ヨークシャー・テリア

ヨークシャー・テリア

小柄で可憐な体格と、かわいらしい雰囲気を持ち合わせるヨークシャー・テリア(ヨーキー)。
ヨークシャー・テリアはその可憐な容姿と明るい性格で「動く宝石」と呼ばれ、世界中で愛されている犬種です。
華奢な体のため、骨折などの事故には特に注意が必要です。

  1. ヨークシャー・テリアの特徴
  2. ヨークシャー・テリアにかかる飼育費
  3. ヨークシャー・テリアの飼育のポイント
  4. ヨークシャー・テリアのかかりやすい病気・ケガ

ヨークシャー・テリアの特徴

ヨークシャー・テリアの性格

寂しがり屋の甘えん坊な性格で、抱っこされるなどスキンシップが大好きです。
何かあれば飼い主さまに知らせてくれるため、番犬にもなってくれますが、知らない人や犬に吠えやすいことも特徴です。

ヨークシャー・テリアの容姿

体格はとてもコンパクトで、頭部も小さく、耳は直立したV字型で短毛に覆われています。
目は黒く縁取られていて、色は暗色です。
やわらかく光沢がある長い毛はまっすぐで、地面まで垂れ下がっており、分け目は鼻から尾の先まで伸びています。
美しい被毛から覗く大きな瞳は何とも愛らしく、トリミングでさまざまなヘアスタイルを楽しめます。

ヨークシャー・テリアの被毛・毛色

被毛は、ストレートでやわらかく光沢があります。
毛質は細くストレートなため、あまりボリューム感を感じさせません。
頭部の毛はまとめてリボンで結ぶこともよくあります。
子犬期の毛色はブラックで、1〜2歳ごろまでには「ダーク・スチール・ブルー」と呼ばれる暗く青みがかった銅色に変化することが特徴です。
頭部や胸部の一部は光沢のあるタン(褐色)で、ゴールドに変化する子もいます。

ヨークシャー・テリアの歴史

歴史は100年程と浅く、19世紀中ごろ、イギリスのヨークシャー地方の工業地帯で庶民の家屋を荒らすネズミを捕えるために作出されました。
マンチェスター・テリア、スカイ・テリア、マルチーズなどを交配させて誕生したといわれています。
1862年に「ブロークン・ヘアード・スコッチ・オア・ヨークシャー・テリア」と名付けられましたが、名前が長すぎて定着せず、1870年ごろに「ヨークシャー・テリア」と呼ばれるようになりました。

ヨークシャー・テリアのサイズ

個体差はありますが、体高は18cm〜23cm、体重は3.2kg程度です。

ヨークシャー・テリアの寿命

およそ14~16歳とされています。小型犬の中では平均的です。

ヨークシャー・テリアにかかる飼育費

初期費用

ヨークシャー・テリアをお迎えする際には生体にかかる費用のほか、以下のような費用がかかります。

畜犬登録(3,000円前後)

ワンちゃんをお迎えしたら、お住いの市区町村に登録をする必要があります。

狂犬病の予防接種(3,500円前後)

ワンちゃんには年に1回の狂犬病予防接種が義務付けられています。

混合ワクチン(5,000~8,000円前後)

感染症を予防するための注射で、予防できる病気の数によって費用は変わります。

これらに、最初に用意するべきサークルやトイレ、食器、日用品などのグッズの費用が必要になります。

飼育費用

飼育に毎月かかる費用としては、食費、シャンプー、ペットシーツやトイレシートなどの日用品費や衛生用品などがあります。

食費(3,000~5,000円前後)

市販の犬主食用ドッグフードを与えた場合の目安となります。

日用品や生活用品(2,000~3,000円前後)

シャンプー、ペットシーツやトイレシートなどの日用品費や衛生用品などがあります。

トリミング等(4,000~8,000円前後)

定期的なケアも予定に入れておくとよいでしょう。

医療費

一般社団法人ペットフード協会の令和4年 全国犬猫飼育実態調査によると、医療費を含む小型犬の毎月の平均支出金額は1万3,422円です。
フィラリアやノミ・ダニの予防薬なども含め、健康であっても医療費として年間で3~5万円ほど必要とされています。

知っておきたい、ペットの医療事情

ペットには公的医療保険制度がなく、診療費は全額自己負担となります。
お迎えしたばかりの頃は環境変化によるストレスで軟便や風邪にもなりやすいので、体調の変化に気付くことが大切です。

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ヨークシャー・テリアの飼育のポイント

適度な運動

運動量は室内で遊ぶ程度でも足りますが、気分転換や外気浴を兼ねて、15分程度は散歩をするとよいでしょう。
室内でもおもちゃで遊んだり、スキンシップをとったりして、充分にコミュニケーションしましょう。

ブラッシングはこまめに

毎日、ピンブラシやコームを使用して、やさしくブラッシングしましょう。
長毛種のため、必ず毛先の方から毛が切れないように、抜けないように優しく解くようにしましょう。 定期的なシャンプーも行いましょう。
自然に伸ばすスタイルが基本ですが、プロのトリマーさんにお願いして、さまざまなスタイルを楽しむのもよいでしょう。

ペットフードの選び方

主食は栄養バランスのとれた総合栄養食を与えましょう。
総合栄養食の中でも、粒が小さいもの、飲み込みやすいものを選ぶのがおすすめです。
ヨークシャー・テリアはその日の気分や体調によって食が進まないこともあり、食の細さや食べムラに悩む飼い主さまは少なくありません。
一度に量を食べられなくても、必要な栄養を摂取できるよう、肉や魚などのタンパク質を多く含んだフードを与えるようにしましょう。

室内飼育のポイント

ヨークシャー・テリアはシングルコートのため寒さが苦手です。
寒い時期にはエアコンなどを上手に使って室温を保つようにしましょう。
細く長い被毛は、非常に静電気を発生しやすいので、冬場は暖房器具と併用して加湿器などで湿度調整をするとよいですね。

ヨークシャー・テリアのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

膝蓋骨脱臼(パテラ)

大腿骨の溝にはまっている膝蓋骨という膝の骨が、内側や外側に外れてしまった状態です。特に小型犬では、生まれつき溝が浅かったり、膝蓋骨を支える靭帯の力が弱くて発生することが多いです。膝を曲げ伸ばしする時に痛みが出て、歩きづらくなることもあります。

レッグ・カルベ・ペルテス病

虚血性大腿骨頭壊死症とも呼ばれ、後ろ足の大腿骨の先端に血流がいかなくなり、壊死してしまう病気です。原因は明らかではありませんが、小型犬の成長期に多くみられます。痛みが出るので、後ろ足を上げたり、片足をかばうような歩き方をします。

皮膚炎

細菌や真菌、ダニなどが皮膚に炎症を起こします。皮膚の弱い犬種だったり、免疫力の低下や外傷から皮膚のバリア機能が落ちてしまうと、炎症が起こりやすくなります。症状は湿疹、かゆみ、脱毛など様々です。

骨折

段差や抱っこからの落下による前足の「橈尺骨(とうしゃっこつ)」の骨折が多く、猫では扉や窓に挟まれる事故の例が多くみられます。

成犬~

僧帽弁閉鎖不全症

心臓の左の部屋にある僧帽弁という扉が上手に閉じなくなって、血液が逆流してしまう病気です。主に遺伝や加齢によって起こります。軽度の場合は症状が出ないことも多いですが、進行すると運動するのを嫌がったり、咳が出たりします。

膵炎

膵臓から分泌される消化液が、膵臓自体を攻撃してしまう病気です。原因は様々ですが、肥満、脂肪分の多いごはん、ストレスが一因となることがあります。症状は腹痛、食欲不振、嘔吐、よだれなどで、重症化したり合併症がある場合は命に関わることもあります。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)