ジャーマン・シェパード・ドッグ

ジャーマン・シェパード・ドッグ

ジャーマン・シェパード・ドッグは、「シェパード=羊飼い」としてドイツで活躍していた犬で、日本では警察犬や災害救助犬として広く知られています。とても賢く従順で、どんな訓練にも耐える辛抱強さと、家族や仲間を守る責任感を持っています。子どもに対しても優しい性格で優秀な番犬にもなってくれるので、どんな家庭でも愛される犬種です。大型犬は関節を痛めるリスクがあるので、飼育の際には足腰に負担をかけないような管理や適度な運動が必要です。

  1. ジャーマン・シェパード・ドッグの特徴
  2. ジャーマン・シェパード・ドッグの飼育のポイント
  3. ジャーマン・シェパード・ドッグのかかりやすい病気・ケガ

ジャーマン・シェパード・ドッグの特徴

ジャーマン・シェパード・ドッグの歴史

ジャーマン・シェパードの歴史は、何百年も前のヨーロッパ初期まで遡ります。シェパードは「羊飼い」という意味で、その名の通り、ドイツの山岳地方で牧羊犬として活動していた犬が、ジャーマン・シェパードの祖先であると考えられています。この牧羊犬をドイツ陸軍が改良し、1899年にスタンダードが定められました。第一次世界大戦中には物資の運搬や捕虜の監視役としての活躍が、世界中に知れ渡りました。利口で人と一緒に働くことが大好きなため、現在も警察犬や盲導犬、護衛犬などとして幅広く活動しています。

ジャーマン・シェパード・ドッグの容姿は?

筋肉質で引き締まった頑丈な体つきをしています。頭部はくさび型で細く、マズルは長いV字型です。耳は三角形で高い位置にピンと立ち、目は暗色でアーモンド型です。毛はまっすぐで体に密着しており、腿の後ろにはふさふさの長い飾り毛があります。毛色はブラック、ブラック&タン(黒地に黄褐色の模様)、グレーなどで、前顔部には黒い部分(ブラックマスク)があります。

ジャーマン・シェパード・ドッグの飼育のポイント

主人に対する忠実さや訓練に対する忍耐強さなど、人と一緒に仕事をするための特性を多く兼ね備えています。現在も多くの現場で活躍していることからも分かるように、どんな仕事の訓練にも対応できるとても利口な犬です。見かけは気の強いイメージですが、見知らぬ人や犬には内気だったり、臆病になってしまう一面もあります。子犬の頃からなるべく色々な人や環境に触れさせ、過度に神経質にならないよう訓練しましょう。ジャーマン・シェパードにとっては、飼い主さんとの信頼・服従関係を築くことが、性格の安定にも繋がります。とても活動的で十分な運動が必要なので、散歩やドッグランで走らせてあげるといいですね。また、抜け毛が多い犬種なので、ブラッシングは定期的に行うようにしましょう。

ジャーマン・シェパード・ドッグのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

股関節形成不全

股関節を形成している骨盤の骨と大腿骨がかみ合わなくなり、関節に炎症が起こって痛みが出ます。犬では大型犬に多く、遺伝や成長期に骨の発育がうまくいかないことが主な原因です。歩く時に腰が左右に振れたり、階段の上り下りを嫌がったりします。

慢性表在性角膜炎(パンヌス)

角膜に血管などができて炎症を起こす病気で、免疫の異常や紫外線が原因であるとされています。両目に発生することが多く、透明な角膜が白く濁ったり黒い色素沈着が見られたり、赤い血管が確認できたりします。進行すると視覚にも障害がでてきます。

皮膚炎

細菌や真菌、ダニなどが皮膚に炎症を起こします。皮膚の弱い犬種だったり、免疫力の低下や外傷から皮膚のバリア機能が落ちてしまうと、炎症が起こりやすくなります。症状は湿疹、かゆみ、脱毛など様々です。

成犬~

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

副腎皮質からコルチゾールというホルモンが過剰に分泌されることで起こります。副腎に指示を送る脳の下垂体が腫瘍化して、ホルモンの分泌量が調節できなくなることが主な原因です。お水をたくさん飲む、おしっこの量が増える、食欲が増す、お腹が膨れる、毛が抜けるなどの症状がみられます。

変形性脊椎症

脊椎とは背骨のことで、椎骨が何個も連なってできています。その椎骨の下側(お腹側)に新たな骨がつくられ、並んでいる椎骨同士を結んでしまうことで、痛みが出たり、うまく歩けなくなったりします。高齢の犬に多くみられます。

血管肉腫

血管から発生する悪性腫瘍で、脾臓に一番多くみられます。他にも心臓、皮下組織、肝臓などに発生し、肺をはじめとして転移も多くみられます。血管肉腫は非常にもろく、少しの衝撃で破裂する危険性があります。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)