マンチカン

マンチカン

マンチカンは足が短く体高が低いのが特徴です。

しかし、その容姿からは想像もできないほどのスピードで俊敏に動き、小回りもききます。

犬にもダックスフンドのように胴長短足の品種がおり、背骨に大きな負担がかかるとされていますが、マンチカンの場合は背骨に問題が起こることは少ないとされています。

ただし多くの猫同様、高齢になると腎臓病のリスクが高まるので、注意が必要です。

  1. マンチカンの特徴
  2. マンチカンにかかる飼育費
  3. マンチカンの飼育のポイント
  4. マンチカンのかかりやすい病気・ケガ

マンチカンの特徴

マンチカンの性格

基本的に好奇心旺盛で人懐っこい性格であるといわれています。飼い主さまには深い愛情を抱きます。社交的な一面もあるため、子どもや他のペットと仲良くできる子も多いです。

マンチカンの容姿

マンチカンは短足というイメージがあるかもしれませんが、他の猫種と同じくらいの足の長さを持つ子も多いです。

マンチカンの被毛・毛色

マンチカンには短毛種と長毛種(マンチカン・ロングヘア)がおり、短毛種は中程度の長さの柔らかいコートを、長毛種はセミロングの絹のようなコートをもっています。また、さまざまな猫と交配されてきたことから、毛色と模様のバリエーションはとても豊富です。

マンチカンの歴史

マンチカンのような短足猫の存在は、昔から世界中で記録されてきました。1944年のイギリスでは、ジョーンズ博士が数世代にわたる短足猫の報告をしており、その猫たちは足が短いこと以外は一般的な猫と変わりない容姿だったようです。
しかし、この猫の家系は第二次世界大戦中に途絶えてしまいました。短足猫は他にも、1956年にスターリングラード、1970年にニューイングランド、1980年代にルイジアナ州で認められています。そして1983年に、今のマンチカンの元となる短足の妊娠猫が発見されました。
その猫を発見した女性はその猫を「ブラックベリー」と名づけて、友人にブラックベリーから産まれたオス猫を譲り渡しました。その猫に異なる種類の猫を交配させて、今のマンチカンが確立されていったとされます。

マンチカンにかかる飼育費

マンチカンの診療費

一般社団法人ペットフード協会の調査*1 では 、猫1頭の支出額は年間で、平均約 101,000 円の支出がされているとのデータが算出されています。

ペットにかかるお金の中でも、特に診療費の負担は無視できません。
アイペット損保が2021年に行った「ペットの支出に関する調査 2 」では、ペット関連支出の中で一番「支出額が大きい」と感じるものは何ですか?という問いに対して、犬飼育者の約32%、猫飼育者の約33%が「病気やケガの診療費」と回答しました。

ペットフードやトリミング代は、あらかじめ費用の目安がつきますし、低価格でトリミングしてくれるお店を探すなどの節約も可能です。
しかし、病気やケガに関する診療費は100 %自己負担で、程度により金額が異なるので、費用の目安をつけづらくなっています。
ペットの診療費は、想定以上にかかると認識しておき、余裕を持って予期せぬ事態に備えておくようにしましょう。

*1 2021 年 全国犬猫飼育実態調査の「犬飼育・給餌実態と支出」を参照(一般社団法人ペットフード協会)
*2 ペットの支出に関する調査(2021年)

マンチカンの飼育のポイント

マンチカンに必要なケア

ブラッシング
マンチカンの毛質は毛玉にはなりにくいので、お手入れはそこまで大変ではありません。定期的なブラッシングを行うことで、抜け毛や毛玉を防ぐことができます。

運動
遊びはスピード感があってパワフルなものを好むので、安全で十分な広さのある空間を確保して、沢山遊んであげましょう。好奇心旺盛で、ウサギのように後ろ足で立ち上がって、気になるものを少しでもよく見ようとします。
他の猫に比べると高いところを飛び回ることは少ないですが、ジャンプ力があるので、高いところにある危険なものに近付いてしまわないよう、十分に注意しましょう。キャットタワーの高さなどは、上手に調節してあげると良いですね。

マンチカンのかかりやすい病気・ケガ

若年~成猫

異物誤飲

食べてはいけないものを飲み込んでしまうことです。異物には、中毒を起こす食べものや、胃や腸に刺さったり詰まったりしてしまうものが含まれます。嘔吐や下痢などの消化器症状がみられたり、命の危険に繋がることもあります。

猫風邪

主にヘルペスやカリシといったウイルスが感染することで、くしゃみ、咳、鼻水、発熱などの風邪の症状がでます。また、目ヤニがみられることも多いです。特に免疫力の低い子猫や高齢の猫では重症化することもあります。

尿石症

体内のミネラル成分が集まって、結晶や結石をつくる病気です。細菌感染、体質、ミネラルの多い食べものなどが主な原因となります。結石は主に膀胱、尿道、腎臓に形成され、頻尿や血尿がみられるほか、尿道に詰まってしまうと尿が出なくなることもあります。

成猫~

慢性腎臓病

腎臓の働きが悪くなり、体内の毒素を尿として排出できなくなってしまう病気です。高齢の猫に非常に多く、徐々に進行していきます。水をたくさん飲む、おしっこが薄くなり量が増える、食欲不振、嘔吐などの症状がみられます。

甲状腺機能亢進症

甲状腺が腫れて大きくなり、チロキシン(サイロキシン)というホルモンが過剰に分泌されることで起こります。チロキシンは代謝を上げる働きがあるので、食欲は増しているのに体重が減ったり、攻撃的になったりします。高齢の猫に多く、元気や食欲はあるので発見が遅れることがあります。
  • 猫種別飼い方ガイドには、アイペット損保のペット保険の補償対象外の傷病も掲載されている場合があります。
  • 補償開始日前からかかっていた傷病など、ご請求の内容により、保険金をお支払いできない場合もあります。

猫種別飼い方ガイドトップへ戻る

[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)