ロットワイラー

ロットワイラー

ロットワイラーは、がっしりしたドーベルマンのような逞しい容姿で、一見迫力はありますが、基本的には落ち着いた賢い性格です。飼い主さまには従順で勇気もあり、立派な番犬としての素質があります。とても頼りになるロットワイラーですが、その力強さや体重から負荷がかかり、足や関節を痛めやすい傾向にあります。若いうちから適度な運動や体重管理を行って、負担をかけないように注意しましょう。

  1. ロットワイラーの特徴
  2. ロットワイラーの飼育のポイント
  3. ロットワイラーのかかりやすい病気・ケガ

ロットワイラーの特徴

ロットワイラーの歴史

ロットワイラーは最古の犬種の一つで、ローマ軍がヨーロッパを侵攻する際に、共にアルプス山脈を越えていった犬が祖先であるとされます。この犬たちは、食糧として連れていた家畜の番犬と追い立てや、人間の護衛をしていました。そして次第に、牛を倒すほどの力とその持久力を買われ、家畜や荷車を引く牽引犬として活躍するようになりました。20世紀になるとドイツで犬による牽引が禁止され、一時は絶滅の危機にまで陥りましたが、その後は警察犬としての適性が認められ、現在でもその優れた能力は広く知られ活躍しています。犬種名は、原産国であるドイツのロットワイルという地名に由来すると考えられています。

ロットワイラーの容姿は?

大型犬と中型犬の中間に位置し、筋肉質でコンパクトな体格です。首は太く長く頑丈で、胸部は非常に発達しており、四肢は力強いです。マズルは長くはなく、目の色はブラウン、耳は高い位置について前方に垂れています。尾は背中と平行になるよう、短く断尾する場合もあります。毛は短くてかたい手触りのダブルコートで、粗い直毛が密生していますが、首と腿のアンダーコートは柔らかいです。毛色はブラック&タン(黒地に黄褐色の模様)で、両目の上・頬・マズル・胸・四肢にタンのマーキング(斑や模様)が入っています。

ロットワイラーの飼育のポイント

ロットワイラーは仲間に対して深い愛情を持っており、子供好きな子も多いです。護衛犬としての血が流れているため家族を守ろうという気持ちが強く、トレーニングをしっかりとすれば、とても頼りになる番犬になってくれます。せっかくの勇敢さや防衛本能がいきすぎて攻撃的になってしまうことがないよう、子犬の頃から多くの人や犬と触れ合い、社会性を身に付けることが大切です。また、体が筋肉質で見た目以上に力が強いので、お散歩の時はしっかりと飼い主さんが力をコントロールできるように訓練する必要があります。足や関節に負担をかけないよう、適度な運動をして肥満を防ぐことも大切です。毛のお手入れは大変ではありませんが、定期的なブラッシングで抜け毛を防いであげましょう。また、耳が垂れていて蒸れやすいので、合わせてチェックしてあげるといいですね。

ロットワイラーのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

股関節形成不全

股関節を形成している骨盤の骨と大腿骨がかみ合わなくなり、関節に炎症が起こって痛みが出ます。犬では大型犬に多く、遺伝や成長期に骨の発育がうまくいかないことが主な原因です。歩く時に腰が左右に振れたり、階段の上り下りを嫌がったりします。

肘関節形成不全

肘関節を形成している上腕骨と2本の前腕骨がかみ合わなくなり、関節に炎症が起こって痛みが出ます。大型犬に多く、遺伝や成長期に骨の発育がうまくいかないことが主な原因となります。前足を上げたり、体重をかけられないような状態がみられます。

皮膚炎

細菌や真菌、ダニなどが皮膚に炎症を起こします。皮膚の弱い犬種だったり、免疫力の低下や外傷から皮膚のバリア機能が落ちてしまうと、炎症が起こりやすくなります。症状は湿疹、かゆみ、脱毛など様々です。

成犬~

前十字靭帯断裂

膝の曲げ伸ばしを調節する役割を持っている前十字靭帯が切れてしまった状態です。加齢に伴って弱くなったり、肥満によって負担がかかった状態の靭帯に、強い衝撃が加わることで起こります。後ろ足を挙げたり、体重をかけられないような状態がみられます。

拡張型心筋症

心筋が薄くなり、心臓の収縮力が落ちることで、全身に十分な血液を送り出すことができなくなる病気です。大型犬に多くみられ、遺伝や加齢によって起こります。初期は症状が出にくいですが、重症化すると呼吸困難や不整脈がみられることがあります。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)