シュナウザー

シュナウザー

ふさふさの眉毛と長い口ひげが、まるでおじいさんのようで可愛らしいシュナウザー。この犬種は大中小の3サイズおり、それぞれ異なる仕事で活躍し人々を助けてきました。3犬種ともにお利口で家庭犬はもちろん、番犬としても適しています。皮膚の病気や内分泌の病気、目の病気などのリスクがあるため、様子の変化に早く気づけるように、普段からよく観察して健康な状態を把握しておきましょう。

  1. シュナウザーの特徴
  2. シュナウザーをお迎えする方法
  3. シュナウザーの飼育のポイント
  4. シュナウザーのかかりやすい病気・ケガ

シュナウザーの特徴

シュナウザーの歴史

ドイツ原産で、サイズが異なる3種類に分類されています。中型のスタンダード・シュナウザーから大型のジャイアント・シュナウザーと小型のミニチュア・シュナウザーが作出されたと考えられています。大きさの違う3種類で、それぞれ異なる仕事を任されてきました。
■ミニチュア・シュナウザー 一番小さいミニチュア・シュナウザーは、牧場などで番犬として飼育されていました。19世紀末にドイツ・フランクフルトで繁殖が進められ、当時は粗毛のミニチュア・ピンシャーと説明されていました。

■スタンダード・シュナウザー
スタンダード・シュナウザーは、ネズミやイタチ、水鳥の狩猟犬として活躍し、当初はネズミ取りと呼ばれていました。多芸多才で、番犬としても、家庭犬としても適しています。

■ジャイアント・シュナウザー
一番大きいジャイアント・シュナウザーは、大変優れた嗅覚を持っています。牛などの家畜を駆り立てる目的で改良され、後に警察犬としても活躍するようになりました。

シュナウザーの容姿は?

全体的に四角ばった頑丈な体つきをしています。スタンダート・シュナウザーは頑健でシャープな印象があり、ミニチュア・シュナウザーは小さいながらも、がっしりして力強く、スタンダードをそのまま小さくしたような体をしています。ジャイアント・シュナウザーはスタンダードを大きくし、より力強くした印象を持ちます。どのシュナウザーも特徴的な長い眉毛と頬ひげ、口ひげにより、より愛らしい表情が作りだされています。耳はV字型で2つに折れ、頬に沿って垂れ下がっていますが、断耳して立たせる場合もあります。毛はダブルコートで触り心地はザラザラしていますが、四肢など一部の毛は長くふさふさしています。

シュナウザーをお迎えする方法

ペットショップでシュナウザーを探す

ペットショップからシュナウザーをお迎えするメリットは、自分の好みの色や顔立ちのシュナウザーが見つけやすいということです。シュナウザーの毛色というとグレーとホワイトが混ざった色を思い浮かべるかもしれませんが、グレーの色合いにも明るいものから暗いものがあり、ブラックやホワイトの単色もあります。顔立ちも可愛らしい顔や凛々しい顔などさまざまなので、好みの子を探してみてください。

ブリーダーからシュナウザーを紹介してもらう

ブリーダーからシュナウザーをお迎えするメリットは、血統がハッキリしているため、ある程度性格が予想できるということです。シュナウザーは基本的に明るく友好的な性格ですが、少し気が強くなってしまう一面もあります。はじめてワンちゃんと一緒に生活する方は警戒心の強すぎない子を紹介してもらうことで、トレーニングがしやすくなるかもしれません。

シュナウザーの里親になる

保護犬の中には、元の飼い主さまと別れてしまったり、人の愛情を注いでもらえないまま育ったりと、さまざまな事情を抱えている子がいます。シュナウザーは元々フレンドリーな犬種ですが、新しい飼い主さまとの生活に慣れるまでには、ある程度時間がかかるかもしれません。里親になる方は、その子がそれまで過ごしてきた時間や気持ちに寄り添い、ゆっくり信頼関係を築いていっていただきたいと思います。

シュナウザーをお迎えするときの費用相場は?

シュナウザーをお迎えする際には、生体にかかる費用の他に、以下のような費用がかかります。

畜犬登録(3,000円前後)
ワンちゃんをお迎えしたら、お住いの市区町村に登録をする必要があります。
狂犬病の予防接種(3,500円前後)
ワンちゃんには年に1回の狂犬病予防接種が義務付けられています。
混合ワクチン(5,000~8,000円前後)
感染症を予防するための注射で、予防できる病気の数によって費用は変わってきます。

これらに、最初に用意するべきサークルやクレート、トイレ、食器、日用品などのグッズをあわせると、初期費用としてはワンちゃんの生体価格+50,000~60,000円ほどが目安となるかと思います。

シュナウザーをお迎えする方法には、それぞれにメリットがあるので、自分がワンちゃんをお迎えする際に何を重視したいのかを検討しましょう。ワンちゃんとの出会いは一期一会ですので、どこでお迎えするにしても、「この子を一生大切にしたい!」と思える子を選んでいただくのが一番かと思います。

シュナウザーの飼育のポイント

シュナウザーは大変お利口で友好的で、家庭犬として最適です。ミニチュア・シュナウザーは怖いもの知らずで、油断なく周囲に目を配って、何かあればよく吠えて異常を知らせてくれます。スタンダート・シュナウザーは活発で勇敢で飼い主に従順です。ネズミ取りの狩猟犬だったこともあり、他の動物に攻撃的になる場合もあるので注意が必要です。ジャイアント・シュナウザーは家族、子どもにも良く慣れてくれ、おとなしく、感覚は鋭敏で大胆さも備えています。どのシュナウザーも番犬から狩猟犬までこなせるすばらしい能力をもっているため、しっかりとトレーニングすれば頼れる相棒になってくれます。被毛のお手入れは重要で、毎日ブラッシングをして抜け毛をしっかりと除去してあげましょう。また、自慢の口ひげや目の周りはよだれやけや涙やけしやすく、そのままにすると皮膚炎を起こすこともあるため、軽くぬらした布などで優しく拭いてあげましょう。運動は毎日行ってあげます。時にはドックランなどで走り回らせると喜んでくれるでしょう。スタンダードやジャイアントはより多くの運動を必要としますので、毎日たっぷり時間をとってお散歩してあげましょう。

シュナウザーのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

股関節形成不全

股関節を形成している骨盤の骨と大腿骨がかみ合わなくなり、関節に炎症が起こって痛みが出ます。犬では大型犬に多く、遺伝や成長期に骨の発育がうまくいかないことが主な原因です。歩く時に腰が左右に振れたり、階段の上り下りを嫌がったりします。

皮膚炎

細菌や真菌、ダニなどが皮膚に炎症を起こします。皮膚の弱い犬種だったり、免疫力の低下や外傷から皮膚のバリア機能が落ちてしまうと、炎症が起こりやすくなります。症状は湿疹、かゆみ、脱毛など様々です。

成犬~

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

副腎皮質からコルチゾールというホルモンが過剰に分泌されることで起こります。副腎に指示を送る脳の下垂体が腫瘍化して、ホルモンの分泌量が調節できなくなることが主な原因です。お水をたくさん飲む、おしっこの量が増える、食欲が増す、お腹が膨れる、毛が抜けるなどの症状がみられます。

白内障

ものを見る時に焦点を合わせる役割をしている水晶体が白く濁って、視力が落ちてしまう病気です。加齢に伴って起こることが多いですが、遺伝や他の病気が原因で、若い子に起こる場合もあります。目が白く見えたり、ものにぶつかるようになるなどの症状がみられます。

膵炎

膵臓から分泌される消化液が、膵臓自体を攻撃してしまう病気です。原因は様々ですが、肥満、脂肪分の多いごはん、ストレスが一因となることがあります。症状は腹痛、食欲不振、嘔吐、よだれなどで、重症化したり合併症がある場合は命に関わることもあります。

皮膚腫瘍

皮膚にできる腫瘍には、良性のものから悪性のものまで様々あります。品種によってできやすい腫瘍もありますが、基本的にはどんな犬猫でも注意するべき病気です。
  • 犬種別飼い方ガイドには、アイペット損保のペット保険の補償対象外の傷病も掲載されている場合があります。
  • 補償開始日前からかかっていた傷病など、ご請求の内容により、保険金をお支払いできない場合もあります。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)