ワイマラナー

ワイマラナー

原産国はドイツで、輝きのある美しいコートと俊敏な動作からは、かつて貴族に愛されていた気品が感じられます。鋭い嗅覚をもち、大型の獣から小動物の猟まで広く活躍できる、狩りの名手です。スピードもスタミナも兼ね備えており、勇敢ですが決して好戦的ではありません。基本的には大人しく飼い主に対してはとても忠実ですが、自分の意思をハッキリ持っている頑固な一面もあります。運動量の多い犬種で、関節の病気に注意する必要があります。

  1. ワイマラナーの特徴
  2. ワイマラナーの飼育のポイント
  3. ワイマラナーのかかりやすい病気・ケガ

ワイマラナーの特徴

ワイマラナーの歴史

ワイマラナーの正確な起源については不明ですが、1000年以上の歴史をもつブラッド・ハウンドの血統を引いているとされます。17世紀の絵画にはワイマラナーに似た毛色の犬が登場したり、19世紀にはワイマール地方の宮廷で門外不出の犬として大切にされていたことが分かっています。大きな動物だけでなく小動物の猟もこなせることから、ドイツ国内で非常に人気が高まり、プロのハンターや猟場管理人によって繁殖されました。初期にはブラッド・ハウンドやポインター、セターとの交配が行われていましたが、次第に純粋犬として計画的な交配が行われるようになりました。1929年にはじめてドイツ国外へ輸出され、1943年には公認犬種となりました。

ワイマラナーの容姿は?

全体的に筋肉質で引き締まった体つきの大型犬です。マズルは角ばっていて、耳は長く頬に向かって垂れています。目の色は淡いアンバー(琥珀色)からダーク・アンバーで、子犬はスカイ・ブルーです。短毛は艶のある丈夫な毛が密生しており、オーバーコートはストレート、アンダーコートはほとんどありません。長毛は柔らかく、耳の付け根、首、胸、腹部には長めの飾り毛があります。毛色はグレーやシルバーです。

ワイマラナーの飼育のポイント

ワイマラナーは猟犬で十分な運動量を必要としているので、飼育の際には十分なスペースとお散歩に行ける環境を整えることが大切です。食後すぐの運動は胃捻転の原因になるので、お散歩のタイミングには気をつけましょう。また、狩猟本能から動くものをとっさに追いかけてしまうことがあるので、若いうちからしっかりとトレーニングをしておくことで、お散歩を安全に楽しむことができます。とても賢く愛情深い性格なので、一緒にたくさん遊んでスキンシップをとってあげられるといいですね。短毛の子は毛玉などの心配はありませんが、耳が垂れているので、特に蒸し暑い時期には外耳炎に注意が必要です。定期的にブラッシングを行い、一緒に耳もチェックするのを習慣にしましょう。

ワイマラナーのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

股関節形成不全

股関節を形成している骨盤の骨と大腿骨がかみ合わなくなり、関節に炎症が起こって痛みが出ます。犬では大型犬に多く、遺伝や成長期に骨の発育がうまくいかないことが主な原因です。歩く時に腰が左右に振れたり、階段の上り下りを嫌がったりします。

皮膚炎

細菌や真菌、ダニなどが皮膚に炎症を起こします。皮膚の弱い犬種だったり、免疫力の低下や外傷から皮膚のバリア機能が落ちてしまうと、炎症が起こりやすくなります。症状は湿疹、かゆみ、脱毛など様々です。

外耳炎

耳の穴から鼓膜までの外耳に炎症が起こります。原因は細菌、真菌、寄生虫、アレルギーなど様々で、耳が垂れている子や耳が蒸れやすい夏場に多くみられます。耳をかゆがったり、頭を振ったり、においが出てきたりします。

成犬~

胃捻転

食べ物や液体でいっぱいになった胃が拡張し、ねじれてしまう病気です。原因ははっきりしていませんが、特に胸の縦幅が広い犬に起こりやすく、お腹が膨れる、吐き気、よだれ、元気消失、呼吸困難などの症状がみられます。食べすぎや食後の運動が原因となることがあります。

前十字靭帯断裂

膝の曲げ伸ばしを調節する役割を持っている前十字靭帯が切れてしまった状態です。加齢に伴って弱くなったり、肥満によって負担がかかった状態の靭帯に、強い衝撃が加わることで起こります。後ろ足を挙げたり、体重をかけられないような状態がみられます。

皮膚腫瘍

皮膚にできる腫瘍には、良性のものから悪性のものまで様々あります。品種によってできやすい腫瘍もありますが、基本的にはどんな犬猫でも注意するべき病気です。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)