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いい『うんち』ってどんな『うんち』?

こんにちは!アイペット損保 獣医師チームです。
このメールでは『今日から実践できる』獣医視点での飼い方情報を毎月お伝えしていきます!
リモートワークなどが普及し、大好きな飼い主さんと一緒にいられてやっほーい!というワンちゃんもいれば、なんだか家の中にずっと人がいて落ち着かない・・・というワンちゃんもいるはず。
「新しい日常」といわれる今の生活、ワンちゃんの体調にはこれまで以上に気を付けてあげたいところです。そこで今日は、誰でも簡単にできる健康チェックの一つ、ワンちゃんのうんちについてお話したいと思います。
何を見ればいいの?
チェックしていただきたいポイントはこちら!
【1】うんちの回数、量、形、色、硬さ、におい
   表面に何か付いていないか
【2】うんちをする時のワンちゃんの様子
これらをあわせて毎日チェックすることで、病気のヒントを見つけることができるかもしれません。
チェックポイントから分かること

回数・量

回数や量には個体差があるので、これが正常、という基準があるわけではありません。普段と比べて多いか少ないかを判断しましょう。
去勢手術をしていない高齢のワンちゃんでは、前立腺肥大によって直腸が圧迫され、うんちが出にくくなることがあります。 くるくる回ってうんちポーズになるのになかなか出なかったり、排便時の痛みからキャンキャン鳴き声をあげることもあります。最近うんちが減ったなぁと思ったら、「出ていない」可能性も考えてみましょう。

通常はある程度の太さと長さがあり、よくバナナのような形と表現されます。
それが踏まれたバナナのように平たくなっているようであれば、何らかの原因でうんちの通り道である直腸が圧迫され、うんちが変形しているのかもしれません。原因としては前立腺肥大や直腸のポリープ・腫瘍などが考えられます。

一番よく遭遇するのは、血便でしょうか。血便には2パターンあり、胃や小腸からの出血は真っ黒に、大腸からの出血は鮮やかな赤になります。 黒い便も血便、というのはあまりイメージがないかもしれないので、覚えておきましょう!ちなみに、ジャーキーなど紅い色素が多く使われているものを食べても、色付きうんちが出ることがあります。
血が混じったうんち
うんちの正常な色は黄土色~茶色で、この色は胆のうから分泌される胆汁に由来しています。 なので、うんちが白っぽい場合は、胆管閉塞などにより胆汁がうまく分泌されていない可能性があります。また、膵炎などによって酵素の働きが低下すると、脂肪が多く含まれた黄色っぽいうんちが出ることがあります。
胆のうや膵臓に問題があるかもしれないうんち

硬さ

うんちの硬さは、含まれる水分の量で決まります。腸を通過する時に適度に水分が吸収されれば、手でつかんでも形が崩れない、理想の硬さのうんちになります。
いつもより硬くてコロコロしている場合は、水を飲む量が減っていたり、ストレスや運動不足から腸の動きが悪くなっているかもしれません。反対に、形はあるけどつかめない程度の軟便であれば、水分の取りすぎやストレス、フードが体質に合っていないなどの原因が考えられます。
完全に形のない下痢は、腸炎やウイルス感染の可能性があります。下痢が続いたり、同時に食欲不振や嘔吐などの症状がみられたら、早めに動物病院に相談しましょう。水下痢にまでなってしまうと脱水が起こって重症化しやすくなるので、さらに注意が必要です。

におい

フードを大きく変更することがない限り、明らかににおいが変わることはないと思います。ただし、食べ過ぎてしまったり油の多く含まれるものを食べた時には、においが強くなったり、酸っぱいにおいがすることがあります。
お皿を咥えたワンちゃん

表面の状態

うんちの表面にドロッとしたゼリーのようなものが付着している場合は、腸で炎症が起きている可能性があります。一時的であれば問題ありませんが、続くようであれば注意が必要です。
飼い主さんが見て一番分かりやすく、かつ驚かされるのが、寄生虫です。「白くて細長い糸みたいなものが出てきた!」「米粒みたいなツブツブが動いていた!」と言って動物病院に駆け込む方もいらっしゃいます。発見した際には、しっかり駆除してあげましょう。
寄生虫うんち
たかがうんちと言えども、こんなに色々なことが分かるんですね!
異常なうんちを発見するためには、正常なうんちを知っておく必要があります。ぜひ今日のお散歩では、愛犬のうんちチェックをしてみてくださいね♪
うんちとしつけ
うんちをちゃんとトイレでできるでしょうか?ワンちゃんのしつけについてはこちらをご覧ください!
▼いろんなしつけで使える!「ほめる」しつけ▼
ワンちゃんのしつけ
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