グレーハウンド

グレーハウンド

グレーハウンドは、原産国はイギリスで、古代ギリシャに遡るほど古い歴史をもっています。「サイトハウンド」という、視覚と俊足を活かして獲物を追跡する獣狩猟犬のグループに属し、世界一足の速い犬種として知られています。強い競走意識とスタミナを持ち、狩猟犬としてだけでなくレースでも活躍していました。その強靭な肉体とは対照的に、性格はとても静かで穏やかです。非常に逞しい犬種ではありますが、比較的若いうちから目の病気には注意が必要です。

  1. グレーハウンドの特徴
  2. グレーハウンドの飼育のポイント
  3. グレーハウンドのかかりやすい病気・ケガ

グレーハウンドの特徴

グレーハウンドの歴史

グレーハウンドの歴史は明らかになっていませんが、紀元前4000年頃の古代エジプトの墓で同じようなタイプの犬の絵が発見されており、中東に起源があると考えられています。その後、長い年月をかけてヨーロッパ中に広まったとされていて、9世紀初頭にはグレーハウンドに似た犬がイギリスにいたことが記録に残っています。1500年頃には、スペイン人によって大西洋岸に持ち込まれました。当初は猟犬として活躍していましたが、「世界一速い」と称される走力を生かし、レース用の犬としても活躍するようになりました。そのスピードを上回るのはチーターだけであるとされ、時速45マイル(約72キロ)を超える記録を叩き出したグレーハウンドもいます。

グレーハウンドの容姿は?

筋肉質で流線型の、まさに走るための体型をしています。胴体は後ろにかけてゆっくりとカーブしており、細長い尾はスピードを出して走る時に舵の役割を果たしています。幅の狭い頭と細長い首に、耳は先端が後ろに垂れ下がったローズ・イヤーと呼ばれる形です。四肢は頑丈ながら、柔軟性に優れています。毛は短く体に密着しており、光沢があります。毛色は様々ですが、ホワイトやグレーが主流です。

グレーハウンドの飼育のポイント

競争心と勝負に勝つための強い精神力を兼ね備えており、とても賢い犬種です。狩猟犬としての本能から、動くものを見ると興奮して反射的に追いかけることがあるので、外を歩かせる時は決してリードを離さず、飼い主さんが動きをコントロールする必要があります。子犬の頃からしっかりとトレーニングを行いましょう。家の中では大人しく静かに過ごすことを好みますが、飼育の際には十分なスペースと運動が必要です。情が深く理解力もあるので、子どもに対してもおおらかに接してくれる子が多いです。必要な運動量が多い分肥満になりやすいので、ごはんの量を調節して適正な体重を保つように心がけましょう。毛のお手入れはそれほど大変ではありませんが、定期的にブラッシングを行い、耳の中もチェックして清潔に保つようにしましょう。

グレーハウンドのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

慢性表在性角膜炎(パンヌス)

角膜に血管などができて炎症を起こす病気で、免疫の異常や紫外線が原因であるとされています。両目に発生することが多く、透明な角膜が白く濁ったり黒い色素沈着が見られたり、赤い血管が確認できたりします。進行すると視覚にも障害がでてきます。

皮膚炎

細菌や真菌、ダニなどが皮膚に炎症を起こします。皮膚の弱い犬種だったり、免疫力の低下や外傷から皮膚のバリア機能が落ちてしまうと、炎症が起こりやすくなります。症状は湿疹、かゆみ、脱毛など様々です。

骨折

段差や抱っこからの落下による前足の「橈尺骨(とうしゃっこつ)」の骨折が多く、猫では扉や窓に挟まれる事故の例が多くみられます。

成犬~

胃捻転

食べ物や液体でいっぱいになった胃が拡張し、ねじれてしまう病気です。原因ははっきりしていませんが、特に胸の縦幅が広い犬に起こりやすく、お腹が膨れる、吐き気、よだれ、元気消失、呼吸困難などの症状がみられます。食べすぎや食後の運動が原因となることがあります。

歯周病

歯垢に含まれる歯周病菌が、歯と歯肉の間に入って炎症を起こします。歯垢は放っておくとザラザラした歯石になり、さらに歯垢が付きやすくなってしまいます。進行すると歯が抜けたり皮膚に穴が開いたり、菌が血液にのって心臓や腎臓に運ばれて炎症を起こすことがあります。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)