バセンジー

バセンジー

中央アフリカ原産の犬で、額のシワが独特の悩ましげな表情をつくり出しています。従順な性格であまり吠えない犬種として知られており、家庭犬にも向いていると言えるでしょう。ただし、獲物を追って森の中を走り回る猟犬として活躍していたので、元気いっぱいで活動的です。お散歩や運動の時間は十分に確保してあげましょう。また、暖かい国出身の犬なので、寒さはあまり得意ではありません。遺伝的には腎臓の病気になりやすいと言われているので、注意が必要です。

  1. バセンジーの特徴
  2. バセンジーの飼育のポイント
  3. バセンジーのかかりやすい病気・ケガ

バセンジーの特徴

バセンジーの歴史

バセンジーとはスワヒリ語で「乱暴な」という意味で、祖先犬が荒い気性であったことが想像されます。その祖先犬はアフリカコンゴのピグミー族のもとで狩猟を行い、数千年に渡り血統が守られていたようです。古代エジプト王朝時代には、アフリカからファラオにこの犬が贈られたという話もあります。その後古代エジプト王朝の滅亡によりバセンジーは散り散りになってしまいましたが、イギリスの探検家によって中央アフリカで発見されました。当時は森の中で獲物を追う猟が得意であったことから「森の犬」、あまり吠えないことから「コンゴの鳴かない犬」などの呼び名があったようです。

バセンジーの容姿は?

手足がすらっと長く、胴の長さと体高が同じくらいのスマートな体型です。額のシワが特徴的で、耳は小さく先端が尖ってピンと立っています。尾は背中に向かってくるんと巻いています。毛は短いですが絹のように滑らかな手触りで、体に密着しています。ベースの毛色はチェスナット(栗色)、レッド、ブラック、ブラック&タン(黄褐色)などで、首、胸、手足、尾の先端部分には白い模様が入ります。

バセンジーの飼育のポイント

バセンジーは賢く、大きな声で吠えることも少ない、落ち着いた性格です。ただし、猟犬としての気質が残っているので、外で遊んでいる時に何かを追いかけて逃げたりしないよう、子犬の頃からしっかり訓練しておきましょう。運動や遊びが大好きで利口な犬種なので、アジリティなどの頭を使うアクティビティにも向いています。好奇心旺盛で色々なものに興味を持ってくれますが、口にしてはいけないものは届く場所に置かないよう気をつけましょう。また、寒さは得意ではないので、冬場は家の中の温度管理を徹底し、洋服を着せるなどの工夫をしましょう。遺伝的には腎臓の病気に注意が必要で、お水を飲む量やおしっこの量が増えるといった症状がみられます。日ごろからよく様子を観察し、些細な変化にも気付けるようにしておきましょう。

バセンジーのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

ファンコーニ症候群

腎臓の「尿細管」という部分の働きが低下する病気です。体に必要な水分や栄養素、ミネラルなどの再吸収が正常に行われなくなり、腎不全に至ることもあります。体液のバランスが崩れてお水をたくさん飲んだり、食欲や元気がなくなったりします。犬ではバセンジーに好発すると言われています。

尿石症

体内のミネラル成分が集まって、結晶や結石をつくる病気です。細菌感染、体質、ミネラルの多い食べものなどが主な原因となります。結石は主に膀胱、尿道、腎臓に形成され、頻尿や血尿がみられるほか、尿道に詰まってしまうと尿が出なくなることもあります。

異物誤飲

食べてはいけないものを飲み込んでしまうことです。異物には、中毒を起こす食べものや、胃や腸に刺さったり詰まったりしてしまうものが含まれます。嘔吐や下痢などの消化器症状がみられたり、命の危険に繋がることもあります。

胃腸炎

ウイルス・細菌・寄生虫の感染や、食べてはいけないものを食べたり、ストレスがかかることで胃腸に炎症が起こります。症状は嘔吐、下痢、血便、食欲不振など様々です。

成犬~

白内障

ものを見る時に焦点を合わせる役割をしている水晶体が白く濁って、視力が落ちてしまう病気です。加齢に伴って起こることが多いですが、遺伝や他の病気が原因で、若い子に起こる場合もあります。目が白く見えたり、ものにぶつかるようになるなどの症状がみられます。

歯周病

歯垢に含まれる歯周病菌が、歯と歯肉の間に入って炎症を起こします。歯垢は放っておくとザラザラした歯石になり、さらに歯垢が付きやすくなってしまいます。進行すると歯が抜けたり皮膚に穴が開いたり、菌が血液にのって心臓や腎臓に運ばれて炎症を起こすことがあります。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)