狆

日本を原産とする犬の中では初めて世界に公認された犬種で、少し離れた大きな目と短いマズル、ふわふわの毛がチャームポイントです。かつては大奥で愛されていたこともあり、可愛らしさと優雅さを兼ね備えています。やや神経質な一面もありますが、愛玩犬として長く人と暮らしてきたので、基本的には大人しくてどんな環境にも順応できます。マズルの短い短頭種なので、特に暑い夏には温度管理に気をつけましょう。また、小型犬に多くみられる骨や関節の病気には注意が必要です。
狆の特徴
狆の歴史
狆の祖先は、732年に韓国(当時の新羅)から聖武天皇に献上された小型の犬であると言われています。その後約100年の間にも、遣唐使によって狆に近い小型の犬が多数持ち込まれたという記述が残っています。狆はそれらの小型犬を元に生み出され、江戸時代には大名をはじめとして大奥で寵愛されていたようです。1853年にはペリー提督によりアメリカへ持ち帰られ、そのうちの2頭はイギリスのビクトリア女王に献上されました。1868年以降は日本の上流社会の女性たちの間で抱き犬として可愛がられ、その人気は庶民にも広まっていきました。当時海外では「ジャパニーズ・スパニエル」の名で知られていましたが、祖先にスパニエルが入っているという誤解を招く可能性があることから、「ジャパニーズ・チン」に改名されました。
狆の容姿は?
コンパクトで引き締まった、正方形に近い体つきです。頭は丸くて、耳は小さなV字型の垂れ耳です。短くて幅広いマズルと、大きく真ん丸で間が離れている目が特徴です。毛は絹のように長くてまっすぐで、首まわり・耳・腿・尾には飾り毛があります。特に尾には豊富な飾り毛があり、高い位置について背中に覆いかぶさっています。毛色はブラック&ホワイト(白地に黒い模様)とレッド&ホワイト(白地に赤茶色の模様)があります。
狆の飼育のポイント
とても利口で大人しく、愛らしい性格です。基本的には人のそばにいることを好み、子供の遊び相手にもなってくれます。ただし、ややプライドが高く気の強い一面もあるので、雑に扱われたりしつこくされるのは苦手です。また、活発で外で走ったり遊んだりするのも大好きですが、マズルの短い犬種は体温調節が苦手なので、夏場は熱中症などに十分注意しましょう。体が小さいのでお手入れはそこまで大変ではありませんが、狆の自慢でもあるふわふわの毛を維持するためにも、定期的にブラッシングをしてあげましょう。特に飾り毛の部分は毛玉になりやすいので、丁寧にとかしてあげるといいですね。
狆のかかりやすい病気・ケガ
子犬~成犬
膝蓋骨脱臼(パテラ)
環軸亜脱臼
外耳炎
成犬~
ドライアイ
白内障
- ※犬種別飼い方ガイドには、アイペット損保のペット保険の補償対象外の傷病も掲載されている場合があります。
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- ※当社のペット保険「うちの子」の保険料は、年齢と犬種によって決まります。犬種ごとに犬A・犬B・犬Cに分類されており、本ページに記載の一般的な犬のサイズとは異なりますので、ご注意ください。
詳細は以下の犬種分類表にてご確認ください。