ビション・フリーゼ

ビション・フリーゼ

ビション・フリーゼは綿菓子のようにふわふわの白い毛が特徴です。
性格も明るく、社交的な犬種です。くるくるした巻き毛はお手入れしないと毛玉ができやすく、毛玉を放置すると皮膚炎になることもあります。
ふわふわした毛に隠れた耳は垂れ耳のため、外耳炎にも注意しなければいけません。ブラッシングの際にはすみずみまでチェックしてあげましょう。

  1. ビション・フリーゼの特徴
  2. ビション・フリーゼにかかる飼育費
  3. ビション・フリーゼの飼育のポイント
  4. ビション・フリーゼのかかりやすい病気・ケガ

ビション・フリーゼの特徴

ビション・フリーゼの性格

陽気で明るく、飼い主さまに抱っこしてもらうことも、一緒に遊ぶことも大好きです。
とても素直で穏やかな性格のため、無駄吠えすることも少ないです。
甘やかしすぎると、自分が中心にいないと気が済まないというわがままな性格になってしまうことがあります。

ビション・フリーゼの容姿

綿菓子のように真っ白でふわふわした被毛に、ブラックまたはブラウンの、ビー玉のような目が印象的です。
鼻はブラックで丸く突き出し、耳は頭の両脇から顔に沿って垂れさがって下がっています。
体型は胴長で足の短い小型犬ですが、骨や筋肉のしっかりした体つきをしていることも特徴です。

ビション・フリーゼの被毛・毛色

被毛は、カールした粗めのオーバーコートと、短くやわらかなアンダーコートのダブルコートです。
毛量も非常に豊かですが、ダブルコートの犬種の中では抜け毛が少ないです。
カールした毛は絡まりやすく毛玉になるため、毎日のブラッシングのほか定期的にカットしてあげましょう。
毛色は、ピュアホワイトのみです。子犬の頃はベージュがかった子もいますが、成長とともに真っ白に変化していきます。

ビション・フリーゼの歴史

ビション・フリーゼは地中海周辺にいたウォーター・スパニエルの子孫と推測されています。
14世紀ごろイタリアに入り、ルネッサンス時代にはイタリアからフランスに持ち込まれたといわれています。
ナポレオン3世の時代ではテネリフェとして知られ普及し、ベルギーとフランスで愛される犬種となりました。
19世紀以降、第1次・第2次世界大戦後にはその血統はほぼ消滅しましたが、ベルギーとフランスのブリーダーたちの情熱により、数が増え、再び人気が上昇しました。
現在のフランス名であるビション・フリーゼは1978年に与えられました。

ビション・フリーゼのサイズ

個体差はありますが、体高は25cm~29cmです。
ふわふわの毛に覆われているため大きく見えますが、体重は5kg程度です。

ビション・フリーゼの寿命

およそ13~16年前後とされています。小型犬の中では長寿に属する犬種です。

ビション・フリーゼにかかる飼育費

初期費用

ビション・フリーゼをお迎えする際には生体にかかる費用のほか、以下のような費用がかかります。

畜犬登録(3,000円前後)

ワンちゃんをお迎えしたら、お住いの市区町村に登録をする必要があります。

狂犬病の予防接種(3,500円前後)

ワンちゃんには年に1回の狂犬病予防接種が義務付けられています。

混合ワクチン(5,000~8,000円前後)

感染症を予防するための注射で、予防できる病気の数によって費用は変わります。

これらに加えて、最初に用意するべきサークルやトイレ、食器、日用品などのグッズの費用が必要になります。

飼育費用

飼育に毎月かかる費用としては、食費、シャンプー、ペットシーツやトイレシートなどの日用品費や衛生用品などがあります。

食費(3,000~5,000円前後)

市販の犬主食用ドッグフードを与えた場合の目安となります。

日用品や生活用品(3,000~5,000円前後)

シャンプー、ペットシーツやトイレシートなどの日用品費や衛生用品などがあります。

トリミング等(7,000~8,000円前後)

ビション・フリーゼは被毛が絡みやすい犬種なので、定期的なトリミングも予定に入れておくとよいでしょう。

医療費

一般社団法人ペットフード協会の令和4年 全国犬猫飼育実態調査によると、医療費を含む小型犬の毎月の平均支出金額は1万3,422円です。
フィラリアやノミ・ダニの予防薬なども含め、健康であっても医療費として年間で3~5万円ほど必要とされています。

知っておきたい、ペットの医療事情

ペットには、公的医療保険制度がなく、診療費は全額自己負担となります。
お迎えしたばかりの頃は環境変化によるストレスで軟便や風邪にもなりやすいので、体調の変化に気付くことが大切です。

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ビション・フリーゼの飼育のポイント

ペットフードの選び方

主食は栄養バランスのとれた総合栄養食を与えましょう。
総合栄養食の中でも、粒が小さいもの、飲み込みやすいものを選ぶのがおすすめです。
また、ビション・フリーゼは豊かな被毛をもち、関節トラブルに配慮が必要なことから、皮膚・被毛を健やかに保つ成分を強化したフードや、骨・関節をサポートする成分を配合したフードを選んであげましょう。

被毛は丁寧にケア

毎日やさしくブラッシングをして、美しい状態を維持しましょう。
定期的なカットとシャンプーも行いましょう。
目や口の周りは汚れやすいので、湿らせて固く絞ったコットンやペット用のお手入れシートでこまめに拭きましょう。
そのままにしておくと、かぶれて皮膚炎を起こすこともあります。

充分なコミュニケーション

運動が大好きなので気分転換や外気浴を兼ねて、朝夕15分程度の散歩をするとよいでしょう。
室内ではおもちゃで遊んであげましょう。
甘えん坊な犬種なので、子犬の頃から意識的にお留守番の練習をして、1頭で過ごせるよう慣れさせておくことも大切です。

ビション・フリーゼのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

膝蓋骨脱臼(パテラ)

大腿骨の溝にはまっている膝蓋骨という膝の骨が、内側や外側に外れてしまった状態です。特に小型犬では、生まれつき溝が浅かったり、膝蓋骨を支える靭帯の力が弱くて発生することが多いです。膝を曲げ伸ばしする時に痛みが出て、歩きづらくなることもあります。

白内障

ものを見る時に焦点を合わせる役割をしている水晶体が白く濁って、視力が落ちてしまう病気です。加齢に伴って起こることが多いですが、遺伝や他の病気が原因で、若い子に起こる場合もあります。目が白く見えたり、ものにぶつかるようになるなどの症状がみられます。

皮膚炎

細菌や真菌、ダニなどが皮膚に炎症を起こします。皮膚の弱い犬種だったり、免疫力の低下や外傷から皮膚のバリア機能が落ちてしまうと、炎症が起こりやすくなります。症状は湿疹、かゆみ、脱毛など様々です。

成犬~

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

副腎皮質からコルチゾールというホルモンが過剰に分泌されることで起こります。副腎に指示を送る脳の下垂体が腫瘍化して、ホルモンの分泌量が調節できなくなることが主な原因です。お水をたくさん飲む、おしっこの量が増える、食欲が増す、お腹が膨れる、毛が抜けるなどの症状がみられます。

尿石症

体内のミネラル成分が集まって、結晶や結石をつくる病気です。細菌感染、体質、ミネラルの多い食べものなどが主な原因となります。結石は主に膀胱、尿道、腎臓に形成され、頻尿や血尿がみられるほか、尿道に詰まってしまうと尿が出なくなることもあります。

皮膚腫瘍

皮膚にできる腫瘍には、良性のものから悪性のものまで様々あります。品種によってできやすい腫瘍もありますが、基本的にはどんな犬猫でも注意するべき病気です。
  • 犬種別飼い方ガイドには、アイペット損保のペット保険の補償対象外の傷病も掲載されている場合があります。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)