ベンガル

ベンガル

ベンガルといえばヒョウを小さくしたような毛色とスポット柄が有名ですが、他にもマーブル柄や多彩な色があります。その野生的な見た目とは裏腹に、人のことが大好きで愛情深い性格です。好奇心旺盛で遊びも大好きなので、たくさんコミュニケーションをとって家族の一員となってくれます。身体能力が高く、成猫になっても子猫のようにエネルギッシュなので、家の中でも危険なものに近付いて思わぬ事故に繋がらないよう、注意が必要です。

  1. ベンガルの特徴
  2. ベンガルをお迎えする方法
  3. ベンガルの飼育のポイント
  4. ベンガルのかかりやすい病気・ケガ

ベンガルの特徴

ベンガルの歴史

ベンガルの起源は、1963年に遡ります。繁殖家であったジーン・S・ミルは、イエネコとアジアンレオパードキャット(ベンガルヤマネコ)とをかけあわせました。これが、ヒョウやジャガーのような野生的な外見と、愛情深いイエネコとしての性質とを兼ね備えた猫を生み出す初の試みとなりました。「ベンガル」という品種名はベンガルヤマネコからとられており、今日みられるベンガルの特徴は、1980年代の初めにミルが繁殖していた猫に準じているとされます。その後もブリーダーたちは、野生的な魅力を残しつつも従順で飼いやすいという特性を追求してベンガルの繁殖を続け、現在では多くの人々を魅了する人気の品種となっています。

ベンガルの容姿は?

中~大型の筋肉質な体で、胴が長く尾はやや太めです。目はアーモンド型で、その色は毛色に応じて緑、青、ゴールドなどさまざまです。最も有名なのは「ブラウンスポテッドタビー」と言われる茶色のヒョウ柄ですが、スポットがより小さいものや、マーブル(ランダムな渦巻状の縞模様)といった柄もあります。また、キラキラと輝くシルクのような手触りの「グリッター」と呼ばれる毛を持つ子もいます。毛色はブラウンの他に、スノーと呼ばれるホワイトやシルバーなどがあります。

ベンガルをお迎えする方法

ペットショップでベンガルを探す

ペットショップからベンガルをお迎えするメリットは、自分の好みの容姿のベンガルが見つけやすいということです。ベンガルの最大の特徴といえばヒョウを小さくしたような容姿ですが、毛色にはブラウンの他にもホワイトやシルバーがあり、模様の出方もスポット(斑点)、タビー(縞模様)、マーブル(渦巻き)など少しずつ違うので、好みの子を探してみてください。

ブリーダーからベンガルを紹介してもらう

ブリーダーからベンガルをお迎えするメリットは、血統がハッキリしているため、ある程度性格が予想できるということです。ベンガルは基本的に愛情深く好奇心旺盛な子が多いと言われていますが、野性のベンガルヤマネコの血が入っているため、時にワイルドな一面を見せることもあります。特にはじめてネコちゃんと一緒に生活する方は、落ち着いた性格の子を紹介してもらうと良いかもしれません。

ベンガルの里親になる

保護猫の中には、元の飼い主さまと別れてしまったり、親猫や人の愛情を注いでもらえないまま育ったりと、さまざまな事情を抱えている子がいます。警戒心の強い子であればなおさら、新しい飼い主さまとの生活に慣れるまでには時間がかかるかもしれません。里親になる方は、その子がそれまで過ごしてきた時間や気持ちに寄り添い、ゆっくり信頼関係を築いていっていただきたいと思います。

ベンガルをお迎えするときの費用相場は?

ベンガルをお迎えする際には、生体にかかる費用の他に、以下のような費用がかかります。

混合ワクチン(5,000~7,000円前後)
感染症を予防するための注射で、予防できる病気の数により費用が異なります。

最初に用意しておきたいグッズ(15,000円程度)
ネコちゃんをお迎えした時点で用意しておけると良いグッズは、ケージやサークル、トイレ、猫砂、食器、フード、爪とぎ、キャットタワー、おもちゃなどです。他のネコちゃんとトイレを共有するのを嫌がる子もいるため、多頭飼育の場合はネコちゃんの頭数+1個トイレを用意すると安心です。

ベンガルをお迎えする方法には、それぞれにメリットがあるので、自分がネコちゃんをお迎えする際に何を重視したいのかを検討しましょう。ネコちゃんとの出会いは一期一会ですので、どこでお迎えするにしても、「この子を一生大切にしたい!」と思える子を選んでいただくのが一番かと思います。

ベンガルの飼育のポイント

ベンガルは野生の血が入っているとはいえ、飼い猫としての愛情深さや温和さもしっかり持ち合わせています。甘えん坊で飼い主さまの側にいたいと思っていますし、頭も良いのでしつけも可能です。とても活動的なので、おもちゃで遊んだり、追いかけっこをしたり、高い所にのぼったり、知らないところを探索するのが大好きです。 ベンガルが遊びに夢中になっている時は、捕まえることもできないかもしれません。他の猫と比べても運動量が必要な品種なので、動くおもちゃを与えたり、レーザーポインターの光を追いかけるような遊びをしてあげるといいですね。高い所にのぼるのも大好きなので、安全に遊べる場所やキャットタワーを用意してあげましょう。ただし、のぼったり飛び降りたりした時に事故が起きないよう、危険なものは置かないように注意しましょう。

ベンガルのかかりやすい病気・ケガ

子猫~成猫

ピルビン酸キナーゼ欠損症

赤血球にエネルギーを供給するのに必要なピルビン酸キナーゼという酵素が不足し、赤血球が壊れることで貧血になってしまう、遺伝性の病気です。慢性的な貧血の状態に体が順応してしまうと症状がでないことも多いですが、進行すると粘膜が白くなったり、疲れやすくなります。

骨折

段差や抱っこからの落下による前足の「橈尺骨(とうしゃっこつ)」の骨折が多く、猫では扉や窓に挟まれる事故の例が多くみられます。

異物誤飲

食べてはいけないものを飲み込んでしまうことです。異物には、中毒を起こす食べものや、胃や腸に刺さったり詰まったりしてしまうものが含まれます。嘔吐や下痢などの消化器症状がみられたり、命の危険に繋がることもあります。

尿石症

体内のミネラル成分が集まって、結晶や結石をつくる病気です。細菌感染、体質、ミネラルの多い食べものなどが主な原因となります。結石は主に膀胱、尿道、腎臓に形成され、頻尿や血尿がみられるほか、尿道に詰まってしまうと尿が出なくなることもあります。

成猫~

白内障

ものを見る時に焦点を合わせる役割をしている水晶体が白く濁って、視力が落ちてしまう病気です。加齢に伴って起こることが多いですが、遺伝や他の病気が原因で、若い子に起こる場合もあります。目が白く見えたり、ものにぶつかるようになるなどの症状がみられます。

慢性腎臓病

腎臓の働きが悪くなり、体内の毒素を尿として排出できなくなってしまう病気です。高齢の猫に非常に多く、徐々に進行していきます。水をたくさん飲む、おしっこが薄くなり量が増える、食欲不振、嘔吐などの症状がみられます。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)