ウィペット

ウィペット

体をしなやかに伸縮させて走る姿がとても美しい、かつてはドッグレースで活躍していた犬種です。とはいえ争いを好むわけではなく、大人しくて愛情深い性格なので、現在では家庭犬として広く親しまれています。頭が良く服従心もあるので、トレーニングしやすくどんな家庭でも飼いやすいです。基本的には丈夫で走ることや運動が大好きですが、骨折などの事故には気を付けましょう。また、比較的若いうちから目の病気には注意が必要です。

  1. ウィペットの特徴
  2. ウィペットの飼育のポイント
  3. ウィペットのかかりやすい病気・ケガ

ウィペットの特徴

ウィペットの歴史

原産国はイギリスで、小型のグレーハウンドと、マンチェスター・テリア、ベドリントン・テリア、ホワイト・テリアなどのテリア各種、およびイタリアン・グレーハウンドなどを交配して生みだされました。当時は「スナップ・ドッグ」と呼ばれ、ウサギの追跡やネズミ捕りの競技で活躍していたようです。その後は主に鉱山地帯でレースに出場していましたが、近年のレースではグレーハウンドの活躍が一般化したことや、ウィペットのショー・ドッグとしての良さが見直されたことから、現在ではレースよりも家庭犬として飼育されることが多くなっています。ウィペットという犬種名は、走る姿が鞭を打たれて走る馬のように見えることから、「鞭」を意味するwhipから名づけられたとされています。

ウィペットの容姿は?

グレーハウンドの約半分のサイズで、筋肉が発達して無駄がなく、引き締まった体つきです。背中の後方から腰、臀部にかけてはアーチ状の流線型になっています。頭部とマズルは細長く、首もやや長いです。耳は半立ち耳で、走る時は頭に沿ってピッタリと寝かせます。毛はきめ細かい短毛で、光沢があります。毛色は主にグレー、タン(黄褐色)、フォーン(金色がかった色)、ブリンドル&ホワイト(褐色や黒が混ざった地に白の模様)など多様です。

ウィペットの飼育のポイント

ウィペットはとても静かで無駄吠えをする子も少ないので、室内で飼育するのにも向いています。優しい性格で子供や他のペットとも仲良くできますが、元々狩りをするために生み出された犬種の血が入っているので、動くものをとっさに追いかけないよう子犬の頃からトレーニングをしておきましょう。走ることは大好きなので、しっかり訓練をしておくことで、ドッグランなどでの運動も安全に楽しむことができます。また、攻撃的な犬種ではありませんが、獲物をしとめるための強い顎の力を持っているので、人や他の動物を攻撃することのないよう注意しましょう。短くて光沢のある毛はウィペットの最大の魅力でもありますが、寒さには強くないので冬場は温度管理を徹底し、洋服を着せるなどの工夫をしてあげるといいですね。

ウィペットのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

皮膚炎

細菌や真菌、ダニなどが皮膚に炎症を起こします。皮膚の弱い犬種だったり、免疫力の低下や外傷から皮膚のバリア機能が落ちてしまうと、炎症が起こりやすくなります。症状は湿疹、かゆみ、脱毛など様々です。

骨折

段差や抱っこからの落下による前足の「橈尺骨(とうしゃっこつ)」の骨折が多く、猫では扉や窓に挟まれる事故の例が多くみられます。

成犬~

白内障

ものを見る時に焦点を合わせる役割をしている水晶体が白く濁って、視力が落ちてしまう病気です。加齢に伴って起こることが多いですが、遺伝や他の病気が原因で、若い子に起こる場合もあります。目が白く見えたり、ものにぶつかるようになるなどの症状がみられます。

皮膚腫瘍

皮膚にできる腫瘍には、良性のものから悪性のものまで様々あります。品種によってできやすい腫瘍もありますが、基本的にはどんな犬猫でも注意するべき病気です。

肥満

適正体重は品種や年齢によってそれぞれですが、上から見てややくびれがあり、脇腹を触って肋骨の感触が分かるのが理想の体型です。肥満は万病の元なので、適度な運動と食事管理が必要です。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)