サルーキ

サルーキ

とても古い歴史を持つ中東原産の猟犬で、スリムな体型と高貴な顔立ちが特徴です。サイトハウンドという、視力と俊足を活かして猟をする獣猟犬のグループに属し、走ることがとても得意です。非常に利口で、見知らぬ人に対しては控えめな性格ですが、過度に神経質であることはありません。家族に忠実なので、しっかり訓練することで頼りがいのある番犬にもなってくれます。長い期間をかけて発展してきた比較的丈夫な犬種ではありますが、走るのがとても得意でパワフルなので、特に骨の細い子犬の頃には骨折などの事故に注意が必要です。

  1. サルーキの特徴
  2. サルーキの飼育のポイント
  3. サルーキのかかりやすい病気・ケガ

サルーキの特徴

サルーキの歴史

サルーキの起源は古代エジプト王朝にまで遡り、人に飼育された犬としては最も古い歴史を持つと考えられています。その証拠に、9千年以上前の遺跡からもサルーキによく似た犬の彫刻が発見されています。また、アラブの遊牧民の間では「神聖なる恵み」と呼ばれ、ガゼルを狩る際の猟犬として活躍していたようです。そして中東の様々な民族のもとで、その地域特有の狩猟に適したサルーキが発展していきました。サルーキは名誉の象徴とされていたため広く売買されなかったことや、長い間部族間の交流がなかったことから、様々なタイプが部族ごとに固定化していきました。そして、1923年にはイギリスで全てのタイプの特徴を包括した最初のスタンダードが制定されました。

サルーキの容姿は?

グレー・ハウンドに似た、スリムで無駄のない体つきをしています。頭はV字型で、大きな耳は頭に沿って長く垂れています。マズルは先細っており、首もすらっとしています。目は大きな楕円形で、色はダークからヘーゼル(赤褐色)です。毛は全身が短いタイプと、耳、尾、四肢に絹状の長い飾り毛がある2種類のタイプがあります。毛質は滑らかで柔らかく、毛色はレッド&ホワイト、ブラック&タン(黄褐色)、ホワイト、クリーム、ゴールドなどバリエーション豊かです。

サルーキの飼育のポイント

すらりとした流線型の体で、しなやかに歩く様が特徴的です。基本的には穏やかな性格で、家族に対してとても友好的です。一方、やや繊細で感受性豊かな面もあるので、子犬の頃から色々な環境に触れさせることで、新しい経験が過度なストレスになってしまわないように訓練しましょう。走ることが大好きなので、肥満を予防するためにも安全で広いドッグランなどで走らせてあげるといいですね。ただし、サルーキは狩猟本能があり、走るスピードもとても速いので、外に出す時には飼い主さんがしっかりと動きをコントロールするようにしましょう。また、細くて柔らかい毛は毛玉になりやすいので、定期的にブラッシングをしてスキンシップをはかるようにしましょう。

サルーキのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

骨折

段差や抱っこからの落下による前足の「橈尺骨(とうしゃっこつ)」の骨折が多く、猫では扉や窓に挟まれる事故の例が多くみられます。

皮膚炎

細菌や真菌、ダニなどが皮膚に炎症を起こします。皮膚の弱い犬種だったり、免疫力の低下や外傷から皮膚のバリア機能が落ちてしまうと、炎症が起こりやすくなります。症状は湿疹、かゆみ、脱毛など様々です。

外耳炎

耳の穴から鼓膜までの外耳に炎症が起こります。原因は細菌、真菌、寄生虫、アレルギーなど様々で、耳が垂れている子や耳が蒸れやすい夏場に多くみられます。耳をかゆがったり、頭を振ったり、においが出てきたりします。

成犬~

胃捻転

食べ物や液体でいっぱいになった胃が拡張し、ねじれてしまう病気です。原因ははっきりしていませんが、特に胸の縦幅が広い犬に起こりやすく、お腹が膨れる、吐き気、よだれ、元気消失、呼吸困難などの症状がみられます。食べすぎや食後の運動が原因となることがあります。

白内障

ものを見る時に焦点を合わせる役割をしている水晶体が白く濁って、視力が落ちてしまう病気です。加齢に伴って起こることが多いですが、遺伝や他の病気が原因で、若い子に起こる場合もあります。目が白く見えたり、ものにぶつかるようになるなどの症状がみられます。

肥満

適正体重は品種や年齢によってそれぞれですが、上から見てややくびれがあり、脇腹を触って肋骨の感触が分かるのが理想の体型です。肥満は万病の元なので、適度な運動と食事管理が必要です。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)