ボストン・テリア

ボストン・テリア

ボストン・テリアは白と黒の印象的な模様とコンパクトな体格、ちょっと鼻ぺちゃなところがまた愛らしい犬種です。
フレンチ・ブルドッグと見た目が似ていますが、耳の形が尖っていることやマズルがやや長めで丸顔であること、肩幅が狭いことなどの違いがあります。
短頭種であるため、熱中症には特に注意が必要です。

  1. ボストン・テリアの特徴
  2. ボストン・テリアにかかる飼育費
  3. ボストン・テリアの飼育のポイント
  4. ボストン・テリアのかかりやすい病気・ケガ

ボストン・テリアの特徴

ボストン・テリアの性格

優しくて人懐っこい性格です。
相手の顔色をうかがいながら繊細に接する子が多く、愛嬌たっぷりで知性も高いことから、「アメリカ犬界の紳士」とも呼ばれています。
寂しがりやで強情な側面もあり、飼い主さまがほかの動物や子供をかまっているときに、嫉妬して攻撃的な態度を見せる子もいます。
トレーニングで信頼関係を築いたうえで、寂しい思いをさせないように、たくさん遊んであげましょう。

ボストン・テリアの容姿

小型ながらもがっちりした体格で、特徴的な頭部は四角く平らです。
マズルと顎は四角く幅広く、直立した耳は頭部の両端についています。
目は間隔が離れてついていて、色は暗色です。尾は低くつき、まっすぐかスクリュー状です。

ボストン・テリアの被毛・毛色

被毛は短く、表面が滑らかで、光沢があります。
毛色はホワイト・マーキングのあるブリンドル(地色に他の色がまんべんなく混じっているもの)またはブラックです。
口吻のまわりの他に目の間、首、胸にホワイトの斑が入りこの模様は白いシャツの上にタキシードを羽織っているかのように見えることから「タキシード・カラー」や「ボストン・カラー」とも呼ばれています。

ボストン・テリアの歴史

ボストン・テリアは数少ないアメリカ産の犬種のひとつです。
ブルドックとブル・テリアを祖先に持ち、当初はボストン・ブルと呼ばれていました。
最初は今よりもはるかに大型で20kg以上もありましたが、小さい体格の犬同士を繰り返し交配させることで、小型化されていきました。
1927年にイギリスとフランスに紹介されたことにより、一躍世界的に知られることとなりました。

ボストン・テリアのサイズ

個体差はありますが、体高は28~38cm、体重は11kg程度です。

ボストン・テリアの寿命

およそ13~15歳とされています。小型犬の中では平均的です。

ボストン・テリアにかかる飼育費

初期費用

ボストン・テリアをお迎えする際には生体にかかる費用のほか、以下のような費用がかかります。

畜犬登録(3,000円前後)

ワンちゃんをお迎えしたら、お住いの市区町村に登録をする必要があります。

狂犬病の予防接種(3,500円前後)

ワンちゃんには年に1回の狂犬病予防接種が義務付けられています。

混合ワクチン(5,000~8,000円前後)

感染症を予防するための注射で、予防できる病気の数によって費用は変わります。

これらに加え、最初に用意するべきサークルやトイレ、食器、日用品などのグッズの費用が必要になります。

飼育費用

飼育に毎月かかる費用としては、食費、シャンプー、ペットシーツやトイレシートなどの日用品費や衛生用品などがあります。

食費(3,000~5,000円前後)

市販の犬主食用ドッグフードを与えた場合の目安となります。

日用品や生活用品(2,000~3,000円前後)

シャンプー、ペットシーツやトイレシートなどの日用品費や衛生用品などがあります。

トリミング等(4,000~8,000円前後)

定期的な被毛ケアも予定に入れておくとよいでしょう。

医療費

一般社団法人ペットフード協会の令和4年 全国犬猫飼育実態調査によると、医療費を含む小型犬の毎月の平均支出金額は1万3,422円です。
フィラリアやノミ・ダニの予防薬なども含め、健康であっても医療費として年間で3~5万円ほど必要とされています。

知っておきたい、ペットの医療事情

ペットには、公的医療保険制度がなく、診療費は全額自己負担となります。
お迎えしたばかりの頃は環境変化によるストレスで軟便や風邪にもなりやすいので、体調の変化に気付くことが大切です。

ボストン・テリアの飼育のポイント

散歩と運動の頻度

運動量は室内で遊ぶ程度でも足りますが、気分転換や外気浴を兼ねて、15分程度は散歩をするとよいでしょう。
特に膝のトラブルにかかりやすいため、スキップ動作がないか、両足が同じように動いているかなど観察します。
子犬をリードに慣れさせるリードトレーニングの時期から、引っ張らないお散歩の方法をしっかりと学習させましょう。

十分な暑さ対策

鼻が短いため体温調整が苦手で、暑さに弱い傾向があります。
室温の温度は22〜24度程度の室温をキープするようにしましょう。
冷房機器が整備された飼育環境で、常に飲水が出来るようにしておくことが大切です。
暑くなり始めたら散歩の時間にも注意をし、早朝や夜などの涼しい時間に運動するようにしてください。

皮膚トラブルに注意

週2回程度のブラッシングと定期的なシャンプーで皮膚の余計な老廃物などを除去し、皮膚環境を整えましょう。
シャンプー後は被毛を濡れたままにせず、しっかり乾かしましょう。
また、鼻の上のしわに涙や皮脂などが溜まりやすいので、毎日習慣として汚れをふき取るようにしましょう。

ボストン・テリアのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

アレルギー性皮膚炎

体に入ってきた異物に対して、体の免疫機能が過剰に働いてしまうことで、皮膚に炎症が起こります。
主な原因となるのは食べもの、ハウスダスト、花粉などです。程度は様々ですが、主に痒みや湿疹がみられます。

犬のアレルギー症状の詳細情報はこちら

白内障

ものを見る時に焦点を合わせる役割をしている水晶体が白く濁って、視力が落ちてしまう病気です。加齢に伴って起こることが多いですが、遺伝や他の病気が原因で、若い子に起こる場合もあります。目が白く見えたり、ものにぶつかるようになるなどの症状がみられます。

短頭種気道症候群

呼吸困難を引き起こすようないくつかの病気が重なって起こる、マズルの短い短頭種に特有の病気です。いびき、口をあけてハアハアする呼吸(パンティング)、嚥下障害、嘔吐などの症状がみられ、暑さや肥満で悪化することがあります。

成犬~

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

副腎皮質からコルチゾールというホルモンが過剰に分泌されることで起こります。副腎に指示を送る脳の下垂体が腫瘍化して、ホルモンの分泌量が調節できなくなることが主な原因です。お水をたくさん飲む、おしっこの量が増える、食欲が増す、お腹が膨れる、毛が抜けるなどの症状がみられます。

皮膚腫瘍

皮膚にできる腫瘍には、良性のものから悪性のものまで様々あります。品種によってできやすい腫瘍もありますが、基本的にはどんな犬猫でも注意するべき病気です。

熱中症

犬と猫は体中から汗をかけるわけではないので、体温を下げることが難しく、熱中症になりやすいです。呼吸が速くなる、よだれが増える、ぐったりするなどの症状がみられ、命に関わることもあります。特にマズルの短い短頭種では注意が必要です。
  • 犬種別飼い方ガイドには、アイペット損保のペット保険の補償対象外の傷病も掲載されている場合があります。
  • 補償開始日前からかかっていた傷病など、ご請求の内容により、保険金をお支払いできない場合もあります。
  • 当社のペット保険「うちの子」の保険料は、年齢と犬種によって決まります。犬種ごとに犬A・犬B・犬Cに分類されており、本ページに記載の一般的な犬のサイズとは異なりますので、ご注意ください。
    詳細は以下の犬種分類表にてご確認ください。

犬種分類表はこちら

犬種別飼い方ガイドトップへ戻る

[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)