く止めることができます。

爪の血管は出血すると止まりにくいことがあるので、処置しても止血できない場合は、動物病院を受診しましょう。

 

血管がわかりにくい場合の確認方法

ぱっと見ただけでは、ピンク色の血管部分がわかりにくいことがあります。

その場合は、爪の下からLEDライトで照らしてみましょう。

爪が透けて見え、血管部分が確認しやすくなります。

 

猫がどうしても嫌がる場合は動物病院やトリミングサロンで依頼する

嫌がる猫の爪切りを無理にしようとすると、飼い主さまだけでなく愛猫がケガをする可能性があります。

飼い主さまを「嫌なことをする人」と認識すると、信頼関係も損なわれてしまうでしょう。

うまく爪切りできない場合は、動物病院やトリミングサロンにお願いすることも方法です。

 

猫の爪切りに関するよくある質問 

猫の爪切りでは、困ってしまうことも多々あります。

飼い主さまの悩みとしてよくある質問を取り上げ、回答をまとめました。

 

猫が抱っこを嫌がる場合はどうすればいい?

腹ばいになっている猫のうえから覆いかぶさるようにして固定し、切ることもできます。

手助けしてくれる人がいる場合は、一人が床やテーブルのうえで腹ばいにした猫が動かないように軽く押さえて固定します。

もう一人は猫の前足または後ろ足を補助者から順に受け取って爪を切っていきます。

こうすることで動きを抑え、安全に作業できます。

愛猫が落ち着く方法はないか試してみましょう。

抱っこを嫌がる子は押さえつけられることも嫌う場合が多いので、無理に押さえることはせず、難しい場合は動物病院やトリミングサロンに依頼しましょう。

 

猫の爪が黒い場合、どこまで切ればいいの?

猫の爪が黒くて血管が確認できない場合は、爪の先端から少しずつ、断面を確認しながら切っていきましょう。

中心部が透明から半透明になったところで、切るのをやめれば血管を切らずにすみます。

動物病院に連れて行き、獣医師にコツや判断のポイントを教わることも方法です。

 

爪切り後の猫の足や爪でチェックすべきポイントは?

猫の爪を切り終えたら、先端のとがった部分は平らになっているか、出血している箇所はないか、痛がったり歩き方がおかしかったりすることはないかを確認しましょう。

出血している場合は、止血の処置をします。

出血が止まらない、痛がるような様子が見られるときは動物病院を受診しましょう。

 

猫の前足と後ろ足で爪の伸び方や切り方に違いはありますか?

前足と後ろ足では、前足の爪のほうが早く伸びます。

また後ろ足の爪は4本ですが、前足の爪は5本です。

親指だけ先端よりも内側についているため、少々切りにくいかもしれません。

親指がしっかり見える体勢で切るようにしましょう。

 

定期的に猫の爪切りをしましょう

愛猫がケガなく健やかに過ごすことはもちろん、飼い主さまのケガや感染症、室内や家具を傷から防ぐためにも、爪切りは大切なケアです。

記事でお伝えしたコツやポイントを参考にしながら、取り組んでみましょう。

どうしても猫が嫌がる場合は無理をせず、動物病院やトリミングサロンで切ってもらうことも検討してみてください。

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