犬を飼い始めたときにすることは?しつけの方法やポイントをおさえよう!
子犬は母犬や兄弟犬との関わりを通じて、コミュニケーションのとり方など、犬の世界のルールを学んでいきます。
人の家に迎えられたワンちゃんは、人と一緒に生活するのは初めてです。
お互いがストレスなく暮らしていくために、ワンちゃんに人の世界のルールを教えてあげましょう。
アイペット損保のペット保険は
12歳11か月まで新規加入OK!
ニーズに合わせて2つの商品から選べる
犬のしつけはどうして必要?
ワンちゃんとの暮らしを幸せなものにするには、飼い主さまとワンちゃんがお互いにストレスなく、気持ち良く過ごせることが大切になります。
そのために必要になるのが、ワンちゃんに人と一緒に生活していくうえでのルールを教える「しつけ」です。
しつけができていれば、飼い主さまもワンちゃんも生活しやすくなるだけではなく、周りの人とのトラブルも起こりにくくなります。
たとえば、ワンちゃんが所かまわず排泄してしまうと飼い主さまは困ってしまいますが、ワンちゃんには「排泄はトイレでする」という概念はありません。
そこで、トイレのしつけが必要になってきますよね。
しつけを行うときはワンちゃんの行動を頭ごなしに否定するのではなく、まず飼い主さまがワンちゃんの習性や性格を理解したうえで、してほしい行動を教えていくことが大切になります。
しつけのポイントは「根気よく」「褒めて伸ばす」ことです。
新しく犬を迎え入れたら何から始める?
まずはおうちに慣れてもらう
ワンちゃんがおうちに来ると、ずっとかまいたくなってしまいますよね。
ワンちゃんにとって新しいおうちは、嗅いだことのないにおいにあふれ、見たことのない物に囲まれ、知らない人に話しかけられ、まるで宇宙に連れて来られたような気分かもしれません。
はじめのうちはサークルから出す時間を限定し、ゆっくりおうちの環境に慣れてもらいましょう。
これまでほかのワンちゃんと一緒に過ごしていた子は、夜一人にしてしまうと寂しくて夜鳴きをしてしまうこともあります。
慣れるまでは飼い主さまのそばに、サークルやハウスを置いて寝かせてあげましょう。
飼い主さまのにおいのついたタオルやブランケットを、ワンちゃんのそばに置いてあげるのも良いですね。
コミュニケーションは積極的に
ワンちゃんがおうちに慣れてきたら、少しでも早く絆を深められるように、たくさんコミュニケーションをとりましょう!
方法1 名前を覚えてもらう
ワンちゃんとコミュニケーションをとるためには、まず名前を覚えてもらいたいですよね。
一緒に遊ぶなどスキンシップをとるとき、ごはんのとき、お散歩のときなど、ワンちゃんにとって嬉しいことがあるときに、積極的に名前を呼んであげましょう。
名前に反応できたらご褒美をあげるのも効果的です。
「この言葉が聞こえると良いことが起こる」と学習すると、名前に反応してくれるようになります。
方法2 アイコンタクト
名前を覚えてくれたら、ワンちゃんと目を合わせる「アイコンタクト」の練習をしてみましょう。
アイコンタクトができるようになると、ワンちゃんの注意を飼い主さまに向けられるのでしつけがしやすくなりますし、ワンちゃんと人が見つめ合うことで幸せホルモンである「オキシトシン」が分泌されることも知られています。
方法3 コマンドトレーニング
アイコンタクトができるようになったら、コマンドトレーニングに挑戦してみましょう。
コマンドとは、まて・おいで・おて・おすわりなどの指示になります。
トレーニングを通じて信頼関係を深めることができますし、どんな状況でも飼い主さまのコマンドを聞けるようになるのは、ワンちゃんの身を守ることにもつながります。
健康状態はこまめに確認しよう
ワンちゃんをお迎えするとき、動物病院で健康診断やワクチンの相談をするかと思います。
ワンちゃんとの生活で動物病院の存在は欠かせないので、早い段階で信頼できる獣医さんを見つけられると良いですね。
子犬の時期は環境の変化によるストレスを受けやすく、体力や免疫力も十分ではありません。
お迎えして数週間は最も体調を崩しやすいタイミングなので、休息と睡眠をしっかりとらせましょう。
また、空腹の時間が長すぎると低血糖症を起こしてしまうことがあるので、ごはんの間隔にも気をつけましょう。
子犬の時期から体に触られることに慣れておくと、ブラッシングや歯磨きなどのケアをしやすくなります。
耳や顔周り、口、足先は触られるのを嫌がる子が多いので、おやつなどのご褒美をうまく使って練習してみましょう。
おうちで練習できること
トイレの練習をしよう
トイレの練習は、ワンちゃんがおうちに来た日から始めましょう。
失敗をなるべくさせないことが、トイレを早く覚えてもらう近道です。
最初はタイミングを見て飼い主さまがペットシーツの上に連れて行ってあげて、上手に排泄できたらたくさん褒めてご褒美をあげましょう。
すると、ワンちゃんは褒められた行動をくり返してくれるようになります。
以下のページではトイレのしつけについて詳しく解説しています。
愛犬のトイレのしつけ|トレーニングのSTEPと気を付けるポイント
食事のルールを決めよう
主食には、ワンちゃんの月齢にあわせた「総合栄養食」を与えます。
総合栄養食は、そのフードとお水だけで必要な栄養がまかなえるようにつくられたごはんです。
子犬のうちは低血糖症を防ぐためにも、ごはんは少なくとも1日3回くらいに分けるのがおすすめです。
フードは目分量で与えると無意識のうちに多くなったり少なくなったりしてしまうので、計量カップではかるようにしましょう。
たくさんあるおやつを選ぶのも、飼い主さまの楽しみの一つですよね。
ただし与え過ぎは肥満の元になってしまうので、おやつは1日に必要なカロリーの20%以内に抑えるようにしましょう。
そして一番大事なのは、異物誤飲を防止することです。
私たちが食べるものの中には、タマネギやチョコレートなど、ワンちゃんの命を奪うかもしれない危険な食べものが多くあります。
人の食卓からお裾分けをもらえるのが習慣になると、異物誤飲のリスクは上がってしまうので、極力与えないようにしましょう。
外で練習できること
お散歩の練習
外に出られるようになったら、お散歩デビューです!
お散歩は大事な社会化の一環でもあるので、外の世界でたくさん新しい経験をさせてあげましょう。
まずは、首輪や胴輪(ハーネス)、リードが怖くないものだと教えるために、ワンちゃんに見せてにおいを嗅がせましょう。
はじめは数分程度で良いので、首輪や胴輪を付けてみます。おとなしくつけさせてくれたら、ご褒美をあげます。
慣れてきたらリードもセットでつけて、おうちの中で歩く練習をします。
悪いイメージがつかないように、嫌がったらすぐに外すようにしましょう。
スムーズに歩けるようになったら、いよいよお外に出てみましょう。
お散歩はワンちゃんの性格がとても出るので、ずっとにおいを嗅いでいる子も、迷いなく突き進んでいく子も、人や物音に驚いて歩かなくなってしまう子もいます。
ワンちゃんの性格やペースに合わせて練習していきましょう。
最初はおうちの周りを1周する程度にして、静かな場所から、だんだんと賑やかな場所に連れて行くように練習すると、ワンちゃんも慣れてくると思います。
お散歩のときは、次のことに注意しましょう。
- 排泄物をきちんと片付ける
- リードを外さない
- ほかの犬とあいさつをするときはゆっくり慎重に
- 拾い食いをさせない
- 犬にぐいぐいリードを引っ張らせない
一緒に遊んであげよう
ワンちゃんの中には、牧羊犬や狩猟犬など、人のそばでお仕事をしていた犬種がいます。
そのような犬種は特に、運動量が豊富で、本能的な狩りの欲求が強い傾向があります。
おうちでは仕事がない代わりに、遊びによって「走る」「においを嗅ぐ」「噛む」などの欲求を満たしてあげる必要があります。
欲求が満たされないと、ストレスやエネルギーが発散できずに有り余って、吠える、物を壊すなど攻撃的になり、いわゆる「問題行動」を起こしてしまう可能性があります。
お散歩だけではなく、ドッグランに連れて行く、ノーズワーク(宝探し)を取り入れてあげると、ワンちゃんの満足度も高くなります。
遊ぶときの注意点
異物誤飲を防ぐために、おもちゃは飲み込めない大きさのものや、簡単に噛みちぎれないものを選びましょう。
走って物を追いかけるのが好きな子にはボール、飼い主さまと引っ張りっこをするのが好きな子にはロープ、頭を使うのが好きな子にはコングなど、ワンちゃんが好きな遊び方にあったおもちゃを選ぶこともポイントです。
遊びはワンちゃんとの貴重なコミュニケーションの時間でもあるので、おもちゃは与えっぱなしにするのではなく、飼い主さまも一緒に遊んであげましょう。
ワンちゃんが飽きてしまわないようにおもちゃは何種類か用意して、ローテーションするなど、定期的に新調してあげられるとなお良いですね!
「社会化」を勉強させよう
ワンちゃんにとって生後3~12週齢は、「社会化期」と呼ばれるとても大事な時期です。
社会化とは、ワンちゃんが人や環境に柔軟に対応できるようになることを指します。
社会化期はまだ警戒心や自我が弱く、いろいろなものを受け入れやすい時期です。
うまく社会化ができないと、警戒心が強くなり、吠え癖や噛み癖につながってしまうこともあるので、この時期にいろいろな環境に慣れさせておくことが大切です。
さまざまな人と接する
家族以外の人と接することで、人への過度な警戒心をおさえることができます。
おうちに来た方になでてもらう、動物病院でスタッフさんにおやつをあげてもらうのも良いですね。
物や音に慣れさせる
外の世界は、ワンちゃんが聞いたことのない音や見たことのない物がいっぱいです。
とくに車や踏切の音などは、ワンちゃんが驚いて事故につながってしまう危険性もあります。
おうちの中では窓を開けて外の音を聞かせてあげる、抱っこして外の様子を見せてあげましょう。
ほかのワンちゃんと接する
ワクチン接種が完了したあと、パピー教室やお散歩、ドッグランなどでほかのワンちゃんと触れ合って、犬同士のコミュニケーションを学べる機会をつくりましょう。
吠えや甘噛みのしつけ
吠えや甘噛みで悩む飼い主さまは多いですが、ワンちゃんにとっては吠えることも噛むことも本能です。
その行動が強化されて習慣になると、直すことが難しくなってしまうので、早いうちに「吠えてはいけないとき」や「噛んではいけないもの」を教える必要があります。
ポイント1 要求吠えの対策
ワンちゃんが吠えるときには、何かを要求する、警戒する、興奮して吠えることが多いです。
子犬の頃からできる対策としては、まず要求吠えに反応しないことです。
ごはんがほしいとき、遊んでほしいとき、お散歩に行きたいときなど、ワンちゃんが吠えたときに反応してしまうと、「吠えれば自分の要求が叶う」と学習して、ますます吠えるようになってしまいます。
吠えている間はリアクションしないようにして、ワンちゃんがおとなしくなったら褒めて要求にこたえてあげましょう。
ポイント2 甘噛みの対策
甘噛み対策のポイントは、「噛んでもいいもの」と「噛むと楽しいことが終わる」違いを教えることです。
まずは噛んでもいいおもちゃやガムを与えて、噛みたい欲求をちゃんと満たしてあげましょう。
遊んでいるときに手を噛んできたら、遊びを中断してワンちゃんから見えないところに移動し、少しの間無視してから遊びを再開します。
これをくり返し練習していくと、ワンちゃんは「噛むと楽しい遊びが終わってしまう」のを学習してくれます。
お留守番の練習をしよう
犬は群れで生活していたので、一人で過ごすのはあまり好きではありません。
お留守番のストレスを少しでも減らせるよう、練習しておきましょう。
子犬がお留守番できる時間は「月齢+1時間」が目安とされているので、いきなり長時間のお留守番をさせるのは控えましょう。
小型犬で1~2時間程度の短いお留守番であれば、クレート(屋根がついた箱型のハウス)で過ごしてもらうのがおすすめです。
ワンちゃんは意外と狭い場所を好みますし、いたずらや事故の防止にもなります。
クレートで落ち着いて過ごせるようになれば、病院に連れて行くときやお出かけのとき、災害で同行避難をするときなどにも役立ちます。
クレートに抵抗なく入れるようになったら、扉を閉めて、ワンちゃんの視界から消えてみましょう。
最初は出たくてすぐに吠えると思うので、吠える前に戻って扉を開け、ご褒美をあげましょう。
おもちゃやガムを入れて、少しずつ一人で待てる時間を長くしていきます。
ワンちゃんが吠えたタイミングで戻ってしまうと、「吠えれば戻ってきてくれる」と学習してしまうので難しいですが、静かに待てたときにご褒美をあげるようにします。
まとめ
ここでは主に飼い始めに必要なしつけをご紹介しましたが、ワンちゃんのしつけはまだまだ続いていきます。「褒めること」を忘れず、飼い主さまも一緒に成長するつもりで取り組んでいきましょう。
アイペット損保のペット保険は
12歳11か月まで新規加入OK!
ニーズに合わせて2つの商品から選べる