ジャパニーズ・ボブテイル

ジャパニーズ・ボブテイル

日本の猫は招き猫に象徴されるように、古来より幸運の象徴と考えられていました。日本を原産とするジャパニーズ・ボブテイルも、「幸運を呼ぶ猫」として、少なくとも1000年前から日本に存在していたとされます。短く巻いたポンポンのような尾が特徴で、三毛を含め多くの毛色が存在します。尾の巻き方には様々なパターンがあり、人の指紋と同様、同じ尾はふたつとありません。比較的丈夫な品種とされていますが、多くの猫同様、中齢以降では泌尿器系の病気や腎臓病のリスクが高まるので、注意が必要です。

  1. ジャパニーズ・ボブテイルの特徴
  2. ジャパニーズ・ボブテイルの飼育のポイント
  3. ジャパニーズ・ボブテイルのかかりやすい病気・ケガ

ジャパニーズ・ボブテイルの特徴

ジャパニーズ・ボブテイルの歴史

起源については諸説ありますが、文書や絵画の記録から、少なくとも1000年前には日本に存在していたと考えられています。ワシントンD.C.のスミソニアン博物館にある15世紀の絵画には、ジャパニーズ・ボブテイルと思われる短く巻いた尾をもつ猫が描かれています。そして1968年にはアメリカ人のブリーダーによりアメリカに持ち込まれ、品種としての公認を得るために繁殖がすすめられました。1970年代にはショートヘアが、かなり遅れて1990年代にはロングヘアが公認されました。

ジャパニーズ・ボブテイルの容姿は?

筋肉質ですがスラリとした体つきで、一番の特徴は品種名の由来ともなっている短い巻き尾です。尾の毛が体の毛よりも長くなっているため、ポンポンのような見た目になります。頬骨が高く顔立ちがハッキリしており、耳は大きな三角形で直立しています。目の色は様々ですが、ブルーやオッドアイ(左右で目の色が違う)は毛色が白い子によく見られます。毛色や模様も多様ですが、伝統的なのは赤、黒、白の三毛猫です。毛は絹のようにやわらかく、ロングヘアは特に腹部と尾の下の毛が長いため半ズボンを履いているかのように見えます。

ジャパニーズ・ボブテイルの飼育のポイント

ジャパニーズ・ボブテイルは非常に活発な猫です。ジャンプ力もあるので、思わぬ高さまでジャンプすることがあります。食器棚や本棚など、高いところには危険なものを置かないように注意しましょう。おもちゃで遊ぶのも家の中を探検するのも大好きで、水遊びを好む子もいます。次々と新しい遊びを探したがるので、元気すぎると感じることもあるかもしれません。でも、賢く物分りがいいので、子供や他のペットとも仲良くでき、飼いやすい性格といえるでしょう。毛はそこまで厚くなく絡まりにくい毛質ですが、週に何回かブラッシングをしてあげるとその絹のような手触りを保つことができます。

ジャパニーズ・ボブテイルのかかりやすい病気・ケガ

子猫~成猫

異物誤飲

食べてはいけないものを飲み込んでしまうことです。異物には、中毒を起こす食べものや、胃や腸に刺さったり詰まったりしてしまうものが含まれます。嘔吐や下痢などの消化器症状がみられたり、命の危険に繋がることもあります。

猫風邪

主にヘルペスやカリシといったウイルスが感染することで、くしゃみ、咳、鼻水、発熱などの風邪の症状がでます。また、目ヤニがみられることも多いです。特に免疫力の低い子猫や高齢の猫では重症化することもあります。

尿石症

体内のミネラル成分が集まって、結晶や結石をつくる病気です。細菌感染、体質、ミネラルの多い食べものなどが主な原因となります。結石は主に膀胱、尿道、腎臓に形成され、頻尿や血尿がみられるほか、尿道に詰まってしまうと尿が出なくなることもあります。

成猫~

肥大型心筋症

心筋が厚くなって心臓の部屋が狭くなり、全身に十分な血液を送り出すことができなくなる病気です。主に遺伝や加齢によって起こります。血流が悪くなることで血栓ができやすくなり、それが血管に詰まって後ろ足の麻痺が起こったり、突然死する危険性もあります。

慢性腎臓病

腎臓の働きが悪くなり、体内の毒素を尿として排出できなくなってしまう病気です。高齢の猫に非常に多く、徐々に進行していきます。水をたくさん飲む、おしっこが薄くなり量が増える、食欲不振、嘔吐などの症状がみられます。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)