キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル

そのくりっとした大きな瞳と穏やかな表情で見上げられると、どんなときでもほっこりと癒されてしまいます。はしゃぎ回ることが大好きで、誰とでも仲良くなれる愛玩犬としてすばらしい犬種です。キャバリアとは「中世の騎士(ナイト)」という意味で、その昔、イギリスの王を魅了したキング・チャールズ・スパニエルの復活を願って生み出されました。この犬種は心臓の病気のリスクがあるため、様子の変化にいち早く気づけるよう、普段からよく観察してあげましょう。

  1. キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの特徴
  2. キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルをお迎えする方法
  3. キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの飼育のポイント
  4. キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルのかかりやすい病気・ケガ

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの特徴

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの歴史

キャバリアの歴史は、17世紀にイギリス王族に愛されたキング・チャールズ・スパニエルに端を発します。この犬の祖先はフランスの胴長のスパニエルであるという説や、日本や中国などアジアのマズルの短い犬(パグや狆)との混血であるという説もありますが、正確な起源はわかっていません。多くの王に愛され、チャールズ1世やチャールズ2世には特に寵愛されました。その寵愛ぶりは「チャールズの犬から通行税を取ってはならない」という政令が発されたり、当時の海軍省の役人が宮廷で見たのは「犬と遊んでばかりで、自分の仕事に見向きもしない王の愚かさだけだった」と言ったということからも伺えます。1800年代初頭になるとキング・チャールズ・スパニエルは中世の頃の面影を失われ、マズルが短くなり、人気が低迷していました。そこで、本来の姿を復活させようと愛好家たちが改良を重ねた上に生み出されたのが、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルです。キャバリアとは“中世の騎士”という意味であり、名前にも中世の時代のキング・チャールズ・スパニエル復活の願いが込められています。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの容姿は?

キング・チャールズ・スパニエルよりやや大きく、たくましく、バランスが取れた体つきをしています。頭部は両耳の間が平らで、マズルは円錐形。丸く大きな目は広く離れてつき、色は暗色です。長い耳には飾り毛がついており、つけ根は高く、下に垂れています。毛は長く、ウェーブがかかっていることもあります。毛色はブラック&タン(褐色)、ルビー(濃い栗赤色)、ブレンハイム(赤褐色と白)、トライカラー(黒と褐色と白)などがあります。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルをお迎えする方法

ペットショップでキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルを探す

ペットショップからキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルをお迎えするメリットは、自分の好みの毛色や顔立ちの子が見つけやすいということです。日本では白と茶色のブレンハイムという毛色を比較的多く見かけますが、他にもブラック&タンやルビー、トライカラーなどの毛色があります。顔立ちも優しい顔からキリっとした顔まで個性があるので、好みの子を探してみてください。

ブリーダーからキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルを紹介してもらう

ブリーダーからキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルをお迎えするメリットは、血統がハッキリしているため、ある程度性格が予想できるということです。キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは誰に対してもフレンドリーな性格ですが、好奇心が旺盛すぎる一面もあります。特にはじめてワンちゃんと一緒に生活する方はやんちゃすぎない子を紹介してもらうことで、トレーニングがしやすくなるかもしれません。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの里親になる

保護犬の中には、元の飼い主さまと別れてしまったり、人の愛情を注いでもらえないまま育ったりと、さまざまな事情を抱えている子がいます。キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは元々愛情深い犬種ですが、新しい飼い主さまとの生活に慣れるまでには、ある程度時間がかかるかもしれません。里親になる方は、その子がそれまで過ごしてきた時間や気持ちに寄り添い、ゆっくり信頼関係を築いていっていただきたいと思います。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルをお迎えするときの費用相場は?

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルをお迎えする際には、生体にかかる費用のほかに、以下のような費用がかかります。

畜犬登録(3,000円前後)
ワンちゃんをお迎えしたら、お住いの市区町村に登録をする必要があります。
狂犬病の予防接種(3,500円前後)
ワンちゃんには年に1回の狂犬病予防接種が義務付けられています。
混合ワクチン(5,000~8,000円前後)
感染症を予防するための注射で、予防できる病気の数によって費用は変わってきます。

これらに、最初に用意するべきサークルやクレート、トイレ、食器、日用品などのグッズをあわせると、初期費用としてはワンちゃんの生体価格+50,000~60,000円ほどが目安となるかと思います。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルをお迎えする方法には、それぞれにメリットがあるので、自分がワンちゃんをお迎えする際に何を重視したいのかを検討しましょう。ワンちゃんとの出会いは一期一会ですので、どこでお迎えするにしても、「この子を一生大切にしたい!」と思える子を選んでいただくのが一番かと思います。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの飼育のポイント

キャバリアははしゃぎ回ることが大好きで、恐れ知らずな甘えん坊です。明るい性格で友好的、子ども好きで、家族に対しとても深い愛情を抱いてくれます。被毛はブラッシングをこまめに行い、特に毛足の長い耳は入念にお手入れしてあげましょう。キャバリアは垂れ耳のために外耳炎にも注意が必要であるため、お手入れの際には耳の中をチェックして赤みがないか嫌なにおいがしないかも見ておきましょう。運動は大好きなので、こまめにお散歩に連れ出してあげましょう。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

外耳炎

耳の穴から鼓膜までの外耳に炎症が起こります。原因は細菌、真菌、寄生虫、アレルギーなど様々で、耳が垂れている子や耳が蒸れやすい夏場に多くみられます。耳をかゆがったり、頭を振ったり、においが出てきたりします。

成犬~

僧帽弁閉鎖不全症

心臓の左の部屋にある僧帽弁という扉が上手に閉じなくなって、血液が逆流してしまう病気です。主に遺伝や加齢によって起こります。軽度の場合は症状が出ないことも多いですが、進行すると運動するのを嫌がったり、咳が出たりします。

白内障

ものを見る時に焦点を合わせる役割をしている水晶体が白く濁って、視力が落ちてしまう病気です。加齢に伴って起こることが多いですが、遺伝や他の病気が原因で、若い子に起こる場合もあります。目が白く見えたり、ものにぶつかるようになるなどの症状がみられます。

てんかん

けいれんや意識障害を起こす発作が、繰り返し起こる病気です。発作は脳からの異常な指令によって起こりますが、脳に明らかな病変が認められる場合と、認められない場合があります。発作の程度も様々で、一点を見つめる、落ち着きがなくなる、全身がこわばりがくがくと震える、意識がなくなるなどの症状がみられます。

歯周病

歯垢に含まれる歯周病菌が、歯と歯肉の間に入って炎症を起こします。歯垢は放っておくとザラザラした歯石になり、さらに歯垢が付きやすくなってしまいます。進行すると歯が抜けたり皮膚に穴が開いたり、菌が血液にのって心臓や腎臓に運ばれて炎症を起こすことがあります。
  • 犬種別飼い方ガイドには、アイペット損保のペット保険の補償対象外の傷病も掲載されている場合があります。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)