イタリアン・グレーハウンド

イタリアン・グレーハウンド

イタリアン・グレーハウンドは、「サイトハウンド」という、視覚を活かした俊足の獣猟犬グループに属し、ハウンドの中では最も小さい犬種です。そのスレンダーで優雅な容姿から、ヨーロッパ各国の王侯貴族の間で愛され、とても貴重な存在とされてきました。家族に対してはとても愛情豊かで、遊び好きな性格です。比較的若い年齢から、目の病気には注意が必要です。

  1. イタリアン・グレーハウンドの特徴
  2. イタリアン・グレーハウンドをお迎えする方法
  3. イタリアン・グレーハウンドの飼育のポイント
  4. イタリアン・グレーハウンドのかかりやすい病気・ケガ

イタリアン・グレーハウンドの特徴

イタリアン・グレーハウンドの歴史

イタリアン・グレーハウンドは、紀元前数千年前に古代エジプトでファラオの宮廷に存在していたグレーハウンドの子孫です。古代エジプト以外にも、ギリシャやローマで貴族たちがペットとして愛好していました。花瓶や器に絵が残されており、イタリアのポンペイ市では鎖につながれた遺骨が発掘されています。ルネッサンス時代のイタリアでは、当時の名高い芸術家たちが描いた貴族の肖像画の中に、イタリアン・グレーハウンドが主人と共に登場するなど、寵愛されていました。

イタリアン・グレーハウンドの容姿は?

グレーハウンドよりもスレンダーで、ハウンドの中では最も小さい犬種です。背中は腰に向かってカーブしており、まっすぐな長い足と細い尾が特徴的です。マズルは細長く、耳はやや折りこまれており、目は大きくて丸いです。毛は全体的に短く滑らかで光沢感があり、飾り毛はありません。毛色はグレー、ベージュ、ブラック、ブルー(青灰色)などさまざまです。

イタリアン・グレーハウンドをお迎えする方法

ペットショップでイタリアン・グレーハウンドを探す

ペットショップからイタリアン・グレーハウンドをお迎えするメリットは、自分の好みの毛色や顔立ちの子が見つけやすいということです。毛色はグレーの子を比較的多く見かけますが、ほかにもベージュ、ブラック、ブルー(青灰色)などの毛色があります。顔立ちもキリっと引き締まった顔から、愛嬌のある顔まで個性があるので、好みの子を探してみてください。

ブリーダーからイタリアン・グレーハウンドを紹介してもらう

ブリーダーからイタリアン・グレーハウンドをお迎えするメリットは、血統がハッキリしているため、ある程度性格が予想できるということです。イタリアン・グレーハウンドは基本的に愛情深い犬種ですが、警戒心が強い一面もあります。はじめてワンちゃんと一緒に生活する方は、繊細すぎない子を紹介してもらうことで、一緒に生活しやすくなるかもしれません。

イタリアン・グレーハウンドの里親になる

保護犬の中には、元の飼い主さまと別れてしまったり、人の愛情を注いでもらえないまま育ったりと、さまざまな事情を抱えている子がいます。イタリアン・グレーハウンドは元々温厚な性格ですが、新しい飼い主さまとの生活に慣れるまでには、ある程度時間がかかるかもしれません。里親になる方は、その子がそれまで過ごしてきた時間や気持ちに寄り添い、ゆっくり信頼関係を築いていきましょう。

イタリアン・グレーハウンドをお迎えするときの費用相場は?

イタリアン・グレーハウンドをお迎えする際には、生体にかかる費用のほかに、以下のような費用がかかります。

畜犬登録(3,000円前後)
ワンちゃんをお迎えしたら、お住いの市区町村に登録をする必要があります。
狂犬病の予防接種(3,500円前後)
ワンちゃんには年に1回の狂犬病予防接種が義務付けられています。
混合ワクチン(5,000~8,000円前後)
感染症を予防するための注射で、予防できる病気の数によって費用は変わってきます。

これらに、最初に用意するべきサークルやクレート、トイレ、食器、日用品などのグッズをあわせると、初期費用としてはワンちゃんの生体価格+50,000~60,000円ほどが目安となるかと思います。

イタリアン・グレーハウンドをお迎えする方法には、それぞれにメリットがあるので、自分がワンちゃんをお迎えする際に何を重視したいのかを検討しましょう。ワンちゃんとの出会いは一期一会ですので、どこでお迎えするにしても、「この子を一生大切にしたい!」と思える子を選んでいただくのが一番かと思います。

イタリアン・グレーハウンドの飼育のポイント

穏やかで優しい性格なので、子どもやほかのペットとも仲良くできる子が多いです。内気で繊細な一面もあるので、ストレスをためてしまう子もいるので気をつけましょう。非常に活発な性格で走るのが大好きですが、狩猟犬の性質から動くものを見ると追いかけてしまう傾向があるので、散歩のときなどは飼い主さまがリードをしっかりと持ってコントロールする必要があります。また、イタリアン・グレーハウンドは骨が細いので、肥満になると関節への負担が大きくなり、骨折などの事故につながる危険性があります。毎日一緒に遊んであげることで、ストレスや肥満を防ぎつつ、十分なコミュニケーションをとるようにしましょう。毛は短くて薄いのでお手入れは簡単ですが、寒さはとても苦手なので、冬場は暖かい洋服を着せてあげるといいですね。

イタリアン・グレーハウンドのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

白内障

ものを見る時に焦点を合わせる役割をしている水晶体が白く濁って、視力が落ちてしまう病気です。加齢に伴って起こることが多いですが、遺伝や他の病気が原因で、若い子に起こる場合もあります。目が白く見えたり、ものにぶつかるようになるなどの症状がみられます。

緑内障

目の中に入っている水が増えすぎて、眼球内の圧力が高くなってしまった状態です。主に遺伝や目の中の腫瘍、炎症などによって起こります。痛みにより瞬きや涙が増えたり、進行すると目が大きくなって牛のように突出したり、失明してしまうこともあります。

皮膚炎

細菌や真菌、ダニなどが皮膚に炎症を起こします。皮膚の弱い犬種だったり、免疫力の低下や外傷から皮膚のバリア機能が落ちてしまうと、炎症が起こりやすくなります。症状は湿疹、かゆみ、脱毛など様々です。

骨折

段差や抱っこからの落下による前足の「橈尺骨(とうしゃっこつ)」の骨折が多く、猫では扉や窓に挟まれる事故の例が多くみられます。

成犬~

歯周病

歯垢に含まれる歯周病菌が、歯と歯肉の間に入って炎症を起こします。歯垢は放っておくとザラザラした歯石になり、さらに歯垢が付きやすくなってしまいます。進行すると歯が抜けたり皮膚に穴が開いたり、菌が血液にのって心臓や腎臓に運ばれて炎症を起こすことがあります。

皮膚腫瘍

皮膚にできる腫瘍には、良性のものから悪性のものまで様々あります。品種によってできやすい腫瘍もありますが、基本的にはどんな犬猫でも注意するべき病気です。
  • 犬種別飼い方ガイドには、アイペット損保のペット保険の補償対象外の傷病も掲載されている場合があります。
  • 補償開始日前からかかっていた傷病など、ご請求の内容により、保険金をお支払いできない場合もあります。
  • 当社のペット保険「うちの子」の保険料は、年齢と犬種によって決まります。犬種ごとに犬A・犬B・犬Cに分類されており、本ページに記載の一般的な犬のサイズとは異なりますので、ご注意ください。
    詳細は以下の犬種分類表にてご確認ください。

犬種分類表はこちら

犬種別飼い方ガイドトップへ戻る

[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)