ウィペット
体をしなやかに伸縮させて走る姿がとても美しい、かつてはドッグレースで活躍していた犬種です。とはいえ争いを好むわけではなく、大人しくて愛情深い性格なので、現在では家庭犬として広く親しまれています。頭が良く服従心もあるので、トレーニングしやすくどんな家庭でも飼いやすいです。基本的には丈夫で走ることや運動が大好きですが、骨折などの事故には気を付けましょう。また、比較的若いうちから目の病気には注意が必要です。
ウィペットの特徴
ウィペットの歴史
原産国はイギリスで、小型のグレーハウンドと、マンチェスター・テリア、ベドリントン・テリア、ホワイト・テリアなどのテリア各種、およびイタリアン・グレーハウンドなどを交配して生みだされました。当時は「スナップ・ドッグ」と呼ばれ、ウサギの追跡やネズミ捕りの競技で活躍していたようです。その後は主に鉱山地帯でレースに出場していましたが、近年のレースではグレーハウンドの活躍が一般化したことや、ウィペットのショー・ドッグとしての良さが見直されたことから、現在ではレースよりも家庭犬として飼育されることが多くなっています。ウィペットという犬種名は、走る姿が鞭を打たれて走る馬のように見えることから、「鞭」を意味するwhipから名づけられたとされています。
ウィペットの容姿は?
グレーハウンドの約半分のサイズで、筋肉が発達して無駄がなく、引き締まった体つきです。背中の後方から腰、臀部にかけてはアーチ状の流線型になっています。頭部とマズルは細長く、首もやや長いです。耳は半立ち耳で、走る時は頭に沿ってピッタリと寝かせます。毛はきめ細かい短毛で、光沢があります。毛色は主にグレー、タン(黄褐色)、フォーン(金色がかった色)、ブリンドル&ホワイト(褐色や黒が混ざった地に白の模様)など多様です。
ウィペットの飼育のポイント
ウィペットはとても静かで無駄吠えをする子も少ないので、室内で飼育するのにも向いています。優しい性格で子供や他のペットとも仲良くできますが、元々狩りをするために生み出された犬種の血が入っているので、動くものをとっさに追いかけないよう子犬の頃からトレーニングをしておきましょう。走ることは大好きなので、しっかり訓練をしておくことで、ドッグランなどでの運動も安全に楽しむことができます。また、攻撃的な犬種ではありませんが、獲物をしとめるための強い顎の力を持っているので、人や他の動物を攻撃することのないよう注意しましょう。短くて光沢のある毛はウィペットの最大の魅力でもありますが、寒さには強くないので冬場は温度管理を徹底し、洋服を着せるなどの工夫をしてあげるといいですね。
ウィペットのかかりやすい病気・ケガ
子犬~成犬
皮膚炎
骨折
成犬~
白内障
皮膚腫瘍
肥満
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