犬の避妊手術を解説!メリットやリスクは?
犬を迎えた時に考える必要があるのが、避妊手術です。手術を受けるか受けないかは、飼い主さんがメリットやリスクについて知って、納得したうえで判断する必要があります。ここでは、手術を検討するうえで参考にしていただきたいことをお話します。
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タイミング
メスは一般的に、生後6~12ヶ月頃にはじめての発情期を迎え、妊娠できる体になっていきます。避妊手術では子宮と卵巣の両方、もしくは卵巣だけを摘出します。麻酔に耐えられる大きさに体が成長していることと、はじめての発情がまだきていない、という2点が避妊手術のタイミングのポイントです。早い子であれば生後6ヶ月頃には発情がくるので、手術の相談はそれよりも前にできるといいですね。
メリット
避妊手術を受けることで発症のリスクを減らせる病気があったり、他にもいくつかのメリットが考えられます。
乳腺腫瘍
その名の通り乳腺にできる腫瘍で、悪性の場合は肺などに転移がみられるケースもあり、命に関わることも。しかし、はじめての発情がくる前に避妊手術を行うことで、99%以上もの高確率で発症を防げる※と言われています。初回の発情がきてからの手術では、予防できる確率が徐々に下がっていきます。これが、はじめての発情がきていないうちに手術を検討するメリットの1つです。
※Tumors in domestic animals, 4th ed., p.575-606, Blackwell, 2002.
子宮蓄膿症
外陰部から子宮に入った細菌が増殖し、子宮の中に膿が溜まる病気です。たまった膿で子宮がパンパンに膨らんだり破裂してしまうと、全身に膿が回って命を落とすこともあります。高齢犬に多くみられるので、治療として手術を行う際にも麻酔のリスクが高く、危険な病気です。避妊手術により子宮を摘出することで予防できます。
発情のストレスを軽減できる
犬の発情は年に1~2回で、10日間ほど続きます。発情中は、「食欲がない」「不安」「落ち着かない」「オスに近寄りたがる」などの様子がみられます。普段よりも神経質になり、ストレスを感じやすくなる子もいます。避妊手術を行うとで、このような発情によるストレスを減らすことができます。
生理トラブルがない
人でいう生理のような出血は、犬では発情期の前の8日間くらいにみられます。出血量には個体差がありますが、床や部屋が汚れてしまうこともあるので、ナプキンやオムツを使ってあげるといいですね。避妊手術をすれば、その心配や手間がなくなります。
リスク
避妊手術は、全身麻酔をかけて行います。どんなに若くて健康な子であっても、100%安全な麻酔というのはありません。事前検査をして異常がなかったとしても、不慮の事故が起きる可能性はあります。十分に説明を聞いて納得した上で、決断するようにしましょう。
また、避妊手術を受けると、繁殖に使っていた分のエネルギーが不要になるため、代謝が落ちて体重が増えやすくなります。避妊手術を受けたら肥満になってしまわないよう、しっかりと体重をコントロールしましょう。
流れ
予約
獣医師と相談し、適切な時期を決めましょう。手術の日までに少しでも愛犬を動物病院に慣れさせてあげると、ストレスが少なくて済みます。体重をはかりに行ったり、スタッフの人におやつをあげてもらうのもいいですね。
術前検査
手術の当日またはその前に、健康状態や全身麻酔をかける上でなにかリスクがないかをチェックします。問診、聴診、触診などの身体検査に加え、血液検査やレントゲン検査を行います。
手術当日
麻酔中に食べ物が逆流すると気管に入ってしまう危険性があるので、全身麻酔の前は基本的に絶食です。お水を飲むのも禁止される場合があるので、注意事項をしっかり聞いておきましょう。
手術後
問題なく麻酔から目を覚まして状態が安定していれば、通常は1~2日ほどで退院できます。帰宅後はできるだけそばで様子をみるようにしましょう。傷口が開かないよう激しい運動は避け、舐めないようにエリザベスカラーをつけるといいですね。順調であれば約1週間後に抜糸となります。
避妊手術に関しては色々な考え方があるので正解はありませんが、愛犬の幸せを考えて、検討してみてください。
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