デボン・レックス

デボン・レックス

おどけたような見た目といたずら好きな性格のデボン・レックスは、愛猫家たちにとって妖精のような存在です。

一番の特徴である短く柔らかい巻き毛は、『アニー』のモップのような髪を彷彿とさせます。熱を遮らない毛質なので、抱っこすると湯たんぽのように暖かいです。フレンドリーで頭がよく、好奇心旺盛で、家族に活気を与えてくれるような猫です。

遺伝的には、心臓や関節に関わる病気に注意が必要です。

  1. デボン・レックスの特徴
  2. デボン・レックスの飼育のポイント
  3. デボン・レックスのかかりやすい病気・ケガ

デボン・レックスの特徴

デボン・レックスの歴史

デボン・レックス発祥の地は、イギリスデボン州のバックファストリーです。そこには閉鎖された鉱山があり、巻き毛を持つ野良猫が住んでいました。
そして、1960年、コックスという女性が拾った猫と野良猫の間に、子猫が生まれました。そのうちの1頭は巻き毛を持っており、カーリーと名付けられました。コックスは、同じく巻き毛を持つコーニッシュ・レックスという猫の存在を知り、カーリーをその繁殖プログラムに参加させようと考えました。
しかし、カーリーの巻き毛を生み出している遺伝子は、コーニッシュ・レックスの巻き毛の遺伝子とは別物であることが分かりました。そこで、ブリーダーたちは、デボンで発見されたこの新しい巻き毛の遺伝子を保存するための繁殖プログラムを立ち上げました。

デボン・レックスの容姿は?

逞しく、筋肉質な体つきの中型の猫です。一番の特徴である柔らかくて短い巻き毛は、ゆるいカールからくしゃくしゃのものまで個体により様々です。ヒゲと眉毛も被毛と同じように縮れており、後ろ足が前足よりもやや長いです。
頭はくさび型で、耳は大きく低い位置についており、目も大きく、妖精のような見た目と言われます。

デボン・レックスの飼育のポイント

デボン・レックスは知的で遊び好きで、非常に活発な猫です。どんなことにも挑戦したがり、飼い主さんが予想もしないような場所にのぼってしまうこともあるので、高いところに危険なものを置かないよう注意しましょう。
人と一緒にいることも大好きなので、飼い主さんについて回る傾向があります。肩に乗ってごはんをおねだりしたり、本を読んでいる時に膝の上で丸まったり、夜には一緒に寝ようと布団に入ってきたりするかもしれません。
一人の時間が長くなると寂しさからストレスを感じたり、暇を潰すためにものを壊したりする子もいるので、一緒に過ごす時間をたくさんとってあげると良いですね。寒いのは苦手なので、お部屋の温度管理には注意が必要です。
換毛期でも抜け毛は目立ちにくいですが、特に子猫のうちは体の毛が全体的に抜けることもあります。びっくりしないようにそのことを知っておきましょう。

デボン・レックスのかかりやすい病気・ケガ

子猫~成猫

皮膚炎

細菌や真菌、ダニなどが皮膚に炎症を起こします。皮膚の弱い犬種だったり、免疫力の低下や外傷から皮膚のバリア機能が落ちてしまうと、炎症が起こりやすくなります。症状は湿疹、かゆみ、脱毛など様々です。

尿石症

体内のミネラル成分が集まって、結晶や結石をつくる病気です。細菌感染、体質、ミネラルの多い食べものなどが主な原因となります。結石は主に膀胱、尿道、腎臓に形成され、頻尿や血尿がみられるほか、尿道に詰まってしまうと尿が出なくなることもあります。

膝蓋骨脱臼(パテラ)

大腿骨の溝にはまっている膝蓋骨という膝の骨が、内側や外側に外れてしまった状態です。特に小型犬では、生まれつき溝が浅かったり、膝蓋骨を支える靭帯の力が弱くて発生することが多いです。膝を曲げ伸ばしする時に痛みが出て、歩きづらくなることもあります。

成猫~

慢性腎臓病

腎臓の働きが悪くなり、体内の毒素を尿として排出できなくなってしまう病気です。高齢の猫に非常に多く、徐々に進行していきます。水をたくさん飲む、おしっこが薄くなり量が増える、食欲不振、嘔吐などの症状がみられます。

肥大型心筋症

心筋が厚くなって心臓の部屋が狭くなり、全身に十分な血液を送り出すことができなくなる病気です。主に遺伝や加齢によって起こります。血流が悪くなることで血栓ができやすくなり、それが血管に詰まって後ろ足の麻痺が起こったり、突然死する危険性もあります。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)