サイベリアン

サイベリアン

ロシアにルーツを持つサイベリアンは、とても力強くパワフルな猫です。成長はゆっくりですが、成猫になると大きくしっかりとした体つきになります。触り心地はやわらかく、寒さから保護するために耳の内側にも毛が生えているのが特徴です。性格は穏やかで辛抱強いです。比較的丈夫な品種ではありますが、多くの猫同様、高齢になると心臓病や腎臓病のリスクが高まるので、注意が必要です。

  1. サイベリアンの特徴
  2. サイベリアンをお迎えする方法
  3. サイベリアンの飼育のポイント
  4. サイベリアンのかかりやすい病気・ケガ

サイベリアンの特徴

サイベリアンの歴史

サイベリアンに関して残されている情報は少ないですが、その歴史は古く、紀元1000年頃には存在していたとされます。また、ロシアでは何百年も前からおとぎ話や子ども向けの本に登場しており、国宝とも言われています。忠誠心があり、ネズミなどの害獣駆除をすることで、ロシア人にとっては非常に大切な猫とされてきました。ロシア(当時はソ連)とアメリカの間の冷戦が終わると、ロシアはサイベリアンの輸出をはじめました。アメリカにはじめて輸出されたのは1990年となっています。

サイベリアンの容姿は?

骨格がしっかりとした中~大型の筋肉質な体で、完全に成長するまでには5年ほどかかります。体は丸みを帯びていて、一般的にメスよりもオスの方が少し大きく成長します。毛の長さはセミロングとされていますが、季節によって変わります。冬は厚くふさふさとした毛が、夏は短くて密度の低い毛が生えます。前足より後ろ足の方がやや長く、パワフルな跳躍力を発揮します。目の色合いと毛色は様々です。

サイベリアンをお迎えする方法

ペットショップでサイベリアンを探す

ペットショップからサイベリアンをお迎えするメリットは、自分の好みの容姿のサイベリアンが見つけやすいということです。サイベリアンの毛色は様々なものが認められており、模様も単色だけではなくタビー(縞模様)やバイカラーなどバリエーションが豊富なので、好みの子を探してみてください。

ブリーダーからサイベリアンを紹介してもらう

ブリーダーからサイベリアンをお迎えするメリットは、血統がハッキリしているため、ある程度性格が予想できるということです。サイベリアンは基本的に穏やかで我慢強い子が多いと言われていますが、ネコちゃんは本来警戒心の強い動物です。特にはじめてネコちゃんと一緒に生活する方は、神経質すぎない性格の子を紹介してもらうと良いかもしれません。

サイベリアンの里親になる

保護猫の中には、元の飼い主さまと別れてしまったり、親猫や人の愛情を注いでもらえないまま育ったりと、さまざまな事情を抱えている子がいます。警戒心の強い子であればなおさら、新しい飼い主さまとの生活に慣れるまでには時間がかかるかもしれません。里親になる方は、その子がそれまで過ごしてきた時間や気持ちに寄り添い、ゆっくり信頼関係を築いていっていただきたいと思います。

サイベリアンをお迎えするときの費用相場は?

サイベリアンをお迎えする際には、生体にかかる費用の他に、以下のような費用がかかります。

混合ワクチン(5,000~7,000円前後)
感染症を予防するための注射で、予防できる病気の数により費用が異なります。

最初に用意しておきたいグッズ(15,000円程度)
ネコちゃんをお迎えした時点で用意しておけると良いグッズは、ケージやサークル、トイレ、猫砂、食器、フード、爪とぎ、キャットタワー、おもちゃなどです。他のネコちゃんとトイレを共有するのを嫌がる子もいるため、多頭飼育の場合はネコちゃんの頭数+1個トイレを用意すると安心です。

サイベリアンをお迎えする方法には、それぞれにメリットがあるので、自分がネコちゃんをお迎えする際に何を重視したいのかを検討しましょう。ネコちゃんとの出会いは一期一会ですので、どこでお迎えするにしても、「この子を一生大切にしたい!」と思える子を選んでいただくのが一番かと思います。

サイベリアンの飼育のポイント

サイベリアンはとても賢く、ごはんやお気に入りのおもちゃが隠されていると、自分でそれを探し出そうとすることがあります。もともとネズミの駆除をしていたこともあり、ハンター気質で俊敏です。口に入れてはいけないものは、届かないところにしっかりとしまうよう工夫が必要です。また、大きな体の割には跳躍力があるので、キャットタワーなどは安定したものを選びましょう。基本的には愛情深く温和なので、子どもとの相性も良く遊び相手になってくれることが多いです。お手入れは難しくありませんが、抜け毛や毛玉を防ぐために、特に生え変わりの季節は丁寧にブラッシングをしてあげると良いですね。

サイベリアンのかかりやすい病気・ケガ

子猫~成猫

ピルビン酸キナーゼ欠損症

赤血球にエネルギーを供給するのに必要なピルビン酸キナーゼという酵素が不足し、赤血球が壊れることで貧血になってしまう、遺伝性の病気です。慢性的な貧血の状態に体が順応してしまうと症状がでないことも多いですが、進行すると粘膜が白くなったり、疲れやすくなります。

尿石症

体内のミネラル成分が集まって、結晶や結石をつくる病気です。細菌感染、体質、ミネラルの多い食べものなどが主な原因となります。結石は主に膀胱、尿道、腎臓に形成され、頻尿や血尿がみられるほか、尿道に詰まってしまうと尿が出なくなることもあります。

猫風邪

主にヘルペスやカリシといったウイルスが感染することで、くしゃみ、咳、鼻水、発熱などの風邪の症状がでます。また、目ヤニがみられることも多いです。特に免疫力の低い子猫や高齢の猫では重症化することもあります。

成猫~

肥大型心筋症

心筋が厚くなって心臓の部屋が狭くなり、全身に十分な血液を送り出すことができなくなる病気です。主に遺伝や加齢によって起こります。血流が悪くなることで血栓ができやすくなり、それが血管に詰まって後ろ足の麻痺が起こったり、突然死する危険性もあります。

慢性腎臓病

腎臓の働きが悪くなり、体内の毒素を尿として排出できなくなってしまう病気です。高齢の猫に非常に多く、徐々に進行していきます。水をたくさん飲む、おしっこが薄くなり量が増える、食欲不振、嘔吐などの症状がみられます。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)