ピクシーボブ

ピクシーボブ

米国北西部に暮らしていた野生のボブキャット(オオヤマネコの一種)に似せて生み出された猫種です。

筋肉質で逞しく野生的な見た目ではありますが、イエネコらしい愛情深い性格を兼ね備えています。一番の特徴は短いしっぽですが、長さには個体差があります。被毛には短毛と長毛の2種類があります。

基本的にはとても丈夫な猫ではありますが、特に高齢期には腎臓や泌尿器の病気に注意しましょう。

  1. ピクシーボブの特徴
  2. ピクシーボブの飼育のポイント
  3. ピクシーボブのかかりやすい病気・ケガ

ピクシーボブの特徴

ピクシーボブの歴史

ピクシーボブの繁殖を始めたのは、ワシントン州に住むキャロルという女性でした。
1985年春、キャロルは指を多く持つ多指症の、短いしっぽの猫を譲り受けました。そして翌年、彼女はもう一頭、クラシック模様の短いしっぽの猫を引き取りました。2頭はオスで、彼女はその猫たちを、近所のイエネコと交配させました。
そして、産まれた子猫のうちの1頭を引き取り、「ピクシー」と名付けました。ピクシーは赤みがかった黄褐色のスポテッド(水玉模様)の被毛に、オオヤマネコのような野生的な容姿を持っていました。
こうしてキャロルの繁殖した猫たちは、野生的な見た目と短いしっぽという特徴を持った「ピクシーボブ」という猫種として確立されていきました。

ピクシーボブの容姿は?

がっしりした骨格と筋肉質な体つきの、中型~大型の猫です。輪郭は洋ナシを逆さまにしたような形で、顔は野生のオオヤマネコに似ています。
目は三角形で、色はゴールデンブラウンかグーズベリーグリーンです。後ろ足が前足よりもわずかに長く、手足は大きく、しっぽは基本的に短いですが、長い子もいます。
被毛はブラウン系の縞模様が多く、小さな水玉模様が入ることもあります。

ピクシーボブの飼育のポイント

ピクシーボブは家族への忠誠心があり、子供の遊び相手になってくれるなど、犬のような一面があります。
活動的で社交性があるので、飼い主さんのやっていることに積極的に参加したがります。
でも同じくらい、家族と一緒に穏やかに、のんびり過ごすのも大好きです。一緒に遊ぶ時には、小さなネズミやヒモ状のおもちゃなどを飲み込んでしまわないよう注意しましょう。
知的で人の言っていることもよく理解するので、一緒にいる時には積極的に話しかけてコミュニケーションを取りましょう。
体が大きく、運動好きで高い所にものぼるので、安定の良いキャットタワーを用意したり、高い場所に危険なものを置かないようにするなどの工夫が必要です。
毛のお手入れは難しくありませんが、特にロングヘアの場合は、定期的にブラッシングをして抜け毛を取り除いてあげましょう。

ピクシーボブのかかりやすい病気・ケガ

子猫~成猫

猫風邪

主にヘルペスやカリシといったウイルスが感染することで、くしゃみ、咳、鼻水、発熱などの風邪の症状がでます。また、目ヤニがみられることも多いです。特に免疫力の低い子猫や高齢の猫では重症化することもあります。

尿石症

体内のミネラル成分が集まって、結晶や結石をつくる病気です。細菌感染、体質、ミネラルの多い食べものなどが主な原因となります。結石は主に膀胱、尿道、腎臓に形成され、頻尿や血尿がみられるほか、尿道に詰まってしまうと尿が出なくなることもあります。

異物誤飲

食べてはいけないものを飲み込んでしまうことです。異物には、中毒を起こす食べものや、胃や腸に刺さったり詰まったりしてしまうものが含まれます。嘔吐や下痢などの消化器症状がみられたり、命の危険に繋がることもあります。

成猫~

慢性腎臓病

腎臓の働きが悪くなり、体内の毒素を尿として排出できなくなってしまう病気です。高齢の猫に非常に多く、徐々に進行していきます。水をたくさん飲む、おしっこが薄くなり量が増える、食欲不振、嘔吐などの症状がみられます。

甲状腺機能亢進症

甲状腺が腫れて大きくなり、チロキシン(サイロキシン)というホルモンが過剰に分泌されることで起こります。チロキシンは代謝を上げる働きがあるので、食欲は増しているのに体重が減ったり、攻撃的になったりします。高齢の猫に多く、元気や食欲はあるので発見が遅れることがあります。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)