ジャック・ラッセル・テリア

ジャック・ラッセル・テリア

くりっと丸い目や鼻がかわいらしいジャック・ラッセル・テリアですが、見た目からは想像できないほど、エネルギッシュで勇敢な犬種です。
一緒にゲームやスポーツを楽しむなど、アクティブに過ごしたい飼い主さまにぴったりの犬種です。
皮膚の病気や内分泌の病気になりやすい傾向があるため、様子の変化に早く気づけるように、普段からよく観察して健康な状態を把握しておきましょう。

  1. ジャック・ラッセル・テリアの特徴
  2. ジャック・ラッセル・テリアにかかる飼育費
  3. ジャック・ラッセル・テリアの飼育のポイント
  4. ジャック・ラッセル・テリアのかかりやすい病気・ケガ

ジャック・ラッセル・テリアの特徴

ジャック・ラッセル・テリアの性格

飼い主さまに対して愛情深く接し、忠誠心も強いです。
好奇心が旺盛で遊ぶことも大好きですが、その反面、遊び足りず退屈だと感じさせてしまうと興奮して問題行動を起こすこともあります。
また、もともと巣穴に潜り込んで小さな動物を狩る猟犬ですので、獲物に立ち向かう勇気と強さがあるのも特徴です。
小動物と一緒に飼育される際は、狩猟本能が発動して追いかけてしまうことがありますので注意が必要です。

ジャック・ラッセル・テリアの容姿

頭部は平らで、鼻先に向かって徐々に幅が狭くなっています。耳は高い位置につき、小さなV字型で前方に垂れています。
目はアーモンド型をしており、色は暗色です。

ジャック・ラッセル・テリアの被毛・毛色

被毛は「スムース」「ブロークン」「ラフ」の3種類があります。
「スムース」は被毛がまっすぐで短く、つるつるとした手触りの毛質を持つタイプです。
「ブロークン」とは、短毛と長毛が混ざり合ったタイプで、硬い毛と柔らかい毛が生えています。
「ラフ」とは被毛が3種類の中で一番長く、粗い毛質をしているタイプです。
毛色は、「ホワイト&ブラック」「ホワイト&タン」のほか、黒色を基本とした3色の毛色を持つ「トライカラー」が一般的で、全身が真っ白の珍しい「ホワイト」もいます。

ジャック・ラッセル・テリアの歴史

1800年代にイギリス・イングランドでジョン・ラッセル(ジャックはジョンの愛称)牧師によって作出されました。
有名なブリーダーとして知られていた牧師は、巣穴に潜り込み、獲物を追い立てるのに優れている勇敢な犬を作出するため、フォックス・テリアの血統に改良を重ね、ジャック・ラッセル・テリアを完成させました。
1883年に牧師が亡くなると、一時人々の記憶から忘れ去られそうになりましたが、1894年に再びヨーロッパの狩猟家や馬術家のあいだで人気を集めるようになりました。
体高とプロポーションの違いで2つに分けられ、体高が高く、より四角ばった体格に近いものがパーソン・ラッセル・テリア。
体高が低く、わずかに体長が長いものがジャック・ラッセル・テリアとして知られています。

ジャック・ラッセル・テリアのサイズ

個体差はありますが、体高23cm~30cmで、体重は4kg~6kg程度です。

ジャック・ラッセル・テリアの寿命

およそ13~16年前後とされています。小型犬の中ではやや長寿の傾向にあります。

ジャック・ラッセル・テリアにかかる飼育費

初期費用

ジャック・ラッセル・テリアをお迎えする際には生体にかかる費用のほか、以下のような費用がかかります。

畜犬登録(3,000円前後)

ワンちゃんをお迎えしたら、お住いの市区町村に登録をする必要があります。

狂犬病の予防接種(3,500円前後)

ワンちゃんには年に1回の狂犬病予防接種が義務付けられています。

混合ワクチン(5,000~8,000円前後)

感染症を予防するための注射で、予防できる病気の数によって費用は変わります。

これらに加えて、最初に用意するべきサークルやトイレ、食器、日用品などのグッズの費用が必要になります。

飼育費用

飼育に毎月かかる費用としては、食費、シャンプー、ペットシーツやトイレシートなどの日用品費や衛生用品などがあります。

食費(3,000~5,000円前後)

市販の犬主食用ドッグフードを与えた場合の目安となります。

日用品や生活用品(2,000~3,000円前後)

シャンプー、ペットシーツやトイレシートなどの日用品費や衛生用品などがあります。

トリミング等(4,000円前後)

定期的なシャンプーやトリミングも予定に入れておくとよいでしょう。

医療費

一般社団法人ペットフード協会の令和4年 全国犬猫飼育実態調査によると、医療費を含む小型犬の毎月の平均支出金額は1万3,422円です。
フィラリアやノミ・ダニの予防薬なども含め、健康であっても医療費として年間で3~5万円ほど必要とされています。

知っておきたい、ペットの医療事情

ペットには、公的医療保険制度がなく、診療費は全額自己負担となります。
お迎えしたばかりの頃は環境変化によるストレスで軟便や風邪にもなりやすいので、体調の変化に気付くことが大切です。

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ジャック・ラッセル・テリアの飼育のポイント

散歩や運動は充分に

運動量が必要な犬種のため、毎⽇朝⼣30分以上の散歩を⽋かさないようにしましょう。
散歩のほかに、ドッグランなどで思いきり走らせてあげることもおすすめです。
頭を使って何かを成し遂げたいという意欲が高いので、おやつや、おもちゃを部屋の中に隠して探させるなど、探索欲求を満たすような遊びを工夫してあげると喜びます。

物を噛むトラブルに注意

何でもダメと抑え込むのではなく、おもちゃを与えて遊びでエネルギーを発散させてあげましょう。
ロープ状のもの等で、引っ張りあって遊ぶこともおすすめです。
ぬいぐるみを手で持って遊んでしまうと、手=おもちゃ、噛んでもいいものと認識してしまうため、手では絶対に遊ばないにしましょう。
噛み癖がある子は、噛まれたら痛いと反応して、部屋から退出し1分程度待ちましょう。
噛むたびにこの動作を繰り返せば、「噛んだら飼い主がいなくなる」「噛んだら楽しくないことが起こる」と学習し、噛み癖を矯正できます。

室内飼育のポイント

ジャック・ラッセル・テリアが気をつけたい病気の一つに、膝蓋骨脱臼などのトラブルがあります。
滑りやすいフローリングの床を走り回っているときや、少しの段差から飛び降りることで、骨折の危険性があります。
生活スペースは、滑りにくい床材を選びましょう。同時に、大きな段差をなくす、高いところから飛び降りをさせないなどの注意も必要です。
また、小型犬は家具のすき間などの狭い場所に入り込むことがあります。
留守番をさせるときは、サークルやケージなどに入れ、安全な環境で過ごさせましょう。

ペットフードの選び方

主食は栄養バランスのとれた総合栄養食を与えましょう。
総合栄養食の中でも、粒が小さいもの、飲み込みやすいものを選ぶのがおすすめです。
フード周りの細かな粉がフードを飲み込みにくいこともあるので、フードに水を絡めてもよいでしょう。
関節トラブルに配慮が必要なことから、⾻・関節をサポートする成分を配合したフードを選ぶのも⼀案です。

定期的なブラッシング

スムース、ブロークン、ラフのどの被毛タイプでも、毎日やさしくブラッシングして抜け毛をしっかり取り除きましょう。
定期的なシャンプーも行い皮膚・被毛を清潔に保ちましょう。
また、ブロークンとラフの場合は、定期的にプロのトリマーによる「プラッキング」というお手入れにより、余分な毛を取り除く手法が用いられます。

ジャック・ラッセル・テリアのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

異物誤飲

食べてはいけないものを飲み込んでしまうことです。異物には、中毒を起こす食べものや、胃や腸に刺さったり詰まったりしてしまうものが含まれます。嘔吐や下痢などの消化器症状がみられたり、命の危険に繋がることもあります。

皮膚炎

細菌や真菌、ダニなどが皮膚に炎症を起こします。皮膚の弱い犬種だったり、免疫力の低下や外傷から皮膚のバリア機能が落ちてしまうと、炎症が起こりやすくなります。症状は湿疹、かゆみ、脱毛など様々です。

胃腸炎

ウイルス・細菌・寄生虫の感染や、食べてはいけないものを食べたり、ストレスがかかることで胃腸に炎症が起こります。症状は嘔吐、下痢、血便、食欲不振など様々です。

成犬~

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

副腎皮質からコルチゾールというホルモンが過剰に分泌されることで起こります。副腎に指示を送る脳の下垂体が腫瘍化して、ホルモンの分泌量が調節できなくなることが主な原因です。お水をたくさん飲む、おしっこの量が増える、食欲が増す、お腹が膨れる、毛が抜けるなどの症状がみられます。

白内障

ものを見る時に焦点を合わせる役割をしている水晶体が白く濁って、視力が落ちてしまう病気です。加齢に伴って起こることが多いですが、遺伝や他の病気が原因で、若い子に起こる場合もあります。目が白く見えたり、ものにぶつかるようになるなどの症状がみられます。

緑内障

目の中に入っている水が増えすぎて、眼球内の圧力が高くなってしまった状態です。主に遺伝や目の中の腫瘍、炎症などによって起こります。痛みにより瞬きや涙が増えたり、進行すると目が大きくなって牛のように突出したり、失明してしまうこともあります。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)