シャルトリュー

シャルトリュー

フランス原産のシャルトリューは、とても長い歴史を持つ猫です。丈夫で逞しい体にほっそりとした足が特徴で、毛色がブルー(青灰色)のみの数少ない品種のひとつです。その愛らしい体型と微笑んでいるような顔、そして従順な性格から人気を集めています。大きなオレンジ色の目も特徴的で、明るい表情を生み出しています。かけ合わされた品種の影響で、腎臓の病気には注意が必要です。

  1. シャルトリューの特徴
  2. シャルトリューの飼育のポイント
  3. シャルトリューのかかりやすい病気・ケガ

シャルトリューの特徴

シャルトリューの歴史

シャルトリューは長い歴史を持った品種ですが、その起源については明らかになっていませんでした。しかし最近の研究によって、古代ペルシャに起源がある可能性があることがわかっており、十字軍(キリスト教徒の東方遠征)からフランスに帰還した騎士が連れて帰ってきた猫が祖先だとされています。16世紀以降のフランス文学で、優秀なネズミのハンターとしてシャルトリューの姿が描かれるようになり、1880年代にはフランスで「国の猫」として知られるようになりました。第二次世界大戦中にはかなりの数が減ってしまい、品種を守るためにブルーのブリティッシュ・ショートヘアやペルシャがかけ合わされました。シャルトリューという名は、修道院で「シャルトルーズ酒」の原料となる穀物を害獣から守っていたからという説や、毛質が当時よく知られていたスペインのウールに似ていたことからきているという説があります。

シャルトリューの容姿は?

筋肉質でがっしりとした体つきですが、それを支える四肢は細めです。頭部は丸みを帯びており、鼻先はまっすぐです。口角が上がっており、微笑んでいるように見えるのが特徴です。目は真ん丸で、色は金から銅まで様々です。ブルー(青灰色)の毛は中くらいの長さで、内側はやわらかく密で羊の毛のような手触りですが、外側は硬くて撥水性があります。

シャルトリューの飼育のポイント

とても賢く従順な性格で、家族の一員としてどんな家庭にもすぐに溶け込めます。人と一緒にテレビを見たり、部屋から部屋へついて回ったり、時には一人で窓辺に座って外の景色を楽しんだりと、絶妙な距離感で一緒に暮らせる品種です。鳴き声が大きすぎないのも飼いやすさのポイントです。元々のハンター気質からもちろん遊ぶことも大好きで、訓練次第では犬のように投げたものを取ってくる子もいるようです。基本的には低いところにいるのを好みますが、体格がいいので、高いところにのぼる場合は足場や周りの安全をしっかり確保するように注意しましょう。また、毛は短いですが厚くて皮膚の状態が悪くなることがあるので、定期的にチェックしてあげましょう。

シャルトリューのかかりやすい病気・ケガ

子猫~成猫

皮膚炎

細菌や真菌、ダニなどが皮膚に炎症を起こします。皮膚の弱い犬種だったり、免疫力の低下や外傷から皮膚のバリア機能が落ちてしまうと、炎症が起こりやすくなります。症状は湿疹、かゆみ、脱毛など様々です。

尿石症

体内のミネラル成分が集まって、結晶や結石をつくる病気です。細菌感染、体質、ミネラルの多い食べものなどが主な原因となります。結石は主に膀胱、尿道、腎臓に形成され、頻尿や血尿がみられるほか、尿道に詰まってしまうと尿が出なくなることもあります。

成猫~

肥大型心筋症

心筋が厚くなって心臓の部屋が狭くなり、全身に十分な血液を送り出すことができなくなる病気です。主に遺伝や加齢によって起こります。血流が悪くなることで血栓ができやすくなり、それが血管に詰まって後ろ足の麻痺が起こったり、突然死する危険性もあります。

多発性のう胞腎

腎臓にのう胞(内部に液体のたまった袋)ができて腎臓の組織を圧迫し、腎機能が低下していく病気です。猫では遺伝的にみられることが多く、水をたくさん飲む、おしっこの量が増える、食欲不振、嘔吐などの腎不全の症状がみられるようになります。

慢性腎臓病

腎臓の働きが悪くなり、体内の毒素を尿として排出できなくなってしまう病気です。高齢の猫に非常に多く、徐々に進行していきます。水をたくさん飲む、おしっこが薄くなり量が増える、食欲不振、嘔吐などの症状がみられます。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)