スコティッシュ・フォールド

スコティッシュ・フォールド

スコティッシュ・フォールドは、穏やかで甘えん坊な子が多く、家の中では飼い主さまの後をついて回ることがあります。興味を引かれるものがあったり、気になる物音がしたりすると、背筋を伸ばして座り、周囲を見渡す姿がみられます。スコティッシュ・フォールドは「骨軟骨異形成症(こつなんこついけいせいしょう)」という遺伝性の病気を発症することがあるので、日ごろから歩き方や座り方に異常がないか注意しましょう。

  1. スコティッシュ・フォールドの特徴
  2. スコティッシュ・フォールドをお迎えする方法
  3. スコティッシュ・フォールドの飼育のポイント
  4. スコティッシュ・フォールドの発症しやすい病気やケガ

スコティッシュ・フォールドの特徴

スコティッシュ・フォールドの歴史

1961年、スコットランドの農場で、スージーという名の折れ耳の猫が発見されました。そしてスージーが産んだ子猫が、イエネコやブリティッシュ・ショートヘアと交配され、スコティッシュ・フォールドという品種として確立していきました。スージーの折れ耳は自然に発生した突然変異であると考えられています。

スコティッシュ・フォールドの容姿は?

耳がぺたんと折りたたまれた頭を含め、体、目、足、すべてが丸みを帯びているのが特徴です。体は中型で首は短く、足は力強くて筋肉質です。毛色と模様はバリエーションが豊富で、短毛種と長毛種がいます。子猫はみんな立ち耳で産まれますが、生後3週齢頃に耳が折れはじめ、約50%が折れ耳になるといわれています。立ち耳をスコティッシュ・ストレートという猫種として登録している団体もあります。

スコティッシュ・フォールドをお迎えする方法

ペットショップでスコティッシュ・フォールドを探す

ペットショップからお迎えするメリットは、自分の好みの容姿の子が見つけやすいということです。毛色にはホワイト、クリーム、ブラウンタビー(茶色の縞模様)などさまざまな組合せがあり、模様の入り方にもいろいろなパターンがあるので、好みの子を探してみてください。

ブリーダーからスコティッシュ・フォールドを紹介してもらう

ブリーダーからお迎えするメリットは、血統がハッキリしているため、ある程度性格が予想できるということです。スコティッシュ・フォールドは基本的に人懐っこい子が多いといわれていますが、本来ネコちゃんは警戒心の強い動物です。はじめてネコちゃんと一緒に生活する方は、神経質すぎない子を紹介してもらうとよいかもしれません。

スコティッシュ・フォールドの里親になる

保護猫の中には、元の飼い主さまと別れてしまったり、親猫や人の愛情を注いでもらえないまま育ったりと、さまざまな事情を抱えている子がいます。警戒心の強い子であればなおさら、新しい飼い主さまとの生活に慣れるまでには時間がかかるかもしれません。里親になる方は、その子がそれまで過ごしてきた時間や気持ちに寄り添い、ゆっくり信頼関係を築いていきましょう。

スコティッシュ・フォールドをお迎えするときの費用相場は?

お迎えする際には、生体にかかる費用のほかに、以下のような費用がかかります。

混合ワクチン(5,000~7,000円前後)
感染症を予防するための注射で、予防できる病気の数により費用が異なります。

最初に用意しておきたいグッズ(15,000円程度)
ネコちゃんをお迎えした時点で用意しておけるとよいグッズは、ケージやサークル、トイレ、猫砂、食器、フード、爪とぎ、キャットタワー、おもちゃなどです。ほかのネコちゃんとトイレを共有するのを嫌がる子もいるため、多頭飼育の場合はネコちゃんの頭数+1個トイレを用意すると安心です。

スコティッシュ・フォールドをお迎えする方法には、それぞれにメリットがあるので、自分がネコちゃんをお迎えする際に何を重視したいのかを検討しましょう。ネコちゃんとの出会いは一期一会ですので、どこでお迎えするにしても、「この子を一生大切にしたい!」と思える子を選んでいただくのが一番かと思います。

スコティッシュ・フォールドの飼育のポイント

スコティッシュ・フォールドは賢く、好奇心旺盛です。家族と一緒にいることに幸せを感じるので、一人での長時間のお留守番は得意ではありません。とても活発な猫種というわけではありませんが、人とのふれあいや人に注目されることを好むので、一緒に遊んで運動量を確保してあげましょう。頭がよいので、芸を教えたり、パズルのようなおもちゃを使って遊んだりするのもおすすめです。皮膚と被毛の健康を保つためには、定期的なブラッシングが必要です。特に春と秋の換毛期は、ブラッシングの頻度を増やしてあげましょう。

スコティッシュ・フォールドの発症しやすい病気やケガ

子猫~成猫

外耳炎

耳の穴から鼓膜までの外耳に起こる炎症です。

尿石症

体内のミネラル成分が集まって、結晶や結石をつくる病気です。頻尿や血尿がみられるほか、結石が尿道に詰まってしまうと尿が出なくなることもあります。

骨軟骨異形成症

遺伝性で発症する関節の病気です。手首や足首の関節に骨瘤(こつりゅう)と呼ばれるコブがつくられ、関節を動かしにくくなったり、足を引きずって歩いたりします。軟骨の変形は四肢の先やしっぽに起こり、重症化すると関節に炎症を起こし、痛みを伴います。

成猫~

肥大型心筋症

心筋が厚くなって心臓の部屋が狭くなり、全身に十分な血液を送り出すことができなくなる病気です。主に遺伝や加齢によって起こります。血流が悪くなることで血栓ができやすくなり、それが血管に詰まって後ろ足の麻痺が起こったり、突然死したりする危険性もあります。

多発性のう胞腎

腎臓にのう胞(内部に液体のたまった袋)ができて腎臓の組織を圧迫し、腎機能が低下していく病気です。猫では遺伝的にみられることが多く、水をたくさん飲む、おしっこの量が増える、食欲不振、嘔吐などの腎不全の症状がみられるようになります。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)