ラフ・コリー

ラフ・コリー

コリーはそのふわふわしたしなやかなコートと知的な顔立ちから、最も美しい犬種のひとつとされています。原産国はイギリスで、日本では「名犬ラッシー」をきっかけとして一躍有名になりました。見た目の美しさだけではなく賢さも兼ね備えており、世界的にも人気の犬種となっています。かつてはスコットランドで牧羊犬として活躍しており、家族に対して従順で優しく、親しみやすい性格です。コリーは遺伝的に目の病気になりやすい傾向があるので、比較的若いうちから注意が必要です。

  1. ラフ・コリーの特徴
  2. ラフ・コリーの飼育のポイント
  3. ラフ・コリーのかかりやすい病気・ケガ

ラフ・コリーの特徴

ラフ・コリーの歴史

コリーは、スコットランドのハイランド地方で牧羊犬として活動していました。その歴史は約6千年にも及ぶとされています。スコットランドの羊は顔と足が黒かったことから、アングロ・サクソン語で黒を意味する「コリー」と呼ばれており、当時の牧羊犬も黒い毛色が多かったことから「コリー・ドッグ」という名で親しまれていました。その後はビクトリア女王がスコットランドを訪れた際にこの犬を連れ帰ったことや、新たな毛色が現れたことから、イギリスで人気を博しました。19世紀後半にはアメリカでも公認され、広く知られるようになりました。

ラフ・コリーの容姿は?

美しい毛と鼻筋の通った端正な顔立ちが特徴です。頭は細長いV字型で、耳は先端4分の1ほどが折れています。目は基本的に暗色ですが、毛色がブルーマールの場合はブルーになることもあります。毛は密生しており、長さでラフ・コリーとスムース・コリーに分けられます。ラフ・コリーには首周りと前足に立派な飾り毛があり、尾もふさふさしています。毛色はセーブル&ホワイト(明るいゴールド~濃いマホガニー)、トライカラー(黒・白・茶の混色)、ブルーマール(主色のシルバーブルーにブラックが混じる)などです。

ラフ・コリーの飼育のポイント

コリーの最大の魅力はなんといっても、その凛とした気品のある容姿と優しい顔立ち、そして牧羊犬としての従順さです。多少頑固な一面もありますが、家族の気持ちを察する勘の良さを持ち合わせており、子供にもよく慣れて遊び相手になってくれます。牧羊犬という、人の近くでたくさん動き回る仕事をしてきた犬種なので、運動不足やコミュニケーション不足はストレスになってしまいます。お散歩や遊びの時間は十分に取るよう心がけましょう。また、その美しい毛並みを維持するためにも、特にラフ・コリーの場合はこまめにブラッシングをして毛玉や抜け毛を防ぎましょう。

ラフ・コリーのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

コリー眼異常

網膜に栄養を届ける血管が細いまま成長しない病気で、コリー系の犬種に遺伝的にみられます。視覚に障害がでると、ものにぶつかったり、運動を嫌がったりするようになります。

皮膚炎

細菌や真菌、ダニなどが皮膚に炎症を起こします。皮膚の弱い犬種だったり、免疫力の低下や外傷から皮膚のバリア機能が落ちてしまうと、炎症が起こりやすくなります。症状は湿疹、かゆみ、脱毛など様々です。

胃腸炎

ウイルス・細菌・寄生虫の感染や、食べてはいけないものを食べたり、ストレスがかかることで胃腸に炎症が起こります。症状は嘔吐、下痢、血便、食欲不振など様々です。

股関節形成不全

股関節を形成している骨盤の骨と大腿骨がかみ合わなくなり、関節に炎症が起こって痛みが出ます。犬では大型犬に多く、遺伝や成長期に骨の発育がうまくいかないことが主な原因です。歩く時に腰が左右に振れたり、階段の上り下りを嫌がったりします。

成犬~

皮膚腫瘍

皮膚にできる腫瘍には、良性のものから悪性のものまで様々あります。品種によってできやすい腫瘍もありますが、基本的にはどんな犬猫でも注意するべき病気です。

鼻腔内腫瘍

鼻の中の組織から発生する腫瘍で、鼻水、くしゃみ、鼻血、いびき、開口呼吸(口を開けてハアハア息をする)などの症状がみられます。腫瘍が大きくなると顔が変形したり、脳を圧迫することで発作などの神経症状があらわれることもあります。見えない場所にできるため発見が遅れることもあり、注意が必要です。

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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)