コラット

コラット

コラットは、原産国のタイで古くから幸運のシンボルとされてきた、特別な猫です。

シルバーの毛色が富の象徴であるとか、雨雲のような毛色と若草色の目が豊作を意味しているなど、幸運にまつわる様々な言い伝えがあります。ハート型の頭も特徴の一つで、花嫁にコラットを贈ると幸せな結婚が保証されると言われています。

とても愛情深い性格で、どんな家庭でも穏やかに過ごせる猫種です。遺伝的にかかりやすい病気は少ないですが、多くの猫同様、特に高齢期には腎臓や泌尿器の病気に注意が必要です。

  1. コラットの特徴
  2. コラットの飼育のポイント
  3. コラットのかかりやすい病気・ケガ

コラットの特徴

コラットの歴史

コラットはシャム国(現在のタイ)の時代からいる古い猫で、一番初期の記録は、1350年~1767年に書かれたと思われる本に登場します。その本には、持ち主に幸運をもたらす17種類のタイの猫が紹介されており、その中で最上とされる猫がコラットでした。当時の王であったラーマ国王は、この本のコピーを残すよう命じたと言われています。
1800年代になるとコラットはシャム(サイアミーズ)のカラーバリエーションの一種としてイギリスに紹介され、1959年にはアメリカに輸入され、世界に広まっていきました。
原産国であるタイでは「幸運の猫」を意味する「シ・サワット」という名前で知られていましたが、ラーマ国王が、この猫がコラット地方原産の猫であることを知って猫種名に定めたとされています。

コラットの容姿は?

小型~中型のコンパクトな体型ですが、よく発達した筋肉を持ち、見た目よりも重くてパワフルです。
頭は特徴的なハートの形をしており、コラットが幸せの象徴と言われる一つの所以となっています。目は大きく真ん丸で、子猫のうちは青、成長期には琥珀色、成猫になると美しいペリドットグリーンと、成長とともに色が変化していきます。
被毛は光沢のあるシルバーブルーの短毛のみです。

コラットの飼育のポイント

コラットはエネルギッシュで、知的で、愛情深い猫です。他の猫とも仲良く過ごせる子が多いですが、飼い主さんの隣は自分の場所だ!と思っているちょっとわがままな一面もあります。
猫の中でも聴覚・視覚・嗅覚が優れていると言われており、大きな音や耳障りな音には敏感なので、静かに暮らせるよう配慮してあげましょう。
飼い主さんと一緒にいるのが大好きなので、長時間一人でお留守番させたり、飼い主さんがお家にいるのにかまってくれないと、拗ねたり落ち込んでしまうことも。十分にスキンシップの時間を取るようにしましょう。
おしゃべりな子も多いので、ゆっくり話を聞いてあげると良いですね。
筋肉質な体からも分かるように、コラットはとてもアクティブで運動量の必要な猫です。キャットタワーを用意したり、おもちゃを使ってたくさん遊んであげましょう。

コラットのかかりやすい病気・ケガ

子猫~成猫

猫風邪

主にヘルペスやカリシといったウイルスが感染することで、くしゃみ、咳、鼻水、発熱などの風邪の症状がでます。また、目ヤニがみられることも多いです。特に免疫力の低い子猫や高齢の猫では重症化することもあります。

尿石症

体内のミネラル成分が集まって、結晶や結石をつくる病気です。細菌感染、体質、ミネラルの多い食べものなどが主な原因となります。結石は主に膀胱、尿道、腎臓に形成され、頻尿や血尿がみられるほか、尿道に詰まってしまうと尿が出なくなることもあります。

異物誤飲

食べてはいけないものを飲み込んでしまうことです。異物には、中毒を起こす食べものや、胃や腸に刺さったり詰まったりしてしまうものが含まれます。嘔吐や下痢などの消化器症状がみられたり、命の危険に繋がることもあります。

成猫~

慢性腎臓病

腎臓の働きが悪くなり、体内の毒素を尿として排出できなくなってしまう病気です。高齢の猫に非常に多く、徐々に進行していきます。水をたくさん飲む、おしっこが薄くなり量が増える、食欲不振、嘔吐などの症状がみられます。

肥満

適正体重は品種や年齢によってそれぞれですが、上から見てややくびれがあり、脇腹を触って肋骨の感触が分かるのが理想の体型です。肥満は万病の元なので、適度な運動と食事管理が必要です。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)