ブル・テリア

ブル・テリア

ブル・テリアは、イギリス原産の犬で、ダウン・フェイスと呼ばれる卵形の顔と小さな目が独特の風貌をつくりだしています。元は闘犬として活躍していましたが、闘犬が廃止されてからは、落ち着いた性格の家庭犬として改良されていきました。闘犬としての勇敢さや頑固さは残っていますが、決して攻撃的ではなく、人が大好きで愛情深い性格です。ブル・テリアを小型化したのがミニチュア・ブル・テリアで、特に真っ白な毛色の子は耳の病気に注意が必要です。

  1. ブル・テリアの特徴
  2. ブル・テリアの飼育のポイント
  3. ブル・テリアのかかりやすい病気・ケガ

ブル・テリアの特徴

ブル・テリアの歴史

19世紀前半のイギリスで流行していた、ブル・ファイティング(牛)やベア・ファイティング(熊)に出場させる闘犬として生み出されました。祖先犬はブルドッグやホワイト・イングリッシュ・テリア、スタッフォードシャー・ブル・テリアなどであると考えられています。その後1835年に闘犬が廃止されたことをきっかけに、闘争心をなくして体型もスマートにした、家庭犬としてのブル・テリアの繁殖がすすめられていきました。当初は様々な毛色が生まれていましたが、1860年頃にホワイトのブル・テリアが出現し、人気を博しました。そして1939年には、イギリスのケネルクラブがミニチュア・ブル・テリアを別犬種として認定しました。

ブル・テリアの容姿は?

頭頂部から鼻先にかけて穏やかなカーブを描く卵形の顔が特徴です。目は小さく顔の上の方についていて、目と目の間の距離が近くユニークな顔立ちをしています。体は筋肉質でがっしりしており、四肢は骨太で、中でも前足は最も頑丈です。毛は短く光沢があり、毛色はホワイト、レッド、ブリンドル(褐色や黒の地にダークなストライプ)などがあります。また、片目の周りにだけ模様が入っているものは、ブル・テリア特有の表現で「パンチ」と呼ばれています。

ブル・テリアの飼育のポイント

人のことが大好きで忠誠心があり、子供や初めて会う人とも打ち解ける子が多いです。飼い主さんの喜ぶことをしたい、と思ってくれているので、しつけもしやすい場合が多いです。ただし、元々闘犬であった気質も残っているので、自分が決めたことは譲らないような頑固な一面もあります。他の犬と喧嘩にならないためにも、子犬の頃から色々な環境に触れさせて、社会性を身に付けることが大切です。活動的な犬種で運動も必要なので、散歩や遊びを通じてしっかりコミュニケーションをとることで、信頼関係を築くことができます。毛のお手入れは大変ではありませんが、寒さはあまり得意ではないので、冬場は温度管理に気をつけましょう。

ブル・テリアのかかりやすい病気・ケガ

子犬~成犬

膝蓋骨脱臼(パテラ)

大腿骨の溝にはまっている膝蓋骨という膝の骨が、内側や外側に外れてしまった状態です。特に小型犬では、生まれつき溝が浅かったり、膝蓋骨を支える靭帯の力が弱くて発生することが多いです。膝を曲げ伸ばしする時に痛みが出て、歩きづらくなることもあります。

異物誤飲

食べてはいけないものを飲み込んでしまうことです。異物には、中毒を起こす食べものや、胃や腸に刺さったり詰まったりしてしまうものが含まれます。嘔吐や下痢などの消化器症状がみられたり、命の危険に繋がることもあります。

皮膚炎

細菌や真菌、ダニなどが皮膚に炎症を起こします。皮膚の弱い犬種だったり、免疫力の低下や外傷から皮膚のバリア機能が落ちてしまうと、炎症が起こりやすくなります。症状は湿疹、かゆみ、脱毛など様々です。

成犬~

白内障

ものを見る時に焦点を合わせる役割をしている水晶体が白く濁って、視力が落ちてしまう病気です。加齢に伴って起こることが多いですが、遺伝や他の病気が原因で、若い子に起こる場合もあります。目が白く見えたり、ものにぶつかるようになるなどの症状がみられます。

ドライアイ

乾性角結膜炎とも呼ばれ、涙の量が減ることで目が乾き、角膜や結膜に炎症が起こる病気です。主な原因は免疫の異常、感染症、外傷などで、目が乾くことで傷がつきやすくなったり、目ヤニが多くなります。
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[参考文献]
TICA(The International Cat Association)
CFA(The Cat Fanciers' Association)