エアデール・テリア

エアデール・テリア

「キング・オブ・テリア」と呼ばれるイギリス原産の犬種で、テリアの中では最も大きく、水泳や追跡などの能力に優れています。その身体能力を活かして、カワウソや鳥の猟で活躍したり、軍隊や警察で働く犬として飼育されていました。猟犬らしく動きは俊敏で物怖じしない性格ですが、基本的には人と一緒にいるのが大好きで友好的です。遺伝的には心臓の病気にかかりやすい傾向があるので、特に高齢期には注意が必要です。

  1. エアデール・テリアの特徴
  2. エアデール・テリアの飼育のポイント
  3. エアデール・テリアのかかりやすい病気・ケガ

エアデール・テリアの特徴

エアデール・テリアの歴史

エアデール・テリアは、17世紀頃にカワウソ猟で活躍していたオッター・ハウンド、キツネ狩りなどに用いられていたテリア系の犬、さらにアイリッシュ・テリアなどが交配されて生まれたとされています。19世紀には「ウォーター・サイド・テリア」などと呼ばれ、水辺でカワウソなどの猟に従事していました。その後1878年にエアデール・テリアと命名され、1884年にはドッグショーで優勝し、一躍人気犬種となりました。日本では1930年頃から軍用犬として飼育され、広く市民に知られるようになりました。

エアデール・テリアの容姿は?

テリアグループの中では最も大きい犬種で、すらっと長い手足が特徴的です。耳はV字型で前方に向かって折れており、目は小さいです。首や腰は筋肉質で、尾の位置は高く直立しています。毛はダブルコートで、オーバーコートは針金のように粗くて硬く、アンダーコートはそれに比べて短く柔らかいです。基本の毛色はタン(黄褐色)で、背中には馬の鞍のような形をしたブラックかグリズル(ブルーがかったグレー)の模様が入っています。

エアデール・テリアの飼育のポイント

とても賢く覚えがいいので、トレーニングのしやすい犬種です。猟犬で活動的なので、ドッグランで走らせたり、アジリティなどの頭を使う運動を取り入れてあげると満足度が高くなります。ただし、本能的に動くものを追ってしまわないよう、子犬の頃からしっかり教える必要があります。また、攻撃的ではありませんがテリアらしい頑固な一面もあるので、成犬になってから他の犬や人と良い関係が築けるよう、色々な環境に慣れさせるようにしましょう。毛質は毛玉にはなりにくいですが、定期的にブラッシングをして抜け毛を取り除くことで、皮膚の状態を綺麗に保つことができます。

エアデール・テリアのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

皮膚炎

細菌や真菌、ダニなどが皮膚に炎症を起こします。皮膚の弱い犬種だったり、免疫力の低下や外傷から皮膚のバリア機能が落ちてしまうと、炎症が起こりやすくなります。症状は湿疹、かゆみ、脱毛など様々です。

甲状腺機能低下症

何らかの原因で甲状腺の働きが悪くなり、そこから分泌されるチロキシン(サイロキシン)というホルモンが減ってしまう病気です。全身の代謝が悪くなり、元気がなくなってぼんやりしたり、脱毛や皮膚の色素沈着がみられます。

股関節形成不全

股関節を形成している骨盤の骨と大腿骨がかみ合わなくなり、関節に炎症が起こって痛みが出ます。犬では大型犬に多く、遺伝や成長期に骨の発育がうまくいかないことが主な原因です。歩く時に腰が左右に振れたり、階段の上り下りを嫌がったりします。

成犬~

拡張型心筋症

心筋が薄くなり、心臓の収縮力が落ちることで、全身に十分な血液を送り出すことができなくなる病気です。大型犬に多くみられ、遺伝や加齢によって起こります。初期は症状が出にくいですが、重症化すると呼吸困難や不整脈がみられることがあります。

鼻腔内腫瘍

鼻の中の組織から発生する腫瘍で、鼻水、くしゃみ、鼻血、いびき、開口呼吸(口を開けてハアハア息をする)などの症状がみられます。腫瘍が大きくなると顔が変形したり、脳を圧迫することで発作などの神経症状があらわれることもあります。見えない場所にできるため発見が遅れることもあり、注意が必要です。

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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)