猫につくノミの対処法を獣医師が解説! 室内飼育でも要注意
ノミに刺されるとかゆいだけでなく、アレルギーや感染症を引き起こすことがあります。
猫だけでなく人間にも害のある厄介な存在です。
ここでは、愛猫にノミを見つけてしまったときの対処法を紹介します。
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猫につくノミとは?
日本に生息するノミは、約80種類といわれています。
代表的なノミの種類はヒトノミ、イヌノミ、ネコノミなどですが、ヒトノミは現在ではほぼ見られなくなり、イヌノミも減少傾向にあります。
被害をもたらし続けているのがネコノミです。
ネコノミは人間にも寄生するので、注意が必要です。
猫のノミの特徴
ノミは2mmほどの寄生虫です。
ノミはおよそ20~25分吸血し、24~48時間後に猫の体に産卵します。
畳やカーペットに落下した卵は、環境が整っていれば2日ほどで孵化します。
孵化した幼虫は食べこぼしやフケ、成虫のフンなどを養分に成長し、さなぎで1~2週間ほど過ごして成虫になります。
高温多湿を好むという性質上、かつては厳寒期には発生数が減りました。
しかし、近年は家屋の防寒対策が進み、発生は季節を問いません。
なお、ノミはジャンプ力に優れ、飛距離は体長の200倍に及ぶともいわれています。
成虫になれば、部屋の隅からでも猫や人間に取りつくことができます。
ノミによる猫への影響・危険性
ノミは、とがった口の先端を差し込むようにして噛みつき、吸血します。
激しいかゆみや赤い腫れの原因です。
適切な治療をしないと、アレルギーや皮膚炎、脱毛症などを発症するほか、吸血による貧血症状が出ることもあります。
さらに、ノミは感染症や病原体を媒介することもあります。
猫のノミの駆除方法
愛猫の毛の中や寝床などに黒く小さな粒を見つけたら、湿らせたティッシュの上に置いてみましょう。
粒が溶けて赤茶色になったら、血を吸ったノミのフンです。
ノミが寄生している可能性が高いため駆除しましょう。
駆除薬の使用
ノミの駆除薬には、「スポット薬」「経口薬」などがありますが、現在の主流は「スポット薬」です。
猫がなめることのできない首筋に垂らして使うので、猫にとって安全であるだけでなく、効果も優れています。
即効性があり、効果が一定期間持続することもポイントです。
ノミ取り用ブラシ
ノミ取り用のブラシをかけてあげましょう。
ブラシの駆除で気をつけたいのは、素手でノミに触れたり、つぶしたりしないことです。
成虫がメスの場合、つぶすと卵が飛び散ってしまう恐れがあります。
手袋を装着し、ノミを粘着テープに貼りつける、食器用洗剤を溶かした水の中に落とすなどして、駆除してください。
ノミ取りシャンプー
猫が嫌がらなければ、ノミ取りシャンプーでケアすることも一案です。
うまく駆除できない場合は、動物病院を受診しましょう。
動物病院で処方してもらえる薬が一番効果的で安全性も高いです。
室内飼育の猫にノミがつく理由
外出した際に、衣類や靴などにノミが付着して室内に持ち込んでしまうことがあります。
また、自然豊かな場所へ出かけたときや、ほかの猫や犬と接触したときなどに付着することがあるので注意しましょう。
マンションなどの集合住宅に住んでいる場合は、ほかの世帯で飼育している猫や犬のノミが、ベランダや部屋のすき間などを伝わって侵入してくることもあります。
自宅でできるノミ対策
病院で薬をもらったからこれで大丈夫…と油断してはいけません。
実は、目に見えるノミ(成虫)は、卵まで含めたノミ全体の5%ほどしかいないため、日頃の対策が大切です。
室内の掃除
まずは、掃除機をしっかりかけて、食べこぼしやフケ・髪の毛などの細かなゴミを除去しましょう。
卵や幼虫のいる可能性がある畳、カーペット、部屋の隅などは、特に入念にします。
吸い取ったゴミは、ビニール袋に入れて密閉しましょう。
ノミは高温には弱いので、カーペットやクッション、衣類などは、アイロンや乾燥機の使用も有効です。
予防薬の使用
動物病院で定期的に駆除・予防薬を処方してもらいましょう。
ほとんどの薬は月1回の投与でOKなので、ノミが活発になる春~秋は毎月行うとよいですね。
猫のノミ対策をしておきましょう
人間にも影響があるので注意が必要です。
ノミは、あっという間に繁殖するため、気づいたら速やかに駆除しましょう。
掃除機をしっかりかけたり、駆除薬を使ったりすることは、予防にもつながります。
ノミのかゆみで愛猫がつらい思いをしないように、ぜひこの記事をお役立てください。
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