オールド・イングリッシュ・シープドッグ

オールド・イングリッシュ・シープドッグ

モコモコの毛に包まれた、大きなぬいぐるみのような愛らしい犬種です。イギリスで古くから牧羊犬などとして活躍していましたが、大人しくて人によく慣れる愛情深い性格から、家庭犬としても広く可愛がられています。チャームポイントである厚い毛は、放っておくと毛玉や皮膚炎の原因になってしまうので、しっかりお手入れが必要です。また、大型犬によくみられる関節の病気にも注意しましょう。

  1. オールド・イングリッシュ・シープドッグの特徴
  2. オールド・イングリッシュ・シープドッグの飼育のポイント
  3. オールド・イングリッシュ・シープドッグのかかりやすい病気・ケガ

オールド・イングリッシュ・シープドッグの特徴

オールド・イングリッシュ・シープドッグの歴史

原産国はイギリスとされていますが、ヨーロピアン・シェパード・ドッグとイギリスのシープドッグの血を引いていると考えられています。もともとはハンターが仕留めた獲物を回収したり、はぐれた羊を見つけたり、市場まで家畜を追ったりと、労働の現場で活躍していました。また、この犬の毛がウールの衣類を作るのに利用されていた時期もあります。かつては家畜商の飼い犬に課せられていた税金を納めた証拠として断尾が行われる習慣があったため、別名を「ボブ・テイル」と言います。

オールド・イングリッシュ・シープドッグの容姿は?

モコモコの見た目からは想像できないほど、引き締まった体つきをしています。背中が非常に短く、腰は肩の位置よりも高いです。四肢は太くて短く、しっかりと大きな体を支えています。頭は大きくて四角く、耳は頭に沿って垂れています。毛はダブルコートで、オーバーコートは粗くて長いですが、アンダーコートは密生しており防水性があります。全身が長い毛で覆われていますが、特に頭から鼻先にかけては目を覆い隠すほどの長さです。毛色はグレー、グリズル(ブルーがかったグレー)、ブルーなどがあります。

オールド・イングリッシュ・シープドッグの飼育のポイント

愛嬌のある見た目と思いやりにあふれた性格から、最高のパートナーとなってくれます。安定した優しさだけではなく従順さや勇敢さも持ち合わせているので、番犬としても頼りになる犬種です。モコモコの毛に隠れて体格が分かりにくいので、十分な運動をさせて肥満にならないよう心がけましょう。また、柔らかい毛質のアンダーコートにはホコリやゴミが絡まりやすく毛玉になってしまうので、できるだけ毎日ブラッシングをしてあげられるといいですね。目の周りにも毛が覆いかぶさっているので、邪魔になる場合はゴムで留めるなどして、顔周りは清潔に保つようにしましょう。その厚い毛ゆえに夏場は体温が高くなりがちなので、お散歩の時間や温度管理には注意が必要です。

オールド・イングリッシュ・シープドッグのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

皮膚炎

細菌や真菌、ダニなどが皮膚に炎症を起こします。皮膚の弱い犬種だったり、免疫力の低下や外傷から皮膚のバリア機能が落ちてしまうと、炎症が起こりやすくなります。症状は湿疹、かゆみ、脱毛など様々です。

外耳炎

耳の穴から鼓膜までの外耳に炎症が起こります。原因は細菌、真菌、寄生虫、アレルギーなど様々で、耳が垂れている子や耳が蒸れやすい夏場に多くみられます。耳をかゆがったり、頭を振ったり、においが出てきたりします。

股関節形成不全

股関節を形成している骨盤の骨と大腿骨がかみ合わなくなり、関節に炎症が起こって痛みが出ます。犬では大型犬に多く、遺伝や成長期に骨の発育がうまくいかないことが主な原因です。歩く時に腰が左右に振れたり、階段の上り下りを嫌がったりします。

成犬~

拡張型心筋症

心筋が薄くなり、心臓の収縮力が落ちることで、全身に十分な血液を送り出すことができなくなる病気です。大型犬に多くみられ、遺伝や加齢によって起こります。初期は症状が出にくいですが、重症化すると呼吸困難や不整脈がみられることがあります。

肥満

適正体重は品種や年齢によってそれぞれですが、上から見てややくびれがあり、脇腹を触って肋骨の感触が分かるのが理想の体型です。肥満は万病の元なので、適度な運動と食事管理が必要です。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)