犬の肛門腺のお手入れ方法とは?ポイントを解説!
犬の肛門の左右には、肛門腺と呼ばれる袋状の組織があり、分泌物がためられています。
肛門腺の分泌物を排出させる(絞る)ことで、清潔な状態を保つことができます。
今回は、犬の肛門腺の絞り方や頻度について獣医師が解説します。
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犬の肛門腺とは?
肛門の左右(時計に例えると4時と8時の位置)にある、袋状の組織のことを「肛門腺」といいます。
別名、肛門嚢(こうもんのう)ともいわれています。
この袋状の組織の中に分泌液「肛門腺液(こうもんせんえき)」が生産され、ためられています。
通常は、ウンチをするときに肛門腺液も排出されますが、生まれつき肛門腺が出にくい、下痢などによる炎症が原因で、排出する穴がふさがってしまっている犬もいます。
お手入れの必要性
特にチワワやマルチーズ、トイプードルなどの小型犬は、自力で肛門腺液を排出しにくい傾向があります。
また、高齢犬は、肛門腺液の性状が変化してたまりやすくなり、お尻の筋力も低下することから、排出しにくい状態になります。
排出されないと肛門腺に、肛門腺液がたまり続け、感染症につながることがあります。
定期的に肛門腺を絞ってあげることが大切です。
病気につながる可能性
肛門腺は肛門の近くにあるため、細菌などによる感染症「肛門腺炎」を引き起こすことがあります。
愛犬がお尻をこすりながら歩く場合は、肛門の周囲が赤く腫れていないか確認しましょう。
赤く腫れている場合は、肛門腺炎を発症している可能性もあるため、動物病院を受診することをおすすめします。
肛門腺の絞り方
1.準備
肛門腺液は独特の刺激臭がするため、ポリエステル素材の薄い手袋とウェットティッシュ、ビニール袋を用意します。
犬の肛門は敏感なため、アルコール成分などが配合されたケア用品の使用は避けましょう。
2.肛門の位置を確認
片手でしっぽを持ち、肛門の位置を確認します。
お尻をのぞかれる、触られることが苦手な犬もいるため、お尻を確認するときは、顔をなでるなど、リラックスさせてあげましょう。
3.肛門を絞り出す
手袋を装着し、肛門をウェットティッシュで覆い、軽く指で押さえましょう。
ゆっくりとマッサージするように揉み、下から押しあげるように力を入れると、肛門腺液が排出されます。
肛門腺液の性状は、水っぽいものや、泥状、粘土状と、犬の健康状態によってさまざまです。
肛門腺液を排出後は、お尻の汚れをふき取りましょう。
重要なポイントは、力を入れすぎないことです。愛犬が嫌がる場合は、途中で中止してあげましょう。
犬が嫌がる場合の対処法
肛門は繊細な器官です。肛門腺を無理に絞ると、肛門や周辺の皮膚を傷つけてしまうかもしれません。
愛犬が嫌がる場合は、動物病院でも対応してくれるため受診すると良いでしょう。
肛門腺を絞る頻度は?
1ヶ月に1回程度
肛門腺絞りの頻度は、小型から中型の犬であれば1ヶ月に1回程度ですが、大型犬は肛門腺絞りが必要ない場合もあります。
お尻を気にする頻度が増える、地面にお尻をこする、舐めるなどの行為が目立つときは、肛門腺を絞ってあげるサインです。
特に、高齢犬は、加齢とともに肛門腺液がたまりやすくなるので、注意が必要です。
まとめ
肛門腺は肛門に近いため、清潔な状態を保つことで、感染症などの予防につながります。
愛犬の健康を維持するためにも、定期的に肛門腺を絞ることをおすすめします。
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